ことわざを作る風習を生みたい
ブータ「ねえ、トリ太郎くん、コウヤノシロバカマってどういう意味?」
私「他人のことをするのに忙しくて、自分のことに手が回らないことだよ。」
ブータ「コウヤって?シロバカマって何?」
私「コウヤは紺屋、服を染める人のこと。シロバカマは白い袴(和服の一種)。紺屋は服を染めるのが仕事なのに、お客さんの服を染めるのに忙しくて自分自身の袴を染められないということ。」
ブータ「シチュエーションが古くてよく分かんないや。要するに、『スティーブ・ジョブズのガラケー』ってことね。」
ことわざが減っていく現状
「ことわざを作ってみましょう。」これは小学校の国語あるある。でも、作った諺(ことわざ)は授業が終われば消えていく。社会全体に新しい諺が浸透するという現象を、私は見たことがない。一発屋の芸人が流行語大賞をさらっていく事はあるが、あれは諺ではない。
実感の湧かない諺が死語となっていき、新たな諺が広まることはない。この現状では、諺の数は減る一方。日本語の多様性、そして日本語を用いた表現や思考の多様性を維持するためには、新しい諺を広めていく必要があるのではないだろうか。でも、どうやって…?
代替ことわざコンテスト
こんなコンテストを開催するのはどうだろうか:
「紺屋の白袴は古くて分かりにくので、同じ意味の新しいことわざを募集します。」
このコンテストの最大の魅力は、諺の作者が明確なこと。あなたが作った諺を、たくさんの人が使っている。想像するだけでワクワクする!
(補足)
『スティーブ・ジョブズのガラケー』のように固有名詞を使うと具体的で分かりやすいため、確かに発表当初はバズるかもしれない。しかし、100年後、200年後には「スティーブ・ジョブズ?だれ?」となって廃れてしまう可能性があるので注意。