なつかし劇場/マッハロッドで朝食を
すき家で紅しょうがをつまみにスーパードライをチビチビと飲み。
聞いたことのない名前のDJが調子に乗っている、アゲアゲ店内放送を聞いておりますと。
子どもの頃の記憶がよみがえって参ります。
特撮ヒーロー物が大人気だった小学生の頃。さまざまなヒーローが乱立しておりました。
鏡の世界から来たミラーマンは鏡が無いと変身出来ず。毎回ピンチにおちいるのですが、IQが低いのか手鏡を持ち歩くという発想に至りません。
それに引き換え、早稲田大学のミラーマン教授は女子高生のスカートの中を覗く為に、常に手鏡を持ち歩き、とてつもなくIQの高さがうかがえるのでございます。
小生のお気に入りのヒーローは「超人バロム1(ワン)」二人の男子小学生が「バロ〜ムクロス!」と叫んで腕をクロスさせると。
友情パワーでバロム1に変身。
悪の化身ドルゲが送り出す「タコゲルゲ」や「クチビルゲ」という、ドルゲ魔人と戦うのです。
また、バロム1のベルトには「ボップ」と呼ばれる丸いコッペパンみたいなアイテムが装着されていて、これが優れもの。
ドルゲ魔人に反応するセンサーや昼間のように周囲を明るくする強力ライト。
さらに「マッハロッドボーップ!」と叫んで投げることで。
バギーカーみたいなスーパーマシン「マッハロッド」に変形するのです。
飛鳥山公園の中心にそびえ立ち、3階建て位の高さがある「お城のすべり台」に登り、オリオンのココアシガレットをくゆらせ、城下の繁栄を見下ろす小生。
その時。配下のこうちゃんがご注進に現れました。
「裸族ちゃん!バロム1のボップ持ってる子がいるよ!」
なんと!最近のおもちゃの中では最も高価なあのボップを買ってもらった者がいるとは。
下に降りると、小2位でコール天のズボンとベストを着た。社長の馬鹿息子風の子が、ボップを持ち。ヘラヘラいたしております。
「すげーじゃん」小生が驚きを隠せず口走ると。
馬鹿息子はボップのスイッチを入れ、光らせて見せてくれます。
「おっ!ドルゲ反応だ。気を付けろ、近くにドルゲいるぞ!」とこうちゃん。
小生も「本物じゃん。マッハロッドボップやってよ」と悪乗りです。
その直後。
「よーし!」とボップを持ち振りかぶる馬鹿息子。
小生の「おもちゃだから!無理だって!」の叫びと同時でした。
馬鹿息子は「マッハロッドボーップ!」と叫び、コンクリート製のすべり台にボップを思い切り投げつけたのです。
砕け散るボップ。
電池も飛び出してバラバラです。
立ち尽くす3人。
数秒後。
「うぇぇぇぇん!」
ピュンピュン丸のチビ丸クラスの大音量で泣きだす馬鹿息子。
とっさにずらかる小生とこうちゃん。
その姿はまるで、バロム1にやられ敗走する2匹のドルゲ魔人のようでございました。
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。(*´∀`*)
鳥裸族
なつかし劇場集|torirazoku|note(ノート)https://note.mu/torirazoku/m/m692c7a8cd1fb
このなつかし劇場はCastboxで拝啓、関東平野#66 養子の条件はライダーベルトで、読み上げていただいています。ぜひ聴いてみてください! https://castbox.fm/vb/167910355