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なるべく明るい乳がん日記13そして退院へ・・・

〜前回のあらすじ〜
なんだかんだありながらもやっと回復してきた術後の私。ついに退院目前!
しかし、本来なら入院患者みんなで受けるはずの合同リハビリにまだ一度も参加していない。あれ?私このまま退院して大丈夫?

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【術後10日目】
体重が4キロ減っていた。そりゃ体力もなくなるはずだ。
朝の診察でついに全身シャワー浴の許可が出た。
大事を取って介助用浴場で術後初全身浴をさせてもらう。

ここで初めてしっかり自分のキズを見た。
右胸に横真一文字のキズ。
それに対して縦向きに茶色いテープがびっしりと貼られている。
なかなか強そうな見た目。うん。強そう。

悲しくなったりはしなかった。
丁寧に貼られたテープ。
先生たちが私にかけてくれた時間、心遣い。
「がんは取り切った。」と先生は術後言ってたと思う。
よく覚えてないけど。
大丈夫だ。
あとはまず私が回復するだけだ。


栄養士さんが退院後の食生活アドバイスをしに病室へ来てくれた。
実はこっそりじゃがりこを食べていることを告白すると「私はユルい栄養士なんで食べられるものを食べてたら全然オッケーです!」と笑ってくれた。
とても優しく話してもらったのに献立表を見ただけでグッと込み上げるものがあり、栄養士さん退出直後、盛大に吐いてしまった。

さらにトイレに行く途中でどこからかご飯のニオイがしてきてトイレに着いてすぐ吐いた。吐きグセがついているのか。もう勘弁して欲しい。

【術後11日目】
朝の診察でよく顔を合わせていたあの ”イビキのおばちゃん” が今日退院するという。溢れんばかりの嬉しいオーラで今日は一段と輝いて見える。
みんなはパジャマなのにひとりだけ張り切って私服で診察に並んでいた。
本当に私より早く退院してしまった。元気な姿が見れてよかった。

やっと一人でコインランドリーまで行けた。
左手に残していた点滴の針も抜いた。
食事も4つチョイスから普通食に戻した。
4つではお腹が空くようになった。
食べようとすることは生きようとすることかもしれない。

【術後12日目】
夫からの『今日も頑張って』のLINEが急に辛く感じてしまい『あんまり頑張ってって言わないで』と返してしまう。
ちょっと自分がイヤになる。
いろんなことにストレスを感じているのかもしれない。

吐き気も治まって食欲も戻りつつあるが、食べたいものが出てくるわけでもないところが今の私には辛い。ワガママな自分がイヤになる。
だからといって ”イカときゅうりのサラダ” みたいな今まで食べたことのないものを積極的に食べたいと思えるほどの元気は正直まだない。
いろんな食べ物を積極的に美味しいとモリモリ食べられる元気が欲しい。

見たいテレビもないのでスマホでTVerを見る。
画面が小さすぎて違う意味で辛くなる。

【術後13日目】
遊ぶ気満々で持参したNintendo Switchの充電が最早切れかかっていた。
やっと充電する元気が出てきたのでベッドの上でコードを繋ぐ。

いよいよ明日退院できる。
自分でコインランドリーに行けるようになった辺りから回復のペースが格段に上がった。

共同浴場へも一人で行ける。
キズを見てはおお…と思うけれど人は慣れる生き物なのだ。
入院生活に慣れなかったクセに誰が何を言っているのか。

こんな私にもかかわらず、先生や看護師さんたちを含め病棟にいらっしゃるありとあらゆる職種のみなさんには本当にお世話になりました!!!
感謝してもしきれないくらい支えてもらいました。ありがとうございます。
ご心配とご面倒をお掛けしましたが、無事に明日、退院いたします!!

【術後14日目 退院日】
朝の診察は主治医の先生だった。
退院後、病理検査の結果が出るまでの約1ヶ月は診察がない。
朝の診察が主治医の先生とは限らないので退院前に先生に会えたことが素直に嬉しかった。
先生、本当にありがとう。

脇に少し液が溜まっていたので注射で抜いてもらったものの、キズも順調に治っているとの太鼓判をもらい、晴れて私は退院した。

体調不良を理由に合同リハビリには結局参加できなかったけど。
まぁなんとかなるか。

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