産後が終わった
ありがちな話だけれど、産後、自分の好きなものがわからなくなっていた。すべてにおいて子どもと夫を優先して、好きだったニチアサもテレビをつける気力がなく、子どもにお金がかかるのだからと自分の服飾品も買わず、独身時代は毎週行っていたカラオケにも行けなくなった。
産後初めて夫に3時間だけ子どもを預けてカラオケに行って、あまりの自由のなさに帰りの電車で泣きながら帰ったら「おみやげはないの?」と言われた。……なんていうエピソードを挙げればきりがないのでやめる。
まだ子どもは手がかかる年齢だが、最近、家庭環境が変わった。というか変えた。慣れるまではめちゃくちゃだったが、ようやく落ち着いてきた。
そこで出会ったのが、2024年1月クールのロボットアニメ「勇気爆発バーンブレイバーン」だった。
どハマリした。
ロボットアニメはガンダムやエヴァも見ていたけど、そこまで熱中したわけでもない。なぜこれほどまでにハマったかいまだにわからないが、人生初のアクスタを買い、人生初のBlu-rayボックスを買い、人生初の二次創作をして、これから人生初のロボットフィギュアが届く。
そして2024年11月、これも突然「O-MENZ」にハマった。
脈絡がなさすぎて自分でも訳がわからないが、とにかくハマった。動画を見まくり、グッズをポチって、ライブの予定を立てた。
どうやら、ようやく自分の好きなものを好きだと認識できるようになってきたらしい。
やっと、産後が終わった。
たぶん、環境が変わらなければあのまま自分の気持ちを抑え込んだままでいたのだろう。じゃあどうすればあんな暗黒時代を過ごさずに済んだのか、自分ではわからない。(配偶者の協力を、など言ってもどうしようもないことは言いたくない。)
ただ、ふっと雲が切れたようにそれは終わった。雲間からはきらきらした人たちが放つ光が差していて、私は今その光の下に立っている。
誰も救えない文章でごめん。ただその光の温かさに感謝したくて書いた。