イマイチだった写真をAIで蘇らせる工程
この記事は2023年6月25日にブログに掲載したものを修正したものです。
今回は過去に撮影したけどいまひとつ上手く取れなかった写真を、画像生成AIを使って蘇らせてみようと思います。
使うもの
素材にする写真
Image to Image(i2iと略します)ができる画像生成AI(今回はStable Diffusion(SDと略します)を使います)
おまけでPhotoshopを使います。
今回使う画像はこちら
海の対岸にあった昼間の工場の風景です。
気に入ってはいるんですが、不鮮明でぼやけててイマイチな写真だなあと感じています。
こちらを、AIを使って素敵画像に格上げしたいと思います!
画像からプロンプトを解析する
まず、画像を SD の i2i に読み込ませて、「Interrogate CLIP」を使って画像から読み取った情報を文字にしてもらいます。
「Interrogate CLIP」は、いいなと思った画像や写真を読み込ませるとプロンプトを予測できるので、生成の参考になってとても便利です。
プロンプトがないと思ったように画像を作れないので、必ず入れるようにします。
出力されたプロンプト
解析したプロンプトを使って画像を生成する(i2i)
パズルとか民藝は外してこのプロンプトで i2i してみます。
少し良くなったようですが、まだぼんやりしているので、クオリティアップワードなどを入れたり、ノイズ除去強度 Denoising strength を調整してみます。
プロンプトを調整して好みの画像に近づけていく
「Denoising strength」のパラメータは小さくすると元の画像に近く、大きくするとAIによるアレンジ・書き換えが強くなっていきます。
今回は0.4~0.8位の間で色々試してみました。
※ lora は、狙った画像を出しやすくするための追加学習です。詳しくはググってみてね!
なかなか良くなりましたが、山の主張が激しくなっています。
山を控え気味にして、工場をもう少し際立たせるように調整します。
large industrial area:1.3で工場を1.3倍 mountains:0.7で山を7割に抑えてみました。
うん、思っていた画像に近いものができましたので、これでOKとします。
1920x896のサイズで作っていましたので、1.7倍に拡大して素材の完成です。
おまけ:昼の画像を夜にする
一連の作業中に、夜の工場も良いよな・・・と思い、昼夜逆転に挑戦してみる事にしました。
プロンプトに夜空の描写を追加します。
工場のライトアップはできましたが、空がなかなか暗くなりません。
これはこれで綺麗ですが、もっと暗い夜の画像にしたいので、photoshopの力を借りる事にします。
おまけ:Photoshopのニューラルフィルターで昼を夜にする
私の力不足で、邪道な気もしますが、一旦Photoshopの力を借りて、最初の画像を夜にしてしまいます。
ニューラルフィルターはAI使ってるらしいからまあよし。
フィルター → ニューラルフィルター の 風景ミキサー で、夜を100%適用して簡単に夜になりました。
しかし、画質がとても悪いので SD に戻って i2i しようと思います。
おまけ:Photoshopで手軽に夜にした画像を i2i で生成する
お手軽に夜にした画像を生成しなおします。
プロンプトは上記と同じです。
海が干潟になっているような・・・?
でもいい雰囲気なのでこのままでいいかな。工場夜景ができました。
まとめ
ぼやけて上手く撮影できなかった写真を復活&アレンジすることができました!
他にも戦力外になった写真はたくさんあるので、i2i で復活させてみようと思います。
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