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絵に描いたような不満げな顔をされた。 「戦いは拙者に任せ、貴殿は後方に控えていただきた…
慶応二年、蚕起きて桑を食む、小満の初候。 大きな左手が、細筆の柄をつまもうとしては、…
まぶたの裏で光を感じて、目を開けた。 もとの世だ。 誰に教わるでもなく、それと知る…
「おまんはまっこと喋らんのう」 そう要人から言われたのは、天守上階へあがる縄梯子をよう…
やけに色の薄い童子がひとり、躑躅の茂みを見つめていた。 花はとうに落ちた時節だ。なに…
期待させちまってたら申し訳ないんだが、俺は正義の保安官様じゃない。恰好いい賞金稼ぎでも…