なるべく明るい乳がん日記19副作用!副作用!副作用!
〜前回のあらすじ〜
1回目の抗がん剤投与を終え無事に退院したもののどうも様子がおかしい。
あんなに元気でなんともなかったのに、ご飯が全然美味しくないし身体中がダル重くて痛い。お通じもない。
どぉなっちゃってんだよ。人生がんばってんのに。
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【投与5日目】
筋肉痛のような身体の痛みとダルさが続く。
寝返りを打ってばかりで全然眠れない。身体中が痛い。
朝は和食だが、納豆と味噌汁から思ってたのと違う味がする。
全然美味しくない。
何を食べても甘苦い。塩味がない。醤油の味もわからない。
お腹は空いてるし食べたい気持ちはあるのに、全く箸が進まない。
37.9度の熱がある。
発熱対策のために処方されたカロナールを飲むか悩む。
『吐き気、嘔吐が現れることがあります』と説明文に書いてあると悩む。
吐き気は最早トラウマになっている。
どんな副作用があるのか詳しく知ろうと思い、調べてみた。(すぐ調べる)
カロナールとは商品名で、その主成分はアセトアミノフェンである。
アセトアミノフェンとは?とさらに調べてみたらタイレノールが出てきた。
西加奈子さんの『くもをさがす』にしょっちゅう出てきたタイレノールってこれのことかーー!!
西さんもお世話になったのか……と思いを馳せる。
説明を読む限り、安心安全な薬だろうと納得できた。
もう一度熱を測ってみる。
38.4度。上がってる!!!レッツ!カロナール!!!
とにかく動けないのでひたすら寝ていた。
夫は家事を一通り出来る人なので、私の様子を察して何も言わずに、洗濯やご飯の用意をささっと始めた。
休んでていいよ、という夫からの無言のメッセージ。
ありがたく寝させてもらう。
夫の主成分は優しさと思いやりなのだ。沁みる。
あまりにもお通じがなさ過ぎてお腹が痛くなってきた。
仕方なくいっちょ頑張ってみるかとトイレにこもってみた。
あまりにも帰って来ないので心配した夫がトイレの扉をノックしに来た。
ものすごーーーく頑張って少しだけ捻り出したが出し足りない。
今度は絶対薬をもらおうと強く心に誓った。
【投与6日目】
排泄という機能を忘れたのかと思うほど全くなかった便意が突然よみがえり何度もトイレに駆け込むようになった。急にどうした。
今までを取り戻して余りある勢いの我が便意。
出過ぎても辛い。
【投与7日目】
連日身体が痛くて眠れない。
布団に背中をつけて眠ることすら痛いので布団の上に座り、お代官様にひれ伏すかのように身体を丸めてひたすら耐える。
この痛みはどうすりゃいいんだ。
二度と出られぬ蟻地獄か。
夜がとても長い。
隣でのびのびと健やかに眠る夫の寝顔に癒される。
頭皮がずっと痛い。
右わきだけじゃなく背中、腰、歯茎、とにかく身体中のあちこちが痛い。
熱は下がった。熱はないのにカロナールを飲んでいいのかわからない。
カロナールを飲んで熱が下がってしまったらレボフロキサシンを飲む目安の37.5度以上の発熱がわからなくなってしまいそうで、なかなか飲む決心がつかない。
【投与8日目】
熱は37.1度。
咳などもなく、感染症の心配はなさそう。
とにかく身体が痛くて眠れなくて疲れている。
それでも動けそうならなるべく動いて、こまめに休むようにする。
ちゃんと眠れるように、痛みを緩和すべくカロナールを飲んで寝る。
【投与9日目】
カロナール様のおかげか久しぶりに眠れたーー!!万歳!!!
ちょっと動けるようになったし、なんとなく食べれるようになってきた。
最近右わきがピリピリと痛む。
肩も凝っているのでストレッチをする。
適度な運動も兼ねて床でも拭こうかと雑巾掛けをしてみた。
すぐ息が上がるし恐ろしく疲れる。
思った以上に体力が落ちている。
【投与10日目】
久しぶりにしっかりバッチリ眠れた。
肩凝りはあるものの、あの全身の痛みはなくなった。私は自由だ。
ネットで注文した黒い不織布のヘアキャップが届いた。
張り切って100個入りのものを購入した。
絶対に余りまくるけど消耗品だし足りないよりはいい。
脱毛よ、いつでもかかってこい。
【投与11日目】
感染症が怖いので、なるべく家から出たくない。
外はだいぶ暑くなってきたので(6月末)とにかく家から出たくない。
でも運動はしたほうがいいと思っている。
しかし出不精の血が騒いでいる。
出不精は強い。出不精の腰は重い。
葛藤の末、家から一歩も出ないことを選択。
出不精の圧倒的勝利。
家の中でストレッチとNHKみんなの体操をする。
それだけで息が上がる。
【投与12日目】
朝から目がゴロゴロする。涙と鼻水が出る。
肩凝りはまだ続いているものの、排便のペースも快調で比較的元気に過ごせている。
だが、頭皮が痛い。
そろそろ始まりそうな予感がする。
ルールールー!予感です、予感がします!!(カセイジンか)
そしてついにその日は訪れたのだ。
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