酒と音楽~ライブハウスの今~Take out your story 番外編 vol.1
今回は、いつもの飲食店さんのご紹介とは少し違う、番外編。
9月某日のこと。私は早稲田のライブハウスにいました。西荻在住のミュージシャンのライブにご招待いただき、撮影させていただくことになりまして。
お邪魔したのは、早稲田Rinenさん。野中聡さん企画の『酒と音楽』というライブです。
ライブは15人までの人数制限があり、予約制。しっかりディスタンスを取れるように配慮されています。同時にYoutubeで生配信もしておられ、視聴は無料。投げ銭方式の配信です。
今回は企画発案者でミュージシャンの野中聡さんと、BEERHIVEさんのライブを見せていただきました。BEERHIVEのボーカル、マヤさんと、ギターのコイデさんは西荻在住です。
リハーサルから来て大丈夫だよ!と言っていただいたので、リハーサルから撮影させていただきました。
リハーサル前に、コンデションを作るマヤさん。
ストレッチをしながらの、声出し。
皆さんもスタンバイ。ドラムのタキザワさん。
コイデさんは手首を骨折中のため、ロキソニンを常備しての参戦。
ライブのリハーサルを見せていただくのは初めてだったので、何もかもが新鮮で少し緊張する私。
この企画の発案者、野中さんもいらっしゃって、弦を張り替えます。
まずは音の確認から。音響さんの「音くださいー」の指示に合わせて、それぞれが音を合わせていきます。
のびやかに歌う、マヤさん。
キーボードは、コダマさん。
コイデさんも一気に表情が変わります。
野中さんもしっかり音合わせ。
セットリストを作りながら、音を合わせていくBEERHIVEのメンバーたち。
いよいよライブ本番です!「始まりますよー」の合図で、最初は全員揃ってのトークから。
野中さんとコダマさんが出会ったのは、共通の友人の結婚式だったんだとか。「余興のバンド演奏のチューニングが全然合ってなくて、その時同じテーブルで渋い表情してたのがコダマさんだった!」という野中さんの話から、和やかなスタート。
(野中さん)「BEERHIVEって言うからには、みんなビールが好きなの?」(コイデさん)「マヤは飲めないんですよ、あんまり。」なんて話から、「バンドっていいよねー、セットリストとか相談したいもん、俺も。」とつぶやく野中さん。
ライブハウスの藤川さんが画面を確認し、時々切り替えながら、ライブ配信も進行していきます。
最初に、BEERHIVEが演奏を始めます。
曲目は、
前半が、One Note Samba
My Favorite Things
Moon River
※上記3曲、全てスタンダードナンバー。
細い体から出ているとは思えない、マヤさんののびやかで美しい歌声が響きます。
心地よくどんどん引き込まれていく歌声と、バンド演奏。
ずっと聴いていたい、目の前の音楽にただただ浸れる時間。これは、生のライブでしか味わえない、贅沢なひとときです。
あっという間に前半の3曲が終わり、合間にトークを挟みます。お店の扉を開放して、換気タイムです。
「なんか楽しいねー、ライブ配信!また呼んでほしい!」とマヤさん。みんな、歌う時声が違うよねーなんて言う話から、野中さんのMっ気の話。トークも聞いていて楽しい。ついつい私も笑ってしまいました。
後半のセットリストは、
Banana Pancake(Jack Johnson のカバー)
Super Wizard (オリジナル曲)
The Park(Feist のカバー)の3曲です。
歌っている最中は、音に包まれてる感じが楽しいと言うマヤさん。
音の中で踊るように歌うマヤさんは本当に楽しそうで。
優しくて、力強い。
私も写真を撮りながら震えてしまった。
BEERHIVEの演奏はここでおしまい。終わるのが寂しかったです、正直。
続いて、野中さんが歌います。
BEERHIVEのバンド演奏とは雰囲気がうって変わって、野中さんは、ワンマンのアコギ弾き語りスタイルです。
普段の低めの喋り声とは打って変わって、高くて少しあまずっぱい歌声が耳心地いい。直球の歌詞が刺さってきます。
曲目は、「僕のものに」「おっぱい」「ダメ人間のテーマ」「TKNG」。一度聞いたら忘れられない、強くて素直な歌ばかりでした。
約2時間にわたったライブもあっという間に終わってしまい、“ただただ楽しかった…!“という想いに満たされた私。皆さんの放つ音楽に、気持ち良く酔いました。
でも、ただ楽しいだけじゃなく。
演奏の合間にマヤさんが話したお話が心のどこかに引っかかっていました。
「今日は本当にありがとうございます。投げ銭siteというものがURLでリンク貼ってあるので、いいなと思ってそれをいただけたら、嬉しいです。」
「今ライブハウスさんはとっても経営が厳しい状態だと思います。良心的なライブハウスさんほど、出演者からお金を取らないで、お客さんからチャージと飲み物代で運営しておられる所が多くて、その中でなんとか生き残ろうとしていて、こういう配信という形をRinenさんは確立されています。ライブハウスの存続のためにも、いいねと思っていただけたら、投げ銭をよろしくお願いします。」
換気タイムの時に、そう話されたマヤさん。
密になりやすい環境ゆえにクラスターが発生したことから、一気に苦境に立たされたライブハウスの方々。今まで正直考えたことがなかったお話でしたが、マヤさんのお話を聞いて、とても考えさせられました。
ただライブを撮影させていただいて終わりではなく、このきっかけを生かして、自分ももっとライブハウスの方とミュージシャンの方について知りたい。そんな思いがふつふつと。
そこで今回の番外編では、3回にわたって、ライブハウスの現状についてお伝えできればと思います。
次回は、演者側である、BEERHIVEのマヤさんとコイデさんにお話を聞いていきます。
続編も、読んで頂けたら幸いです。
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