【金剛バス】千早線の旅(2)千早ロープウェイ前→東阪
修験の山・金剛山の中腹に位置する千早ロープウェイ前停留所に到着した金剛バスさまの千早線のバスは折り返し富田林駅前行きとなります。
山深いバス停に駅の名前を表示したバスが停まっている光景は何とも表現しがたい良さがあるように私は思います。
折り返し発車待ちの間に富田林駅前から乗ってきた1703号車の車内を眺めてみました。西工96MCボディのKL-MP35JKで、よくあるワンステップ車のようですが車内は独特の雰囲気です。
座席シートは最近の新車では主流の青系ではなく、どこか懐かしいグリーンのモケットで、白い枕カバーがかけられていました。中扉より後ろは特徴的なクロスシートとロングシートの組み合わせです。
千早ロープウェイ前から富田林駅前行きのバスに乗ります。千早ロープウェイ前からの乗客は私一人だけでした。
集落のある金剛登山口からはたくさんの方が乗ってきました。金剛バスさまの路線が廃止された後、千早赤阪中学校前から金剛登山口までが千早赤阪村営の自家用有償旅客運送となるそうで、千早線としてはここが終点となります(富田林駅前~千早赤阪中学校前は南海バスさまが代替)。
千早川の深い谷間に集落が広がり始めた東阪中停留所で千早ロープウェイ前から乗ったバスを降りました。
お地蔵さんの見守る棚田の集落
赤く熟れた柿の実をかすめて、千早ロープウェイ前行きバスが坂道を上っていきました。
金剛バスさまの東阪中停留所の少し南側にはのどかな景色が広がっていました。
千早ロープウェイ前行きの来る前に大新東さまのエルガミオが現れました。何かの教習のようで、金剛登山口方面へ走り去ったと思うと、15分もしないうちに引き返してきました。
撮りバスの後は集落の中の道を歩いて東阪停留所へ向かいます。民家や企業が集まり、ガソリンスタンドもあるまとまった集落ですが、人影はまばらです。
東阪停留所の前に立派な建物があると思ったら、JR大阪南の千早支店でした。ただし、閉鎖されて久しいようで扉は固く閉ざされていました。
千早赤阪村の人口は4,600人ほどで、過疎地域に指定されています。この10年だけでも大きく人口は減少しているそうで、高齢化率は大阪府下一の46%以上と言われています。山間の農村から人が減っていく状況が交通の維持にも影を落としているのでしょうか。