【第1回】高山・亜高山帯の野鳥を観察しよう!
どうも、鳥好きのほっしーです。
今回は高山・亜高山帯の鳥というテーマでお話ししていきます。
初回からハードル高っ! と思われるかもしれませんが、想像するだけでも十分に楽しめるので、ぜひ最後まで読んでください。
暑い夏には鳥がいない!?
夏は鳥が少なくなるということをみなさんは知っているでしょうか?
もちろん地域によって違いますが、基本的に関東以南の平野では夏になるとみられる鳥が減ります。なぜそんなことが起こるかというと、鳥が移動するからです。
冬に平野で過ごしていた鳥たちは、春になるとより餌が多く子育てのしやすい
山間部に移動します。日本より南から渡ってきた鳥たちも多くは山で繁殖します。
そのため、夏になると平野では限られた鳥しかいなくなってしまうのです。
そうだ、山に行こう!
平地の夏は鳥が少なくなるだけでなく、暑すぎて外でバードウォッチングなんて
とてもじゃないけどできません。
そこでみなさんにおすすめなのが、鳥たちを追いかけて山に行くことです。
一般に高山・亜高山帯と呼ばれる標高1,500m以上の山岳地帯はとても涼しくて、
真夏でも快適にバードウォッチングができます。
むしろ、朝夕は肌寒いくらいです。
ですが、高山・亜高山帯となると当然アクセスが悪いところが多く、本格的な準備が必要なのでは? と感じる方も多いと思います。今回は私がいったことのある中から、比較的アクセスも良く、手軽に行ける場所を2つ紹介します。
富士山 奥庭周辺(山梨県・標高2,300m)
1つ目に紹介するのが、富士山五合目の奥庭とその周辺です。
五合目までは富士山北部の有料道路「富士スバルライン」を利用します。おすすめの時期は7〜8月なのですが、注意しなければならないのが夏のマイカー規制です。富士急行線の河口湖駅からバスが出ているので、規制のある時期はバスを利用するとよいでしょう。
おすすめのコースは、スバルライン五合目から御中道を通って奥庭へ行くコースです。このあたりではメボソムシクイとルリビタキの数がとても多く、始終さえずりを聞くことができます。
御中道は途中まで植物の生えない裸地を歩きます。運が良ければイワヒバリやホシガラスなど高山らしい鳥に出会えるかもしれません。
奥庭周辺はモミやシラビソなどの針葉樹林になっており、ヒガラやビンズイなどをはじめとする亜高山帯の鳥が見られます。奥庭荘の横には水場があり、静かに待っていればやってくる小鳥たちを近距離で見ることができます。
標高が高いので、夏でも防風・防寒対策は必要です。
伊吹山(滋賀県・標高1,370m)
伊吹山は滋賀県と岐阜県の県境に位置する標高1,377mの山です。高山というには標高が低いのですが、夏におすすめしたい探鳥地です。
実は伊吹山は、絶滅危惧種のイヌワシが全国で最も見やすい場所として、バードウォッチャーの間では有名な場所なのです。
伊吹山ドライブウェイという有料道路(上り口は岐阜県)を登っていくと、山頂付近に伊吹山スカイテラスという施設があり、その周辺でイヌワシがよく見られています。
場所を決めたら、あとは待つだけ。ゆっくりと時間をかけて定点観察をします。
イヌワシが高確率で見られる8月は、いくら標高が高いとはいえ日差しは強いので、定点観察のための準備が必要です。日差しは強いですが日陰は涼しいので、椅子や日よけなどがあるといいでしょう。
イヌワシは大きさだけでなくオーラが凄くて、距離がかなり遠くても、食物連鎖の頂点に立つ王者の風格を感じます。写真や言葉ではなかなか伝わらないので、ぜひ一度見にいってみてください。
さいごに
高山・亜高山帯は涼しくてバードウォッチングがしやすいだけでなく、そこでしか見られない生き物たちがたくさんいます。
そして普段人と接することが少ないからか、高山の鳥たちは警戒心も弱いことが多いです。
ですが、普段人が入らないということはそこに生える貴重な植物は脆弱なものかもしれません。普段のバードウォッチングよりも自然を傷つけないよう気をつけましょう。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
また次の記事を楽しみにしていてくれると嬉しいです。
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それでは、また!