【阪急バス】三宮有馬線の旅(2)有馬温泉へ
阪急バスさまが2023年秋に廃止した路線の一つの三宮有馬線(三宮駅前~新神戸駅~谷上駅~有馬温泉)に乗ってきた旅の続きです。
六甲山地を貫く長い新神戸トンネルを抜けると箕谷JCTで、多くの車はそのまま阪神高速北神戸線へ流れていきますが、バスは料金所を通過すると下道へ出ます。
有馬街道を進み、大きな高架駅が見えてくると谷上駅です。三宮から谷上まで、市営地下鉄北神線ならわずか10分ですが、バスは30分かけて到着しました。こちらでもまとまった乗車がありました。
谷上駅からバスは神戸電鉄有馬線に沿って有馬街道を進んでいきました。途中、新道・有馬口トンネルを横目に旧道を行きます。
停留所ではぽつりぽつりと降りる人がいます。降りる方たちが運転士さんに「今までお世話になりました」「ありがとうございました」と声をかけていたのが印象的でした。
有馬口駅を出ると住宅地は途切れて一気に山の中へ入ります。三宮ではあんなに混雑していたのに、気が付くと車内には私の他に数えるほどしか乗客はいません。本当に観光路線ではなく地域輸送の路線だったのですね。
有馬温泉のホテルの明かりが見えてくると温泉街に入り、バスは有馬川に架かる有馬温泉(太閤橋)停留所に到着しました。秋の日は暮れていて、温泉街には暖かい明りが灯っていました。
以前、三宮有馬線に乗った際には外国人観光客の姿も見かけ、地域輸送と観光輸送の両方の性格を持つ路線のように思っていましたが、感染症の流行の間に路線の性格も変わり、純粋な地域輸送の路線になっていました。この路線が廃止となるのにも非常にショックを受けましたが、今後、少しでもバスを取り巻く環境が改善されることを願いながら、電車で有馬温泉を後にしました。