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【山陽電車】高砂行きS特急の朝

山陽電車独特の列車種別「S特急」は直通特急を補完する通勤特急的な位置づけで主に朝夕のラッシュ時間に運行されています。これまでは朝の上り、夕方の下りで運行されてきましたが、2020年3月14日のダイヤ改正で朝の下りと夕方の上りが運行されるようになりました。特に朝の下り列車は東須磨発霞ヶ丘行きの普通車として運行された後に霞ヶ丘発高砂行きS特急となる珍しい運用をしています。ある日の朝、高砂行きS特急に乗ってみました。

山陽明石で上下のS特急が並ぶ光景。2020年3月改正までこんな光景はあり得なかったのですが、今や日常の一コマとなりました。

山陽明石で並ぶ上下のS特急

下りの高砂行きS特急は山陽明石を発車するとぐんぐん速度を上げて高架線を快走していきます。当日の車両は唯一となった3000系非リフレッシュ鋼製車の3638号を先頭にした編成です。かつては特急に使われていた3000系ですが、今は普通車の運用がメインとなりました。S特急は定期列車で3000系の走りを楽しめる貴重な列車です。
それにしても、英語アナウンスの“S-Limited Express Train”に”Golf Jyo”的なものを感じるような…。

山陽明石と東二見の間で停まるのは藤江のみ。下りはわずかな停車時間で発車してしまいますが、上りは藤江でS特急と普通車の接続があるので、先にやって来た普通車が3番線に入り、普通車を追いかけるようにS特急がやってきて2番線に入ります。

藤江を出た高砂行きS特急はアップダウンある平野を力強く飛ばして東二見へ到着しました。東二見では接続はありませんが、副本線の1番線に入ります。

東二見で停車する高砂行きS特急

東二見では少し停車時間があったのでホームに出てみました。横の幕は「S特急」表示です。

高砂行きS特急の側面幕

東二見からは各駅に停まりながら終点の高砂に到着しました。

終点の高砂に到着したS特急

4連にも6000系が増えて3000系がS特急に入ることはかつてと比べて減ってしまいましたが、今でもこうして往年の特急を思い出すような走りで楽しませてくれます。

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