オークス 有力馬血統考察
サークルオブライフ
スターズオンアース
ウォーターナビレナ
アートハウス
ナミュール
プレサージュリフト
エリカヴィータ
ルージュエヴァイユ
シンシアウィッシュ(追加しました)
サークルオブライフ
エピファネイア産駒という事もあり距離延長への期待値が上がるのは確かなのですが、阪神JFの記事でも書いたように母シーブリーズライフは現役時代スプリント路線で活躍した馬であり4代母はビリーヴ、ジャンダルム、サウンドキアラなど1200〜1600mで活躍した馬達を数多く輩出したGreat Lady M牝系。父エピファネイア×母父アドマイヤジャパンと一見、スタミナ血統には見えますが母系を見る限り長丁場が向くと言い切るのは危険な気がします。
スターズオンアース
父ドゥラメンテはダービー馬。
母母のスタセリタは仏オークス馬でありオークス馬ソウルスターリングの母でもあります。
Northern Dancer色が少ない馬であり突出した武器はない馬でありますが、逆に言えばどのような展開にも無難に対応してくる馬だと思います。そして何より距離への適正が試されるオークスにおいてこの血統背景は大きなアドバンテージになりそうです。
ウォーターナビレナ
Roberto 4×5
Lyphard 5×4
ウォーターナビレナはこのクロスにより『機動力、馬力』に優れていて中山、阪神のような急坂がある舞台や内回りコースでこそ良さが発揮されそうな馬だと考えています。
今回のような東京コース替わりはプラスに働くようには考えにくく、母系の成績などから距離適正も1600〜2000mぐらいがベストだと思うのでオークスで好走するにはある程度の展開の助けが必要と言えるでしょう。
アートハウス
母パールコードは秋華賞2着、エリザベス女王杯4着と牝馬中長距離路線で活躍しました。そこにスタミナに長けた父スクリーンヒーローという事もありスタミナ面だけの評価となると今回の出走メンバーの中では間違いなく上位の1頭だと思います。
しかしながら、全体的に馬力面が強い血統構成となっており阪神2000mのような内回り+急坂のようなコースレイアウトには非常にマッチしている反面、東京のような大箱コースへの対応が鍵となるでしょう。
スタミナが活きる展開になればあっさりも想像出来ますが、スローの瞬発力戦になると割引が必要だと思います。
ナミュール
母サンブルエミューズはフェアリーS3着馬であり3代母キョウエイマーチは自身が桜花賞馬というだけでなくマルシュロレーヌ、トライアンフマーチ、アヴニールマルシェなどの活躍馬を輩出してきました。
父ハービンジャー×Deputy Ministerの組み合わせとなるとノームコアが成功例であり、Danzig、Deputy Minister、Lyphardとスピードと瞬発力に長けたNorthern Dancer色が濃い配合だと思います。
しかしながらナミュールの場合、母父がダイワメジャーという事もありマイル色が強い印象があり今回のような大幅な距離延長はマイナス要因になってしまうのは確かです。
瞬発力が活きるようなドスロー戦などの展開の助けが必要だと思います。
プレサージュリフト
母シュプリームギフトは函館SS、キーランドC、京阪杯などを好走したスプリンターであり母母スーヴェニアギフトは米国のダート短距離路線で活躍した馬です。
半姉にはアイビスサマーダッシュを優勝したオールアットワンスがおり、その他の兄弟も短距離を走っていた馬ばかりです。当然、プレサージュリフト自身も短距離〜マイルへの適正が推測されがちではありますがプレサージュが他の兄弟達と大きく異なる点はプレサージュリフト以外の兄弟は全頭『父が母系の良さを引き立てるMr. Prospector系』という事です。
また、父がMr. Prospector系になる事で母母スーヴェニアギフトとのラインにMr.Prospectorのクロスが発生し、母母の特徴であるダート短距離要素がより強調される事になります。
プレサージュリフトの場合、父がNorthern Dancer色が非常に濃いハービンジャー産駒という事になるので母母のラインの強調材料が薄くなり距離適性の幅に関しては兄弟以上の可能性が望めるかもしれません。
決して今回の距離延長はプラス材料とは言えませんが、展開1つでこの馬の武器である瞬発力を活かすのに東京のような大箱コースは非常に相性が良いと思うので母系がスプリンターだからというだけで消しにするのは危険かもしれません。
エリカヴィータ
母マルシアーノは高松宮記念を優勝しスプリント路線で大活躍したキンシャサノキセキの全妹です。
キンシャサノキセキというとスプリンターのイメージがあると思いますが血統的にはそこまでスプリント気質が高い馬ではなく、どちかというと気性難が理由でスプリントを使われていた印象があります。
母マルシアーノはダ1800mでも勝鞍がありますしエリカヴィータ自身フローラSではかかるような様子はなく優勝しましたので2400mへの延長も問題なく対応してくるでしょう。
しかしながらベストは1600〜1800m程度だと思っているのである程度スローに流れるような展開の助けは必要だと思います。
ルージュエヴァイユ
父ジャスタウェイといえばヴェロックス、ダノンザキッドなど若駒〜クラシックにかけて人気の中心になった馬を輩出してきた種牡馬です。しかしながら、ヴェロックス、ダノンザキッドのようなジャスタウェイ産駒は自身のNorthern Dancer色が少ない為に母系でNorthern Dancerを補完している馬が活躍している印象が強いです。
ルージュエヴァイユの母ナッシングバットドリームズは父Frankel×母Danedreamという世界的良血馬です。
デインヒル 3×3
Northern Dancer 4×5×5×5
といったNorthern Dancerの塊みたいな血統という母との配合からもジャスタウェイ産駒の成功するパターンの血統配合だと思います。
母Danedreamは凱旋門賞を優勝しているだけあり母系が持つ『スタミナ、馬力』などのタフさでは東京2400mへの距離延長も普通に対応してくるとは思いますが、持ち前のタフさを活かすのには東京より中山、阪神などのスタミナ+持続力が問われるコースの方があっているかもしれません。
瞬発力が問われるレースでは分が悪いとは思ってはいますが、正直それらを克服してもビックリしないほどの素晴らしい血統の持ち主だと思います。
シンシアウィッシュ
母ザナは未勝利馬、全姉マリーナは芝1200〜1400mで勝鞍がありその他の兄弟はダート短距離〜マイル路線をメインにしていた馬が多いです。母、姉、兄弟からの競走歴からはオークスとの関連性を判断するのが難しい1頭です。
しかし、父キズナ×母父Galileo+母母Machiavellianというシンシアウィッシュの重厚な血統構成からすると2400mへの延長も問題はなさそうですが、この馬というかこの母系の一族が抱える『かかり癖』があるという事を考慮すると今回の距離延長はマイナス要因になると考えています。
6戦1勝ということもあり今回は抽選対象になっていますが過去6戦は全て5着以内で掲示板を外した事がない馬で
『血統面は面白い反面、気性難でかかり癖があるのが気になるけど何故か安定して走るよね』
簡単に言うとこのような印象です。
不思議な馬ではありますが、抽選組の中では1番面白い存在かもしれません。
以上、有力馬考察でした。