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白石麻衣さん卒業コンサートについて考えすぎてみた

いつもの通り、筆者の多大な妄想が含まれています。ご了承ください。

8月20日、白石麻衣さんの誕生日に公式Youtubeチャンネル「my channnel」において初配信が行われ、誕生日パーティーが同期の高山一実さん、松村沙友理さんをゲストに開かれた。
その配信の中で、白石麻衣さんの卒業コンサートについて言及があり、10月28日(水)に配信で行われることが公表された。
この日付について、橋本奈々未さんの個人PVと関連があることが話題になっているが、今回はこのことについては置いておく。
個人的に注目したいのは”配信”という点である。
白石さんはグループの顔として何度もセンターに立ち、ダンスや歌などパフォーマンスも素晴らしいものがあり、アイドルとして最後のパフォーマンスをファンと間近で共有することでひとつのけじめをつける機会を失ってしまったのは残念なことである。
また、期間の長短関係なく、熱心に白石さんを応援してきたファンが、直接声援を送ることでアイドルとしてのお別れを伝えることができなくなってしまったことも、無念としか言いようがない。
ただ、”配信”によるメリットもあるのではないか。
少し考え付いたことがあるので、お付き合い願いたい。

”配信”とシンクロニシティ

私事ではあるが、私は在宅で乃木坂46に関することを楽しんでいる。
大勢の人が集まっているところが非常に苦手で、避けるようにしているからだ。だから、握手会もライブも行ったことがない。

もちろんライブはその後発売されたDVD等の映像で視聴できる訳だが、そこに乃木坂好きの仲間と共有できる時間はないのだ。個人でも楽しめるライブを乃木坂46は提供してくれるが、やはり一抹の寂しさはある。

上の記事でも書いたが、ライブの楽しさを仲間と共有することは最も大きな楽しみ方のひとつと言えるだろう。「真夏の全国ツアー2017 FINAL! IN TOKYO DOME」特別配信において、Twitterであっても、同じ時間を共有できて本当に楽しかった。

私のような存在は例外的であろうが、”配信”によって、例えば仕事や病気でその日の前後はどうしても会場近辺に行けないという人に対して、ライブを視聴するチャンスを数多く与えてくれるだろう。
そのほかにも、お子さん連れの家族のファンはどうしても会場に入りにくいという難点があるが、今回の配信によって”未来の乃木オタ”を養成してくれるはずである…w

ドームであれば5万人の共有が、配信であればどれほどになるかは予測がつかない。ただ、白石麻衣さんのyoutube配信には20万人超の視聴があったことは確かである。つまり馬鹿でかいシンクロニシティが出来上がるのだ。

そして、一番期待したいのは「乃木坂は知っているけど、歌はあんまり聞いたことないな」という層の視聴である。

見ず知らずの人よ 事情は知らなくてもいいんだ

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言うまでもなく、白石麻衣さんは乃木坂46の顔である。
グループ内では、選抜から漏れたことはなく、常に福神、2列目より前、センター5回、燦然と輝く履歴を持っている。
グループの外では、個人の活動として、ドラマや映画に出演、バラエティもこなし、雑誌や広告のモデル活動、さらにはCM女王も獲得するなど知名度はアイドルの中でも屈指と言える。
その白石さんの卒業コンサートを見てみたいという人は、何もファンに限った話ではない。つまり、乃木坂46についてあまり知らなくても、覗いてみたいと思う人は少なからずいるはずだ。

「世界の果てまでイッテQ!」という番組がある。その中でイモトアヤコさんが安室奈美恵さんの大ファンであり、その卒業コンサートに行きたいと番組スタッフに主張する場面がある。その中でそのスタッフが、「最後だし、行こうかな」とイモトさんにけしかける。
そう、そういう人も中にはいるのだ。ミーハーと言われればそれまでだが、興味本位で覗いてくれるには「白石麻衣の卒業コンサート」というのはまたとない機会である。

それに、”配信”という形態が、ライブに参加するハードルを著しく下げるのではないかと思う。
それまでファンではなかった人たちにとって一番面倒なのが、チケットの確保である。高い競争倍率の中に飛び込み、何件も予約サイトを回ったりするのは一苦労だ。転売に手を出すこともしないだろうが、”頑張って”チケットを確保するようなこともないのだ。そこで興味が尽きてしまう。
その点、配信では通信環境と金銭の余裕さえあれば、誰でも視聴することができる。公平で平等な機会が与えられるのだ。こういうことは新規のファンにとって非常に入っていきやすい入口になるのではないかと思う。

さらに、ライブ特有の「ノリ」が苦手な人もいる。コールやサイリウムを合わせるという雰囲気はファンの内と外をくっきり分けてしまうときもある。
今回は無観客で行われるということで、乃木坂46の音楽、パフォーマンス、ライブ演出、そしてメンバーが作り上げる雰囲気を誰もが楽しむものになるだろう。「代表曲がない」と悩んできた彼女たちにとって、音楽性をアピールするこれ以上ない機会になるという点でも楽しみだ。

加えて、白石さん卒業後の乃木坂46をアピールできる機会にもなる。
もちろん既存のファンは、白石さんが卒業した後も、それぞれのメンバーのよさが分かっているだろうし、乃木坂46が坂を駆け上っていく姿を想像できるだろうが、それまで関心がなかった人にはあまりピンとこないだろう。やはり、”大エース卒業”をきっかけに停滞してしまうのではないか、という見方も存在する。
今回のライブは、新規のファンが”ハマるメンバー”を見つけ出す機会になるのかもしれない。乃木坂46の雰囲気を感じ、”箱推し”が増えるかもしれない。推すまでいかなくとも、空気のいいグループであるという認識を持ってくれるかもしれない。
既存のファンとしては新しいファンが増えてくれればうれしい限りである。

そのような思いを抱いた理由を次に述べる。

悲しみの先に続く 僕たちの未来

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橋本奈々未さんという人がいる。
乃木坂46の1期生として活動し、2017年2月20日をもって卒業した。
白石さんと同じように福神、フロントとして活動し、白石さん、松村沙友理さんと共に「御三家」として並び称されるメンバーだった。
彼女は卒業に際して、芸能界引退という選択をした。
もはや伝説の人である橋本さんのざっくりした説明であるが、彼女は引退の理由を自身の生い立ちも含めてカメラの前で話した。
そしてその事情をマスコミは広く報道した。

彼女が賢明な人であることはファンであれば周知の事実である。
しかし、賢明でありながら、これから引退し、静かな暮らしを営もうとしている彼女がなぜ世間の注目を集めるような言動をしたのか、疑問に思った。
例えば、ファンに説明するだけであれば、乃木坂46にはモバイルメールという発信手段があるのだから、自身のファンに向けて説明を行えばいい。その文章力は橋本さんなら持ち合わせているだろう。

橋本さんは自分の卒業・引退への注目を乃木坂46の注目に転換しようとしたのではないかと考えている。
現に悲劇的な引退理由はマスコミの格好のネタになり、あまり乃木坂46が取り上げられることのなかったワイドショーなどでも話題になった。それまでスキャンダルが多いアイドルの話題で、苦労人として取り上げられ同情を引くだけでなく、教育問題的なとらえ方さえされた。
乃木坂工事中において、バナナマンの設楽統さんから「人の不幸が大好き」と言われていた橋本さんは、不幸についての理解がよくできていたのかもしれない。人は他人の不幸を知っておきたいらしい。その心理を利用したのではないか。

卒業発表をした2016年、乃木坂46は転換点にあったと思う。永島聖羅さん、深川麻衣さんとアンダー・選抜両方の精神的支柱であったメンバーが卒業する中、新センターとして齋藤飛鳥さんが立ち、新しい風として3期生が加入。それだけでなく、姉妹グループの欅坂46が「サイレントマジョリティー」で鮮烈なデビューを飾り、世代交代かとも言われ始めた。
そこで橋本さんの卒業発表である。確実に乃木坂46が世間の注目を浴びたといっていいだろう。同年の紅白歌合戦でも卒業、引退について触れられた。
そして、翌2017年、卒業コンサートが開かれ、橋本奈々未さんは惜しまれながらも引退した。この年の乃木坂46の躍進は目覚ましい。インフルエンサーのヒット、神宮期別ライブ&日村さん乱入、3期生新センター、東京ドームライブ、そしてレコード大賞受賞。白石麻衣さんの大ヒット写真集「パスポート」発売もこの年である。

捉え方は自由だが、橋本さんの卒業を契機に乃木坂46はさらなる成長を遂げていくことになる。彼女の卒業・センター曲『サヨナラの意味』では、

サヨナラに強くなれ この出会いに意味がある
悲しみの先に続く 僕たちの未来

という歌詞がある。過去を振り返る歌ではない。未来に踏み出す歌である。
サヨナラの意味は未来を担うメンバーと応援していくファンの関係をも示唆しているのではないだろうか。

あくまで個人的な考えであてにしてほしくはないのだが、それ以降、卒業生が活躍することと乃木坂46に残ったメンバーとの共振性、いっしょに活躍したいという思いが確かにあるという印象からこういった考えが浮かんだ。

さて白石さんの場合はどうだろうか。

しあわせはいつだって近くにあるんだ

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2018年から1期生、2期生の卒業が相次ぎ、4期生も加入。2019年、桜井玲香さんの卒業に伴い、秋元真夏さんへキャプテンが変更。4期生が5人増え16人になり、4期生楽曲『I see...』も広く話題になって単独で音楽番組に出演するなど、乃木坂46も新しい力が求められつつある。欅坂46は改名予定、欅坂46のアンダーから出発した日向坂46はアルバムを発売するまでに成長している。2020年は坂道グループとしても大きな転換点の年だろう。

25thシングル『しあわせの保護色』では2020年在籍していた1期生が全て福神入りするなど、まさしく総決算の意味合いが強く感じられた。様々なイベントが中止・延期される中、卒業生も含めた楽曲『世界中の隣人よ』が配信され、さらに小室哲哉氏作曲の『Route 246』も配信。話題を呼び、各音楽番組でも披露されている。ついに白石麻衣さんのいない乃木坂46がお披露目となった。

白石さんにはいろいろな選択肢があったと思う。例えば、西野七瀬さんのように一旦卒業扱いとし、翌年のバースデーライブ等で卒業コンサートをするという案もあったはずだ。それでも、この配信という選択肢を選んだのは、全国の乃木坂46が気になっている人に卒業後も乃木坂46を見てもらえるようにしたかったのではないだろうか。もちろん、彼女自身の仕事の関係もあるだろうし、契約的な問題もあるのではないかとは思うが、乃木坂46に残るメンバーに注目してもらいたいと思う気持ちもあったのではないかと想像できる。白石さん自身が1期生でここまで乃木坂46を成長させてきたし、8年いたグループが今後も続いていってほしいと思う気持ちはあると思う。

しあわせはいつだって 近くにあるんだ
保護色のようなもの 気づいてないだけ

こちらは『しあわせの保護色』の歌詞であるが、多くの人に気づいてもらわなければ、どんなにいいグループであっても、廃れていってしまう。白石さんにしても、橋本さんにしても、もちろん他の卒業していったメンバーにしても、乃木坂46という存在をたくさんの人に気づいてほしいという気持ちがしっかりと伝わってくる。今回の私の”妄想”はこんなところから発したのだと思うのだが、共感いただけるだろうか。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
白石麻衣さんの卒業コンサート、みなさんでじっくり見ることができればと思います。

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