なぜ交通違反の取締りに納得いかないのか?
警察の交通違反の取締りに納得がいかないのは何故でしょう?
警察の交通違反の取締りに納得がいかないのは何故でしょう?
警察が違反だと言えば納得行かなくても反則金や罰金を支払わされ、点数(反則点)を付加されてしまうのでしょうか?
多くの方が納得がいかない交通違反の取締りを受け、怒りに似た感情を覚えながら「運が悪かった」「腹が立つけど仕方がない」と言って諦めてしまいます。
しかし、道交法違反といえども立派な法律違反の容疑をかけられているわけですから、納得がいかなければ否認して争うこともできます。その結果が不起訴となれば反則金や罰金は支払う必要がなくなりますが、これもまた多くの方が「否認してもどうにもならないんでしょ?」「検察庁に出頭するなんて怖い」と言っては諦めて言われるがままにお金を払ってしまいます。
人は誰でも「知らないこと」に対しては漠然とした不安感を持ってしまうので、否認したり法律的に争ったりすることにも不安を感じてしまう方が多いのですが、知れば不安もなくなります。
私も若い頃は、どう考えても危険とは思えない軽微な違反や、本当に違反していないのに警察官の見間違いによる誤検挙を受け、免停処分を食らってしまったこともあります。
どうしても納得がいかずに行政訴訟まで起こして争いました。結果は敗訴しましたが、その過程で様々なことがわかり、警察の取締りロジックも理解したため、検挙を受けることは皆無に近くなり、現在はゴールド免許を維持しています。
当時と比べて運転の仕方が特に変わったわけではありません。元々無茶なスピードで飛ばしたり、赤信号を無視するような無謀な運転をしたことはありませんが、いくつかのことに気を付けるようになっただけで、検挙を受けることはほぼなくなりました。
また、仮に止められても、ドラレコがあったお陰で冤罪を防ぐことができたり、可罰的違法性の有無を問い質したら何故か一度切られた切符を回収され、警告指導に切り替わったこともあります。
そう。交通違反の取締りのほとんどは警察官の目撃証言だけで検挙しているため、基準が恣意的で全く同じ運転をしていても、警察官によって検挙したりしなかったりするような非常にいい加減なものなのです。
日常的に車やバイクを運転している方なら御存知のように、公道上には毎日のように悪質かつ危険な運転をするドライバー・ライダーが多数いますが、それらの迷惑運転の運転者が検挙される確率と、皆さんが見通しの良い交差点の一時停止線を50cmオーバーしてしまった時のどちらが検挙される確率が高いかと言えば、実は後者なのです。
何故追越車線を走行中に追い付かれているのに譲らない「追いつかれた車の義務違反」をしている迷惑な車両は捕まらないのに、一時停止線を徐行で通過したり、諸外国なら80km/h制限になっていそうな大通りが何故か40km/h制限でネズミ捕りをやっていたりするのでしょうか?
「交通反則通告制度」と「交通安全対策特別交付金」
その理由は「交通反則通告制度」と「交通安全対策特別交付金」の2つにあります。
どちらも詳しく説明すると長くなりすぎますので、非常に簡潔にまとめると以下の通りとなります。
交通反則通告制度:交通違反をいちいち送検していたら裁判所がパンクしちゃうので、反則金という名のお金を払えばそれでOKにしようという制度
交通安全対策特別交付金:集めた反則金を財源として各都道府県に配られる交付金。交付金額は(その都道府県での交通事故件数)/(全国の交通事故件数)で決まる。
この交付金は先に予算が決められます。令和3年度では約526億円が計上されています。
数年前までは歳入の所に「交通反則者納金」とちゃんと書いてありました。軽微な交通違反をして検挙された人が支払う反則金が財源なのです。
私は自前のサイトで「先に反則金徴収額が予算化されている!」ということを訴え続けてきましたが、総務省もあからさまだと気付いたのか、特別予算会計を使って反則金については一度一般会計に入れてから同額を交付金の方に歳出するというトリックを使うようになりました。
トリックを使っても内容は変わりません。反則金の徴収額に予算があるのですから、当然各都道府県警、そして所轄や交通機動隊に対しても「今年度中に〇〇万円集めろ」という指示が降りてきます。警察はこれを「努力目標」と呼んで「ノルマはない」と嘯くわけですが、予算があるのに達成しようとしない公務員なんていませんよね?
事故が減ると交付金も減ってしまう
交付金の計算式を見ればわかるように、交通事故が減ってしまうと交付金額も減らされます。交通安全対策特別交付金は、信号・ガードレール・横断歩道などを敷くために使われますが、当然警察OBが天下りや再就職を繰り返している警察利権の会社に発注されます。
従って、警察としては
事故が減る→交付金が減る→警察利権が減る
となるため、イメージが非常に悪い死亡事故は減って欲しいでしょうが、交通事故自体が激減されては困るのです。
ではどうしたら良いのでしょうか?
答えは簡単です。「事故には繋がりそうもない危険でも迷惑でもない軽微な違反をたくさん取り締まればいい」ということになります。
今までの思い込みを捨ててよく考えてみて下さい。今までに皆さんが遭った取締りではどういう状況で検挙されましたか?
・スピード違反のネズミ捕りなら、突然警察官が路上に飛び出してきても安全に停車できるような見通しの良い直線道路ではありませんでしたか?
・一時不停止もわざと隠れていた警官が飛び出してきたけど、ぶつかりそうにもならずに止まれたのではないですか?
・白バイや覆面追尾で検挙されたということは、白バイはパトカーはあなたの車以上の速度で追い掛けてきたのですが、彼らは危険な運転はしていないことになっているのですよね?
危険ではないから検挙される
本当に危険な違反なら、オービスのように画像や映像で証拠を残して後日検挙すれば良いわけですが、それでは赤切符の刑事処分になってしまって警察に反則金は入りません。違反点数3点以下の軽微な違反でなければ反則金制度は適用されず、反則金でなければ警察利権に還流される交付金の財源にはならないからです。
上記のような理由・状況があるため、交通違反の取締りが納得のいかないものになるのは必然なのです。検挙している警察官自身も矛盾を感じている人もいるとは思いますが、そもそも危険な運転をしている車を歩きや自転車の警察官では取り締まれませんし、白バイ隊員の重大事故率は一般ライダーの3倍ですので、交通安全を唱えるなら、あんな危険な乗り物で追尾なんかしてはいけないのです。
従って、交通違反の取締りに納得がいかないのは当たり前のことなのです。なにしろ、外形上は違反でも危険でも迷惑でもなかったから検挙されたのですから…
しかし、取締りロジックがわかれば対処法も立てられます。自前のサイトにはそれらの情報が網羅されていますが、分量が多すぎて読みにくくなってきているため、エッセンスだけを抜き出してこちらのnoteにまとめていきたいと思います。
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