『ポストずんだロックなのだ』感想
こんにちは。
今回の記事では、世界電力さんの『ポストずんだロックなのだ』という曲の感想を書きます。私がこの曲を初めて聴いたのは、無色透名祭でした。記事を書くのに時間がかかってしまいましたが、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
声について
この曲の特徴の一つ、ポエトリーリーディングが使われているずんだもんの声について。ずんだもんは、わりと子供っぽい声をしています。例えるならハム太郎のような声です。TLでもみかけた言葉ですが、無垢な声です。だからこそ、この曲のような歌詞を歌っても重くなりすぎず、ある種の皮肉や、道化のような感じを私は受けました。普遍的な残酷さすら感じました。単純にかわいくてキャッチーな声なのもとてもいいです。
音について
私はコード進行などについて詳しくないので的外れなことを書いてしまっているかもしれませんが、この曲の伴奏はわりと既視感がありました(音ですが)。それがむしろ、この曲が歌っていることがある種のありふれた生活であることを強調していると感じました。そして、ずんだもんの声との音量のバランスもいいと思いました。『きこえてる、のだ?』という歌詞にぴったりです。
歌詞について
この曲の歌詞で歌われていることは、現代の普通の生活です。ありふれた生きづらさであり、閉塞感です。だからこそ色んな人が共感したのだと思います。私が個人的に特に好きな歌詞は、
『知らないうちにミサイルがなんども飛んできていて
戦争があって災害があって大変らしいのだ
ついきのうも有名な人が死んだらしいのだ
いつもどおりなのだ 繰り返しているのだ 』
という部分です。もしかしたら賛否がわかれる部分かもしれません。
地球上でどんなに大変なことが起こっていても、どこか他人事で。でもなにも感じていないわけではなくて。本当にいつもどおりなことなんてなくて。でも繰り返しているように感じてしまうし、そう思わないとやっていけない。
……という風に私は読みました。とても残酷で、でもずんだもんの声は無垢に言うのです。
なんだか感傷的な文章になってしまいましたが、今回の記事はここで終わります。
最後に、私は電車やバスの中で、イヤホンをつけて、ギリギリ聴こえるか聴こえないかの音量でこの曲を流すのが好きです。