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「さようなら、18きっぷ」~18きっぷなしで帰省をしよう~
久しぶりの投稿となってしまったが、この間も様々な出来事があった。
鉄道趣味界隈を騒がしたネタも数多くあったが、特に衝撃を与えたのは「青春18きっぷのルール変更」であろう。
18きっぷの最大の特徴であった、隔日利用・複数人利用が封じられ、有効期間が連続3/5日間となってしまった。
詳しくは、大学の先輩である旅するマネージャー氏のブログを参照されたい。
ここで切実に迫ってくるのが、「帰省どうするのか問題」である!
鉄道ファンはもちろんのこと、長期休暇の帰省に利用していた学生も多くいたことだろう。
また、個人的な都合ではあるが、今年は成人式も控えている。
2度の帰省には、まさに隔日利用のできる18きっぷは最適解だったが、今やその頼もしいきっぷは存在しない……。
いずれにせよ、連続利用となった今、18きっぷを帰省に使うことは難しい。
そこで、鉄道以外も含めて、18きっぷを使用しない帰省の最適解は何なのかを徹底検証していきたい。
なお、ここでは私が住む京都市を出発点として、実家がある備後地域の中心都市、広島県福山市を帰省先として運賃等を計算する。
18きっぷ使用時の値段を1回分¥2,410、所要時間を4時間30分とする。
その①:新幹線を使う
まずは帰省の王道、新幹線を使用したルートを考えたい。
そのまま、京都~福山間を東海道・山陽新幹線の自由席で移動すると、運賃¥7,270(学割乗車券¥3,870+特急券¥3,400)で、所要時間はおよそ1時間30分だ。18きっぷと比較すると、¥4,860高い分、所要時間は▲3時間である。
つまり、¥2,000弱で1時間程度の時短効果が見込まれる。
しかし、増加の値段が財布に痛い。次は、トクトクきっぷを利用した場合の値段を考えてみよう。
山陽新幹線のトクトクきっぷといえば、「こだま指定席きっぷ」だ。ただ、このきっぷはぼっちに優しくない(2人から利用可能)うえに、年末年始などの帰省ラッシュ時には利用できないので、論外である。
ちなみに、大阪市内~福山間で¥5,990で、京都~新大阪間を在来線利用(¥580)と仮定して18きっぷと比較すると、¥4,160高い。なんか微妙。
さらに、所要時間は新幹線フル利用より長くなる。やはり論外だ。
今度は、WESTERポイントを充当するトクトクきっぷを見ていこう。
まずは、「WESTERポイント特急券」だ。このきっぷは、500ポイントを充当することで利用可能なきっぷである。別途乗車券が必要だが、利用可能期間に制限はなく、気軽に利用が出来る。
新大阪~福山間の値段は、¥2,900である。必要なポイント数の500ポイントを円換算すると、¥3,400で新幹線自由席特急券の値段と等しくなる。つまり、このきっぷはポイントを利用することで無料で指定席に乗れるきっぷだと考えてよいだろう(区間によっては若干安くなることもある)。
続いて考えるのは、「WESTERポイント特典きっぷ」だ。このきっぷは、運賃の約50%相当のポイントを充当することで、おトクに新幹線が利用できるものである。こちらは乗車券部分も有効になっている。また、繁忙期・閑散期でポイント数が変わるほか、のぞみ・みずほ特別料金も適用される。
通常であれば、新大阪~福山間(繁忙期、さくら利用)の必要ポイント数は、4,100ポイントとなる。京都~新大阪間在来線利用・ポイント円換算の18きっぷ比較で、¥2,260の運賃アップである。
一方で、これまた年末年始は利用不可能であるが、山陽新幹線開業50周年を記念して、「WESTERポイント超特典きっぷ」が発売されている。11月末まで発売される同名のきっぷ(区間限定)とは異なって、運賃の約45%のポイント数で任意の区間が利用できる。上記の条件だと、3,690ポイントが必要になる。
なお、JR西日本グループのホテル・ヴィアインの会員で一定の条件を満たした場合、年末年始も利用可能なWESTERポイント超特典きっぷを購入できるが、ややこしいうえに私はヴィアインを利用したことが無いので、割愛する。
その②:高速バスを使う
残念ながら、京都~福山間を直行する高速バスは存在しない。
かつては、「みやこライナー」(中国バス運行)が運行されていたが、2021年に廃止されている。
というわけで、京都~岡山間もしくは大阪~福山間で高速バスを利用し、残った区間は在来線を利用するほかない。
京都~岡山・倉敷間の高速バスは、「京都エクスプレス」(両備バス・下電バス運行)である。時期によって3つの価格が設定されているが、学生は一律である。倉敷駅北口までは¥3,100、岡山駅西口までは¥2,800である。
なお、在来線の運賃は岡山~福山間が¥990、倉敷~福山間が¥770なので、最安は岡山駅乗り換えとなる。合計は¥3,790で、18きっぷと比較すると¥1,380のプラスである。所要時間は、合計約4時間20分で、18きっぷとほぼ同等である。
大阪~福山間の高速バスは、「びんごライナー」(中国バス運行)である。学割料金¥3,400である。京都~大阪間の在来線の運賃が¥580であるから、合計は¥3,980で、18きっぷと比較すると、¥1,570のプラスである。所要時間は合計約4時間30分で、18きっぷと大差はない。
運賃的にも所要時間的にも、京都エクスプレスに軍配が上がる。
その③:レンタカー(カーシェア)を使う
もはややけくそだが、レンタカーやカーシェアを使うのも手かもしれない。
往復クルマで行くとして、帰省先の滞在時間にもよるが、なんかすごいことになりそうだ。
計算が面倒くさいので、やはりやめておこう。
その④:在来線を使う
ここまで来たら、おとなしく在来線を使おう。
学割運賃¥3,870(¥1,460運賃アップ)で、所要時間は(当然)18きっぷと同じである。
結論
……そもそも京都~福山間が案外遠くないせいで、あまり18きっぷのおトク感が出ていない気がする。
おとなしく新幹線で帰ります。