(15)鳥爺DJ奮闘記「蛇に睨まれたカエル」
いつもありがとうございます。鳥爺です。
閉店の時間と同時に3人組が私を連れにやってきました。怖くてたまらないのですが付いていくしかありません。
重たい腰を上げて、スタッフに
「それじゃ、お先に」
と言った時、突然大久保くんが私の前に立ちはだかりました。
何と彼の右手にはどこから持ってきたかわかりませんが、バットが握られていました。
とても興奮した様子で
「僕も行きます!」と言ってきました。
いやはや驚きです。ここまで自分を守ってくれようとしているなんて。
また同時に今まで怖くてたまらかったのが、すーっと気持ちが落ち着きてきました。
「いや、大丈夫だよ」
「ダメです。僕行きます」
「いや、いや、ほんとうに大丈夫だよ。何とかなるから」
と言いながら、もしかしたらリンチに遭うのかもしれない恐怖心を、気づかれないようにしました。
「ほんとうですか? ここで待っていますから、いつでも呼んでくださいね」
と、私を守ってくれる気持ちに感動しました。
ありがとう、と心から伝えました。
大久保くんに見送られながら、階段で屋上に登りました(エレベータのないビルなので)。彼のおかげで気持ちは一時落ち着きましたが、また緊張と階段の上りで息があがってしまいました。そのせいでまたしても心臓がバクバクです(苦笑)。
屋上は真っ暗です。近所のネオンの灯りで少しずつ目が慣れてくると、そこには4人の男性がいました。そのうち3人は例の3人組です。
彼らはそれぞれ5mくらい離れて、私を取り囲むように立っています。今でいうソーシャルディスタンスです(苦笑)。
私の正面には一番背が高い男性がどっしり構えていました。この人がカワダさんのようです。この人の目は3人組より鋭く、蛇に睨まれたカエルのようにまるで金縛りにあったように、身動きがとれなくなりました。
3人組が同時に私に近づいてきました。でも、金縛り状態の私は固まったままです。
何が起こるのだろうか、、、??
すると、私の真後ろの男が大きな声で罵声を浴びせてきました。
その声に釣られて、もう一人が罵声を浴びせます。
業界用語(?)のようで、声も大きすぎてよく聞き取れないのですが、
「金を返せ」、「ふざけるな」、「逃げんじゃねえよ」みたいなことが聞こえてきました。
そして3人組の最後の一人は、私の目の前までやってきました。
何をするつもりだろうか、、、、!?
(つづく)
今日も素敵な一日になりますように(^o^)/
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