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環島 台湾一周ライド 4日目 墾丁〜関山

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猛烈な向かい風

朝6時前に起床。

風は相変わらず強くゴオゴオと音を立てている。

朝ご飯を買いに歩いてセブンイレブンへ行く。

大きな豚肉が乗っかった排骨飯が美味しそうだったので温めてもらい、ホテルへ戻って食べる。

とても美味しかった。

台湾のコンビニ飯は日本と同じぐらいレベルが高い。

さて今日のルートを真剣に考える。

昨日ぐらい強風なので南の岬ルートは絶対に危険だ。

大袈裟じゃなく飛ばされて死ぬかもしれない。

悩みに悩んだが、安全をとって昨日ここまで走ってきた道を22km戻り、ショートカットルートで峠を越えて北上するプランに変更することにした。

せっかくここまで来たので戻るのが不本意だが、リスクは少しでも減らしたい。

支度をして7時過ぎに出発。

戻るといっても強い横風には変わりなく、ハンドルを取られないように慎重に進む。

22km地点に到着。

右折して峠へ向かうのだが、ここからモロに向かい風に変わる。

遠くに見える山から吹き下ろす風が、遮るものがない平地を伝って直に当たる。

時々吹き飛ばされそうになりながら必死にペダルを漕ぐ。

少しずつ標高が上がり、山の中に入る頃にようやく風が弱まった。

峠越え

何もない山中を進むと突然小さな村に入った。

原住民の衣装を着ている人がいたので観光地のようだ。

台湾の原住民の事を地球の歩き方で読んでいたが、こういう山奥に住んでいるんだな。

村を過ぎるとまた何もない峠道に戻った。

峠といっても500mぐらいの標高なので、時折平坦になる緩い斜度がどこまでも続くイメージ。

交通量も少なく路面も綺麗で走りやすい道だった。

登り始めて1時間半、ホテルから58km地点でピークに到着。

三叉路になっており、休憩所のような小さな建物の中にトイレと給水機があり、ボトルに水を入れて東側へ下る。

ここから東側の海まで続く11kmのダウンヒルがめちゃくちゃ気持ち良い道だった。

道幅が広く、コーナーはタイト過ぎず、斜度もキツ過ぎず、まるでサーキットを走っているような感じだった。

今まで日本全国で走ったダウンヒルのどこよりも気持ちが良かった。

ここはまた走りに来たい。

またも向かい風

ダウンヒルの終点ににファミリーマートがあり、飲み物を買って休憩。

まだ10時過ぎだが、早めに今夜の宿を予約する。

宿を押さえた所で出発し、9号線を北へ曲がると海沿いに出た。

けんたさんの動画で観た景色。

今回の旅で楽しみにしていた場所。

青空が広がり確かに絶景だが・・・またも強い向かい風。

風速10m以上はあると思う。

波も強く茶色く濁っている。

ここから向かい風の海岸線を50km北上しなければならないので気が遠くなる。

地味にアップダウンがあり、下りも風で進まないので楽にならない。

下ハンを持って頭を下げたり工夫しながら走ったが、スピードは大して上がらなかった。

停まれそうな場所があったので記念撮影。

ひたすら北上すると、週末の土曜日だからだろうか、明らかに観光目的の車や30台程のハーレー集団を見かけるようになる。

さらに自家用車のルーフや背面にロードバイクを複数積んで北上している車を沢山見た。

あまりにも多く見るので、この先でロードバイクのイベントがあるのだろうと最初は思っていた。

しばらく走ると反対車線(追い風)をロードバイクで走るグループと何組もすれ違うようになった。

その割には自分と同じように向かい風を北上する自転車乗りは全くいなかった。

という事は、台湾人は車で現地まで移動してサイクリングコースだけ走るスタイルが主流なんだろうと思った。

さらにハイエースのルーフにぎっちり積んでいる車を何台も見たので、これは送迎サービスなんだろうと思った。

自転車を積んでいる高級車も多かったので、想像だけど日本よりもお金持ちがやるスポーツなのかなと思った。

さらに走ると前方に珍しくロード乗りの中年男性が1人見えた。

すぐに追いついたので挨拶しながら追い越すと、なぜか無言でツキイチされる。

この向かい風だから分からなくもないが、気分が良いものじゃないので、下ハンで限界まで頭を下げてゴリゴリに踏みくったら千切れていった。

今走っている海沿いの9号線は、山の斜面に沿うように道が作られていて、かなり登ってから一気に下るというのを何度も繰り返す。

登りはまだいいが、強風での下りが本当に怖かった。

風に煽られながら後ろから来る大型バスに気を遣い、下手したらガードレールを飛び越えて崖に落ちるかもしれないと何度も思った。

絶景より風で恐かった思い出しかない。

海沿いを走ること2時間、ようやく内陸へ向かう道に変わった所のセブンイレブンで2回目の休憩。

今日イチの難所はクリアした。

マジで気力を使い果たした。

金玉ホテル

内陸を進むにつれ徐々に風が弱まり、ようやく快適に走れるようになった。

緩い登り基調が続き、綺麗な景色サイクリングロードに変わった。

ロードバイクのグループも何組かすれ違った。

週末なのでロード乗りも多いのだろう、この辺は日本と同じだった。

小さな街をいくつか通り過ぎ、ようやく関山という小さな駅前にあるホテルに到着した。

1969 金玉文旅

英語だと「Jinyu Inn」漢字は「金玉旅社」

日本統治時代にあった古いホテルを改装したらしく、評価も良かったので決めた。

フロントの感じの良いお婆さんと会話をしてチェックインを済ませ、狭い階段を上がり部屋に向かう。

日本の昔の小学校を小さくしたような雰囲気で、天井が低く廊下も狭いのだけど、どこか懐かしい感じ。

ドアを開けると、部屋の中は狭いながら綺麗にリノベーションされていた。

風呂とトイレは共同、防音は全くなしで隣の部屋の音が丸聞こえだけど、耳栓をすれば問題なし。

とりあえず快適に過ごせそう。

いつも通りシャワーを浴びて洗濯を済ませ、google mapで夕食の店を探しつつまったり過ごす。

日が暮れて夜になったので、ブックマークしていた店に行く。

古早味爌肉飯

地元の客で賑わっており、1つだけテーブルが空いていたので着席。

ここでも英語が全く通じず、お店の人が気を利かせてくれて、英語ができる常連客を通して注文を聞いてもらった。

お客さんに料理の説明を一つ一つしてもらい有り難かった。

麺が食べたかったが、足りなかったら嫌だなと思い注文した「梅干扣肉飯」

お茶碗ぐらいの量かと思ったら何とびっくり、丼サイズだった。

こちらはメインのサバヒー麺(虱目魚麺線)

これまた巨大な器にたっぷり入っている。

完全に頼む量を間違えた。

梅干扣肉飯だけでお腹一杯になり、サバヒー麺は魚だけ食べて麺とスープは半分ぐらい残してしまった。

味は梅干肉飯は美味しかったけど、サバヒー麺は味が薄くてイマイチだったかな。

ホテルに戻り、明日も沢山走るので早めに就寝。

今日の風もエグかった。

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