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骨格ウェーブ、ブルベ冬(play room5期5月の記録)
ごきげんよう、鳥居です。
先月に引き続き、play roomという演劇ワークショップに参加しております。
先月の記事はこちら。
マイズナーテクニックの基礎の基礎をさらった先月、
今月はそこからまた、自分の状態を変えてみたり、物理的な何かに頼ってみてのワークになりました。
具体的に言うと、
今まで寝っ転がってたリラクゼーションを椅子に座ってやってみる
さらに椅子に座ったパートナーの体を観察したりほぐしたりする、そしてしてもらう
だとか
五感に働きかける小道具
・音楽
・味のあるもの
・香りのあるもの
・なつかしの写真
・やわらかいもの
・硬いもの
を用いるなどをやりました。
Play roomではマイズナーテクニックを通して、「あたま、こころ、からだをディグる」ということをやってる感覚がある。
4月の間は、
『自分、ともう一人』を中心にディグディグしていた。
一緒にリピテーションに取り組む相手をじーっと見て、感じること、やりたいこと、相手が考えてそうなことを口に出し、繰り返していく。
相手のいるワークではあるのだけど、「相手を通して自分を見ている」感覚があった。
だから、『自分、ともう一人』。
5月に入ってからは、その自分を中心とした二者のコミュニケーションの輪が、もう少し広がるワークをした感じ。
『自分の周りを取り込んで、自分をディグる』といったところかしら。
みんなの身体を観察して、ペアを組んだ人をもっと解像度高く観察したり。
物理的な五感への刺激を通して、自分の中だけにあった感覚が、外側の世界へと伝播していく感じ。
5月のレッスンに入り、これがやれてよかったな、ということがふたつある。
ひとつは、
「他の人のリピテーションを観察できること」
リピテーションするときは、ペアを組んでそれぞれのペアが同時並行でやってくので、基本的には自分のパートナーのことを見ている。
やってるうちに他のペアが気になる瞬間とか、結果的に他のペアと関わる瞬間もうまれるんだけど、パートナーのことは常に意識している。
これを同時進行でなく、ペアごとにみんなの前でやる。
やるとなると、めーっちゃ緊張する!きさまそれでも俳優か!いいえ!俳優こそ意外と人前で本気で緊張するものです!
この「緊張」を自覚してその感覚と仲良くなるというのも、またよい経験でしたね。
とても印象的なペアのリピテーションがあった。
参加者Aの様子がおかしい。
その人が「さみしい」と言ったのに対し、そのペアの参加者Bが「心配!」という言葉を発した。
爆笑しました。
だって微塵も心配そうじゃなかったんだもの!
この一カ月の参加者の振り返りの中で、よく「社会性」と言うワードが出ました。
これがリピテーションを行う上で、なかなか厄介なものでして……
例えばリピテーションで「かわいい」といわれたら、「うれしい」と返してしまうことがある。
これが成立してる場合ももちろんある、と思うんだけど、このレッスンを通して自分の気持ちをディグディグしていると
「はて?わたしはほんとうに今嬉しかったかしら?」
という疑問が湧く。そして、割とそうでもなかったりする。
いやあこうしたやりとりはもちろん日常生活にはたいせつなんだけど、自分の気持ちに素直になろうとするリピテーションの場面では、なかなか邪魔なフィルターがかかってるわけですね。
先程爆笑してしまったペアのやりとりは、まさにその「社会性」の塊みたいだった。
全然思ってない。思ってないけど、心配している自分を作っていた。
これだけ書くと、このペアが「なんかよくなかった!」という印象を抱かれそうですが、この翌日の同じペアのリピテーションを再び観たら、とんでもないデカ感情を生でやりとりしていたので、これまた仰天しました。
たった1日でとんでもない成長や変化が見られる!
継続型集団レッスンの醍醐味ですな。
(わたしもそうなれてたらいいな!)
さて、やれてよかったなということのもうひとつは
「セリフの意味に引っ張られない練習」
参加者には特になんでもない二人の人物のセリフが共有される。
そのやりとりを、念仏のように唱えられるようになってからレッスンに臨む。
セリフというのは厄介なもので、いやもちろんこれまた普通にお芝居するには欠かせないものなんだけど、文字の中に「悲しい」とか「あっち行って」とか、感情や行動がはっきり書かれていることがある。
こう書かれてしまうと、うっかり文字通りの意味に引っ張られてしまう。
セリフを用いたリピテーションのワークでは、まずいつも通りのリピテーションを行う。
相手を観察して、いつものように目に見えるものや相手の様子、自分の気持ちを口に出して、繰り返す。
その途中の良きタイミングで講師の世莉さんから「はいセリフ!」とゴーがかかる。
そうしたら、リピテーションの延長としてセリフを言う。
今まで口にしていた「かなしい」「むかつく」「しんぱい」「来ないでほしい」などを、全く別の言葉に乗せて相手に伝える。
これがねー、むずかしいの。
むずかしいけどたのしいの。
例えば抱きしめてほしいのに「あっちに行って、ひとりにして」と言うだとか、
楽しいのに「イライラしてきた」と言う。
まだうまく言語化できないけど、この稽古、たのしい。
自分のオファーを相手に伝える手段って、実は言語そのものによるところはそんなに大きくないんだなと思った。
もちろん、言葉通りのことをたまたま自分が思っていればこれ以上なく気持ちよくセリフが言えたりもする。
まだまだもっとやりたいけど、とりあえず前半戦が終了!
自分としては、昨年あまり参加できなかった基礎レッスンにちゃんと参加できたことがとても大きな財産になったと思う。
「とりあえず大きな声出せ!」という嘘を正してもらえたり、
自分の体験したことについて、ディグディグしたら新たな発見があったり、
バランスとったり人に干渉しすぎないようにする自分の癖を改めて自覚したり。
一番の大きな財産は、
昨年も参加してたメンバーやもともと知ってたメンバーが、今までわたしが知っていた姿よりも、遥かに魅力的になっていくところが見られたこと!
みんな、素敵な俳優なんだなー!と改めてしみじみ。
ねえ、もしかしてわたしも去年より魅力的になってたりするのかしら?どうかしら?なんて思ったりして。ふふふ。
後半戦からは発展として、トム・ストッパードの戯曲『アルカディア』に挑みます。
昨年も読んだのですが、本当に名作。
また新たな景色が観られるんじゃないかと、今からワクワクしています。
というわけで、楽しかった5月のまとめはこれでおしまい。
またね。
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