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「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」を観て

ネタバレしてない感想とネタバレしてる感想に分けます。

恐らくロボとーちゃんぶりの傑作だと各所で評判が高く、真空ジェシカのラジオでも「最高だった」「地上波であんまり出してない分これでもかとケツ出してた」と褒めちぎってたので、久々に観に行くかと思ったところ9/2で公開終了の映画館が多かったのでさっさと渋谷に観に行くことにしました。ちなみに私のクレしんとのかかわりは

・映画はスパイのやつまで全部観てた、以降はロボとーちゃんのみ
・映画館で観たのはスパイとロボとーちゃんのみ
・好きな映画作品はオトナ帝国、ヤキニクロード、ロボとーちゃん、ヘンダーランドの順番
・原作の漫画は全部読んでる
・幼稚園年長の頃近所のレンタルビデオ屋にあるアニメ版のVHS全部借りた
・小学校入学前に、小学校で使う文房具や備品のなまえ欄を全部自分で書くという自主性の塊みたいな行為をしたら親に怒られ(なんでだよ)、しんちゃん禁止にされ泣き喚いた

以上です。つまり、クレしんフリークです。

ネタバレなし感想

いやクレしん最高だね!!!!全編通してミステリーという作品のテーマがあるものの、そのミステリーの謎や解決方法自体はクレしん、またはアニメでのみ表現することのできるもので、ミステリー×クレしんの意義が大いにある点がとにかくポイント高い。またミステリーの構造として登場人物全員を容疑者としてフォーカスし、キャラクターを立たせることで、そのキャラクターがもう一つのテーマの「青春群像劇」につながっていくという構造がお見事すぎる。事件も謎も、すべてが平和的で、今までのクレしん映画の中だったら一番世界観が穏やか?な気がした。そのおかげで誰も悪役ではなく、正義も悪もない、みんなが成功してみんなが間違える青春そのものとして表現できる、これにはあっぱれですよ。とまあそんな感じで構造的な部分に関する感動が溢れたのが大きいですね。もちろんミステリーらしく伏線もたくさんあって、観終わった後に感想言いあったり5chのスレみたりして「あれも伏線か!」と気づくこともあり、映画体験としてかなりいいものになったのも素敵。

あと原作ファンを喜ばせるシーンがたくさんあった。風間君回だから当たり前なんだけど、原作の風間君ネタが多いのが嬉しい。風間君ってえんぴつしんちゃんの世界線だと一人だけ違う小学校に行って、残り4人と離ればなれになるんだよな~それをさみしいと思っていたからこそ、「5人で私立の小学校に体験入学する」っていう導入はifとしつつも理想的な未来を描けてる。クレしんファン納得。

今回はかすかべ防衛隊の方が主人公だったけど、野原一家も少ないポイントでかなり印象深いセリフや伏線を残し、結局家族愛、子どもを見守る親の目線というクレしんお約束の感動に結び付けてるのも素晴らしい。登場シーンが少ないからこそオチみたいな再登場もあって、いやーもうとにかくいい。野原一家ものの方が好きな人には物足りないのか?

そんな感じでとにかくいいので観に行ってください。

ネタバレあり感想

まずオープニングのしんのすけのアクション仮面おぱんつがなくなる、っていうところからミステリーの伏線張ってるってことに後で気づいて「うわー!」となった。こっそり映った「アクション仮面 vs. 生乾き男爵」の映像、観たすぎる。色即是空の掛け軸みて懐かしい気持ちになった。

1週間体験入学で家を離れるしんのすけに対し、子煩悩なみさえが炸裂して、その時に持たせた"非常食"が、ルールで持ってきたらダメになってるチョコビだってのはもう泣けるよね~。

この映画のミステリー部分ですごいのはミスリードのちりばめ方で、本当に全員が容疑者と思える仕掛けがある。残されたメモ"33"のミスリードとしてチシオちゃんのゼッケンNO.33で完全にチシオ犯人だと思わせてからのサスガくんのメガネとれた目が33ってのが超好き。あとサスガくんの犯行理由がチシオちゃんのことが好きだからっていうの、まさに青春。恋心が間違ったことをさせる、もうそんなの大人になったらガチの事件にしかならないんだよな。悲しすぎるわ。変なことだらけにしてよ大人でも。

原作ファンとしては風間君の入学希望の手紙の「しんのすけは心がエリートです」、絶対最高!!!!!!ってなるよね。

書きたいこと多いけど、とにかくクレしん映画ってやっぱいいな~と思いました。しんちゃんもひろしも声に違和感なかったし、久々にアニメ版みようかな。そういえば9/4(土)の地上波クレしんで「心がエリート」の回やるらしいです。最高!

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