twilight 2024
Age Factory presents “twilight 2024”
2024年9月1日 @日比谷公園大音楽堂
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本当にこの日を待ってた。直前に日本を横断する大型台風が発生したことで開催も危ぶまれ、開催されても辿り着けるか分からない状況。そんな中でも、福岡から無理をしてでも辿り着きたかったし、終わってみて来てよかったという想いしかない。Age Factoryが初めての野外ワンマンなのと同じく、自分もフェス以外で初めての野外でのライブ、今もまだ全然冷めていないこの熱の勢いで記憶を残すべくこの記事を。
Party night in summer dream
豪快な幕開け。2023年のツアーを彷彿とさせるような始まりだった。イントロからの上がり具合は異常、座席がかなり後方だったため会場の雰囲気も一望できたが、豪雨の中でも「今日が始まるこの瞬間を待ってた」という想いが溢れ出していた。イントロからのオートチューン、手拍子でリズムも上がりサビで高揚感は最高潮まで一気に登った。正直この曲がリリースされた時はエイジの方向性の転換に少し戸惑ったことを覚えている。この曲は勿論好きだったが、こっちの路線になるのかなという不安も少々。しかし、2023年のツアーでこの曲が1曲目で流れたとき、あまりの良さに不安は消えていた。このバンドは常に繰り返しじゃなく変わって進化し続けるのだと、そしてその進化は全部自分に馴染むのだという確信を持った。そんな自分にとってのエイジの変化や進化を象徴する曲がスターター、今日のここからのセトリへの期待も同時に募った。夏の夢が始まる。
Shadow
今のAge Factoryを焼き付けろと言わんばかりのぶっ飛ばし。SONGSの盤の中、初見で心を持っていかれたこの曲、過去の曲を含めてもかなりのキラーチューンだと思う。このあたりからもう雨が降っているのかもイマイチ分からなくなっていた。ツーマンやスリーマンでもセトリ入りしているのを見て、今後のエイジを象徴する曲になっていくのだろうなと。元々ではあったが最近より歌詞重視で音楽を聞くようになった中でも、エイジはいつでも「なんだこれかっこよすぎる」という少年心のようなものを奮い立たせてくれる、この曲はそういった衝動の中でも自分の中で代表的な曲だった。歌詞の中にもある「夏の夢」という言葉、2曲目に持ってきたのはその繋がりからだろうか。
向日葵
エイジの曲で夏を象徴する曲の中でもこの曲は特にその色が強い気がする。この曲のリリース時エイスケが「今年の夏はヤバくなる」というニュアンスのことを常に言っていたことを覚えている。このあたりからずっとこのバンドは夏が続いているような、そんなような。雨も降りやや肌寒いような温度感だったが、この数時間は夏に引き戻された。どこか切なさが香るこの曲、エイジを聞き始めた時に感じた「儚さ」のようなものを感じる。開始3曲でエイジの曲の幅の広さを思い知らされた。この曲の終わりでMCへ、しかし興奮でMCが記憶から抜けているのであまり書けず。エイスケが噛んだことだけは覚えている、感情がそれほど高ぶっていたのかなと。
OVER
野外で聞きたいなと思っていたこの曲、聞けて本当に嬉しい。拳とかではなく心地よすぎて揺れていた。OVERDRIVEでは「壊して進め」と言っていたエイスケがOVERでは「追い越して」いくのかと。あの頃の荒々しさもエイジの中では好きではあるが、今は壊さなくとも超えていける圧倒的自信に変わったのかなとも思う。Age Factoryの変遷も垣間見えるような曲だろう。ここまでは夏の夢だったのに対して、「夢から冷めて」という歌詞でリンクさせているのかなと思ったり。あと個人的に「絡まってるBGM 振り解いて」という歌詞が好きで。前日何が聞きたいかなと考えていた中の1曲、最高だった。
Peace
落ち着いた曲調ではあるが擦り切れるくらいの勢いだった。YouTubeの映像のコメントにある「同じ映像が繰り返し続けるように、同じように繰り返す日常が1番平和なんだと思い知らせてくれる」を見て腑に落ちた。常に音楽は変わり続けるエイジだが、日常の幸せはこうゆうところにあると歌っているような気がして。自分は上のコメントにもあるように曲名のPeaceを平和のようなニュアンスで捉えているため、歌詞に合わせて✌️はしないという謎の拘り。「終わりのない愛を ぼうっと繰り返すずっと」はそれを表すかのように感じられるし、この曲の中でも好きな歌詞。「外れない天気予報」とあるが、歌詞の通りどこかなるべくしてこの天気になったような気もする。雨だったからこそこの日があったような、この日じゃないとだめだったような。どうせ野外なら雨の中のAge Factoryを見たいと言ったさよならポエジーのアユくんの気持ちも十分すぎるくらい分かったような気がした。
Dance all night my friends
本当に好きな曲。移り変わる音楽の好みやその時々の気分でエイジの中でも流したい曲やお気に入りは変わっているが、この曲はどんな時でも自分の中で最前線を走り続けている。GOLDのリリース後に出たこの曲が与えた衝撃は凄かったことを今でも覚えている。一つ目のサビで上がりきらず、そこからのメロディーの心地よさ、拳と横揺れが共存するようなそんなサビ、不思議な曲。野外で聞くのはまた全然箱で聞くのとは違った、段違いに良い、良かった。ライブ映像でエイスケが言っていた「好きな人にはずっと踊っていて欲しい」という言葉、この日3000人がステージに釘付けになっているのを見て思い出した。いつまでもこの音楽を聞かせて欲しい、ずっとセトリ入りして欲しい。
Blood in blue
SONGSのリリースツアーでSEと繋がる心臓を打つようなイントロが最高すぎて、今回はこの曲始まりかなとも思ったが、夕暮れのタイミングだった。歌詞にも「沈む日と今 夏の終わり」とあるため、なんとなくそんな気も少ししていた。「夏の終わりに 過ぎ去ってくメロディ」とあるように、今日で夏がようやく終わる、終わってしまうのかという感覚。「繰り返しじゃなく 変わってたいよ」は今のエイジの意思表明のような気がする。本当にこのバンドは進化し続けているなと感じるし、その全部が「Age Factoryらしい」なと感じる。いつまでもその進化を追っていたいし、ワクワクしていたい。日が暮れたタイミングで青いライトに照らされた光景も圧巻だった。夏もそうだが青が似合うバンドだなと視覚的にも強く感じた。
Yellow
続いて黄色の曲へ。黄色のライトに照らされる光景もまた圧巻だった。「飲み込んだ全てを夕景が」とあるように、夕暮れの時間帯に持ってきたのはこの歌詞とのリンクかなと思ったり。去年のツアーで聞いたことはあったが、やはりLOVEの曲を聞けるのは嬉しい。この辺りからライトや照明を追い風に演出を加速させてきたような気がする。エイジの切なさを感じさせる曲が本当に好きで、この曲にはそういったものを感じる。曲の雰囲気もそうだが歌詞が特に、「でも君はもう居ない」でのがなりを含んだエイスケの声はそれを助長するかのようだった。
Everynight
日が暮れて夜を感じさせるような曲に移った印象を受けた。野外という環境をフルに活かしたセットリスト、最高に粋だ。エイジの曲の中でも「青」の印象が強くある曲、しかもDance all night my friendsやBlood in blueよりも漆黒の青のようなイメージ。雨の天気もこの日を演出したが、もし晴れて星が見えていたらどうだったのだろうと感じさせる。「僕らここに居ると約束をした」という歌詞、野音終わりの「俺らは終わらない」というエイスケのインスタの言葉を表すかのようだった、そういった意味合いも含めてセトリに入れたのだろうか。
HIGH WAY BEACH
AM3やAM4という歌詞が出るように同じく夜のイメージが強い曲。しかし早朝ともとれるように、夜明けを感じさせるような雰囲気もあり、一旦のセトリの区切りのようだった。「夢のようで夢じゃない」は序盤の「夏の夢」とかけているような気も。夢のような時間だったが、目の前で鳴っている実感も少しずつ湧いてきた。この歌詞はずっとやりたかった野音でできている自分たちに向けてもいるのかなと。曲数も増えて最近セトリからも外れることが増えてきたこの曲、大事なこういった日に聞けるのは嬉しい。
AXL(feat. JUBEE)
ここから怒涛のゲストラッシュ。エイジのコラボ曲をバンドセットでゲストを交えて生で聞いたことがなかったため大興奮だった。「超超超高速 音速」からのJUBEEのパートが良すぎてポカーンとなり気づいたら曲が終わっていた。JUBEEもMCなどでステージに長く居座ることはなく曲をするだけして去っていった。ただこの野音をを祝すかのような、盛り上げたい一心のような、そんなことを感じたりした。少し掛け合いを見たかった気もするが、今日はAge Factoryの日だという敬意だろうか。
ALICE(feat. 牛丸ありさ)
元々好きな2バンドが交わった曲、生で聞けて上がらないはずもなく。2023年のROADSHOWという清水英介と牛丸ありさの弾き語り企画で一度聞いたが、バンドセットで聞くのは初めて、しかもその機会が野音だなんて最高だ。「You are not all to me」の部分は牛丸の声が加わると段違いにこの曲の良さを引き立てるような気がする。yonigeの気だるさやダークな雰囲気も感じられるようなこの曲、脱力しながら歌う牛丸の姿も遠目だったが目にできて嬉しかった。この曲どこか中毒性があって1回聞くとリピートしてしまう不思議な曲。
may(feat. lil soft tennis)
「今もかっこいい曲を作り続けている」のようなMCをしていた薄らした記憶からのmay。lil soft tennisとコラボしたからこそ生まれたような雰囲気の曲だなあと思っていたが、生で聞いてあまりの良さというか馴染み具合に驚いた。初披露の瞬間を目にできたこと、本当に嬉しい。「38℃」に届きそうなくらい体は火照っていたような感覚。lil soft tennisの会場の煽りというか盛り上げも会場の熱量を底上げした。
プールサイドガール
この曲が鳴った時の会場のボルテージは最高潮だった。自分も本当に好きな曲、前々からこの曲はやるような匂わせはあったが、いざ鳴ると上がらない訳もなく。「セトリを組んでいるとき今までの俺らを辿っているようだった」と言っていたエイスケ。teenAgeにも収録されており、この日演奏した曲の中では1番古いのではないだろうか。転調が多く元々長く感じるこの曲だが、あまりに聞けて嬉しすぎてこのまま転調しまくって30分くらい続けてくれとまで思った。「17の夜に君と捨てた」からのサビ終わりのフレーズを聞いた時、本当にプールサイドガールを今聞いているんだという実感が湧いた。後方から見ていた会場の一体感、演奏後の歓声、最高だったし、自分もその一員になれていることが本当に嬉しかった。ついに旧譜に移ったこのタイミング、次は何をやるんだという期待が先走り体も前のめりになっていたような。
kicks night
「はいきました、やってますこの人たち」という感情。物販の列に並んでいる時の音漏れで聞こえていたため予感はしていたし、「一夏の秘密にしよう」という歌詞からも、もしかしてやってくれないかなと思っていた矢先。この曲のイントロが流れたとき、もうこの日のセトリが予想できないような、バグなことは確定したように思う。「Kicks night 夜の行方を」ともあるように。どこか淡いような雰囲気を纏うこの曲、野外が似合うなと聞いてみて強く思った。この曲を聞けるなんて、この先次はいつになるのだろうか。しっかり聞きたいしっかり聞きたいと思うがあまり、ステージを凝視しすぎていたような気がする。
autumn beach
本当に本当に大好きな曲。これが聞けただけで今日来て良かったと思えるくらい。夏から秋に変わりかける9月の初日、且つどこか野外の雰囲気を感じさせるこの曲、この日聞けなかったらもう今後聞けないのではないかと思っていた。この曲も物販に並んでいる時に音漏れで流れてきて、もう開場前から頭がおかしくなっていた。セトリ入りの予感を抱えてはいたが、いざ目の前でイントロがなった瞬間に感極まっていた。本当に動けなくなった、拳も上がらずステージを眺めて硬直していた。ライトの演出も波打ち際みたく揺れており、海辺や浜辺を表しているようだった。「夏が終わっていく」という歌詞、暑がりのため夏は好きではないが、Age Factoryが連れてきてくれる夏なら終わって欲しくないし、この曲が本当に終わって欲しくなかった。「こんなさ僕に君は 愛してくれると言ったね ここにいるからね 吹き抜けた風も優しくて」という歌詞が本当に好きで、その後の「動けなくなったよ」も。「来る夏の終わりも 君と見たかったんだよ」はこの時は観客に向けて歌われているような感覚を持ったし、「また来る夏には あの坂の上で待ってて」はまた夏が来ればこんな素晴らしい時間を味わわせてくれるという約束のように感じた。「終わる 夏が終わる」で曲が締められた、終わって欲しくないと今までのライブで最も強く思ったような気がする。本当にありがとう最高だった、この曲を聞けた記憶を刻んで諸々頑張れそう。
疾走
もう今日の満足度が限界値を超えた瞬間にぶっ飛ばして疾走、もう訳も分からず。最近セトリ入りすることが増えたこの曲、少し前まではこの曲を聞くことも夢物語だったような気がする。でも何回でも好きな曲を聞けることは嬉しい。不安や憂鬱をメロディーでかき消してくれるのはこの曲とCLEAN UPかなと。8月のライブで初めて聞けていたため、この時はなんとか平常心を保つことができた。しかし正直この時はautumn beachの余韻が抜けきっていなかった。1サビ終わりくらいでこの日を刻み込まないとという気持ちが戻り、頭をブンブン。
君、想ふ頃
手を振るEPからまさかの2曲目。エイスケがここまで純粋な愛を歌っている曲も珍しい気がする。まさかセトリ入りすると思っていなかったため、また固まった。Age Factoryの中でも歌詞が本当に好きな曲。「君が今どこで誰と過ごすのか 何を嬉しく思うのか どんな事に悩み その中に僕はいるのか そんな事思ってるよ」の序盤の大好きな歌詞が耳に入ってきてもう夢見心地。「聴いて欲しい歌があるんだ」は最上級の愛だと思う。本当に大切な曲を教えたくなるのは大切な人だろうなと。春を笑って見送り夏を待つ女性と延々と春を「春のように」と思い返す男性、儚さもありつつ美しい曲だと感じる。「なんて日だ」が怒涛に押し寄せてきすぎておかしくなっていた。
Mother
もう本当に意味がわからなかった。LOVEで1番好きなMother。LOVEの中でもYellowや疾走、Tours辺りはセトリ入りする気がしていたが、完全に予想外すぎて驚いた。君、想ふ頃から続けて落ち着いた曲調の曲が連続したが、心の中はフル回転で大忙しだった。「唯一母に向けて書いた曲を この場でできて本当に嬉しい」というMCからイントロに移る。増子くんも投稿していたが、セミの音がメロディに乗っかって、最高の雰囲気を醸し出した。ライトの演出も木漏れ日のような優しい雰囲気であり、この曲に最高にマッチしていたように記憶している。この曲をセトリ入りさせるくらいエイスケにとって大切な曲なのかなと、そう思うと自分まで嬉しくなった。
TONBO
増子くんのドラムが鳴った瞬間に確信。だが分かっていてもエイスケの「TONBO」で一気に引き込まれる。終盤に演奏されることが多いこの曲、自分の好きなAge Factoryの要素が全て詰まっている曲、定番となっているが何度聞いても最高だ。サビ終わりのシンガロングは今まで史上段違いに1番だったように思う。野外で音が反響しにくい中でも、明らかに箱を超えていた。赤いライトに照らされるAge Factory、もう終わってしまうのかという寂しさ、終わらないで欲しかった。
Sleep under star
個人的にこの曲が本編ラストに来たのは結構意外やった。星を描いたこの曲が夜に演奏されるのは想像つくけど、ラストは予想できんかったな。この曲でライトの演出が無数の星みたいに散らばったみたいになってめちゃめちゃ綺麗やった。Pure Blueのツアー以降聞いてなかったけど、終わりを飾る曲として相応しかったような気がする。美しく綺麗に締まるような、また夢の中に戻されるような、そんな雰囲気で本編終了。溢れんばかりの拍手とアンコールの声、本編が終わってしまったのかという喪失感とすごい日だったなという満足感でいっぱいになっていた。
真空から
アンコール一曲目は真空から、手を振るEPからまさかの3曲目。「肌寒い」というワードが聞こえた時、会場の声にならない歓声が聞こえた気がした。それくらいひしひしと伝わるくらいの一体感。どこかのライブで牛丸がカバーした映像が流れてきて以降、この曲を聞きたいボルテージが上がってきていたが、既にプールサイドガールと君、想ふ頃をやった後だったので半ば諦め気味だった。「余計な笑顔や言葉や 余計な意味や人人が 頭の上で騒ぐの 私の髪の毛を引っ張るの」というこの曲の大好きな歌詞。個人的にだが歌詞はこの頃の方が好みに近いと感じる。そんな過去の盤から3曲も、感謝。
See you in my dream
Party night in summer dreamから始まりSee you in my dreamで締める、お洒落なセトリだなあと。「じゃあなおやすみ」を期待したが、それは聞けず、いつかは聞きたいなと思うばかり。「青い君の髪の匂いで」のライブでのアレンジが大好物なのだが、この日のアレンジはいつもとも少し違う気がした。これに関しては自分の勘違いなだけかもしれないが、この日のこの曲はYouTubeのライブ映像を超えた、あの死ぬほど見た映像を。そんなことあるのか。気づいたら終わっていた。「星に願いを」とずっと言っていたかったが、気づいたら終わっていた。「また夢で会おう」と言うかのようなラストソング、何度でも足を運ばせて欲しい。
〆
この日は終始「夏」に関わる曲でセトリを固めていた気がする。夏が来る夏が終わる夏の匂いがする、それを期待してきた。Age Factoryは夏が本当に似合う。他にも聞きたかった曲を挙げだしたらキリがない。この日を超えるライブはしばらくないのではないかと思うが、また悠々と超えてくるのだろうこのバンドは。また次なるTwilightが開催されれば何処へでも飛んでいきたい。来年の社会人の俺、頑張れ。
ダラダラと長い文章になってしまった。読んでくださった方ありがとうございました。あの場の3000人のAge Factoryを愛する皆さんと相見える機会があれば嬉しい、また何処かで。