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アイビスサマーダッシュ 最終見解
アイビスサマーダッシュ
最終見解
今週はアイビスサマーダッシュのみの記事となりますので自分なりのアイビスサマーダッシュの見解を前置きから含めて書かせてもらいます。全頭血統診断を作ろうかとも思いましたが、アイビスサマーダッシュという千直で行なわれる特殊な重賞という事で血統に偏った予想は難しいと判断したのでこのような形にさせてもらいました。
少々長くなるかもしれませんが最後までお読みください。
それでは始めます。
アイビスサマーダッシュといえば第2回新潟開催の開幕週に行われ、夏に成育が良い野芝100%コースという事で『エアレーション作業』が行われますが、これは馬への負担を減らすように『ソフトな馬場』にする為にです。
その影響もあり今週金曜日時点での新潟芝コースのクッション値は『9.3』と野芝100%コースの開幕週としてはソフトな馬場状態になっているのが数値としても現れています。
これがレースとどう関係してくるのかというと『開幕週だけど差しが届く』ということになります。
過去5年を振り返っても()内は全体上がり順位
21年 1着オールアットワンス(1位)
20年 3着ビリーバー(1位)
19年 馬券内好走なし
18年 1着ダイメイプリンセス(2位)
2着ラブカンプー(3位)
17年 1着ラインミーティア(1位)
このようにアイビスサマーダッシュというレースは『開幕週=逃げ』といったよくありがちなレースとは少し異なった、開幕週からでもしっかりとした上がりを使える馬ができる好走出来るレースということになります。
続けて血統面についてですが、直千という短距離戦という事がありスプリント志向が強いミスプロ系の好走が目立ちます。
昨年は特にこの傾向が強く
1着、2着のオールアットワンス、ライオンボスはそれぞれ『父ミスプロ系×母父サンデー系』の配合であり3着、4着のバカラクイーン、トキメキはミスプロ系の中でもスピード力に優れているフォーティナイナー系のアドマイヤムーン産駒と1着〜4着が『父ミスプロ系』という偏った傾向が出ていました。
もちろん今年も『父ミスプロ系』には注目はするのですが、今年の出走馬18頭中9頭と出走馬の半分が『父ミスプロ系』に該当しています。
流石にこれだけで推奨する訳にはいかないので1つの血統に注目しました。
それは『Sadler's Wells』になります。
千直のスピード戦でパワー型のSadler's Wellsというと『?』と思う方もいると思いますが、実はアイビスサマーダッシュとは相性の良い血統なのです。
21年 3着バカラクイーン(14番人気)
(母母父Sadler's Wells)
20年 3着ビリーバー(9番人気)
(父母父父Sadler's Wells)
18年 3着ナインテイルズ(8番人気)
(父ローエングリンはSadler's Wells系)
17年 2着フィドゥーシア(1番人気
(父Medaglia d'OroはSadler's Wells系)
過去5年でも4頭のSadler's Wellsを内包した馬の好走がありました。また単勝人気も17年のフィドゥーシア以外は8番人気〜14番人気と穴馬だった事もあり好走血統としての信憑性も高く評価して良いのでは?と個人的には考えています。
ではなぜ直千でSadler's Wells?ということになりますが、まずは過去3年のアイビスサマーダッシュにおけるラップを見てもらいたいです。
21年
11.7-10.2-10.5-10.7-11.1
20年
11.7-10.0-10.4-10.8-11.6
19年
11.9-10.2-10.5-10.7-11.8
過去3年とも2Fの時点で最速ラップを刻み、その後の3Fは徐々に減速する(右肩下がり)のラップとなっています。
高低差は1mほどの平坦コースでこのラップ傾向ですからスピード戦ならではの後半につれて『失速していく』レース質だと考えられます。
このレース質こそがスピード戦でSadler's Wellsが活きる要点だと個人的には考えていて、JRA重賞の中でも最も短い距離で行なわるスピード重賞でハイラップを刻み続ける上で『最後のもうひと踏ん張り』という場面で『欧州的な底力+タフさ』が活きてくるのでは?と考えています。
しかしながら、これはSadler's Wellsだけでなく当レースを3年連続好走したライオンボスの母父ステイゴールド。20年の1.3着であるジョーカナチャン、ビリーバーの母父ネオユニヴァース。18年の1着ダイメイプリンセスの父父ダンシングブレーヴ、母父ダンスインザダークなどスピードだけの血統ではなく、千直のレースとは縁が無さそうなタフさを兼ね備えた血統を内包した馬達が好走しているのも同じ事が言えると思っています。
前置きが長くなってしまいましたが、今まで話してきたことを重要視して今年のアイビスサマーダッシュで本命◎を打つとなると…
◎16 ビリーバー
本命◎はビリーバーです。
父モンテロッソはSeeking the Gold系ミスプロの種牡馬であり(昨年の勝馬オールアットワンスの父マクフィは同系)当レースに相性の良いスプリント志向に優れたミスプロ系と言えるでしょう。
またモンテロッソは父母父にSadler's Wells、母父にはネオユニヴァース、母母父には芝適性が高いミスプロ系のMachiavellianが内包しており当レースと非常に相性の良い血統が詰め込まれた1頭だと思います。
近走は今ひとつのレースが続いていましたが、今年に入ってからは北九州短距離Sでは17番人気ながら勝馬と0.2秒差の5着(上がり2位)、そして前走の韋駄天Sでも勝馬とは0.2秒差の4着(上がり2位)と明らかに復調ムードを感じられるレースぶりが続いています。
枠も16番と理想的な枠に決まり、韋駄天S組で先着されたシンシティ、ロードベイリーフが2kg増に対しビリーバーは1kg増と斤量的にも恵まれました。
脚質的に不利を受けやすい馬というのは十分理解していますが、血統面での適性の高さ+上がりを使えるという点+外枠と条件は揃っていると思っていますので、ここはビリーバーに乗り慣れた杉原騎手に期待したいと思っています。
◯6 マリアズハート
▲12 トキメキ
☆11アヌラーダプラ
以上になります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。