『探偵が早すぎる』にみる「偶然の家族」
遍 歴
2022年1月31日(月曜日) 多分晴れ☀
1 田舎のBOは価格設定が変( ´∀` )
それからどうしたかとうと、どうもしていない。
先日、床屋に行った。
昨日は、相方がBYIに行くというので、途中まで同道して、TKMNのBOに一人で行く。町はずれ(失礼)にあるBOは価格設定がおかしなことがあるのでかえって嬉しい。237の小林全集は全巻纏めて買った方が結局安いのは分っているが勇気が出ず、つい出来心で買ってしまった。それにしても元の定価の8000円いくらからすると破格の安値である。240の『批評空間』も安い。
234 シェイクスピア『オセロー』1973年6月30日 新潮文庫 戯曲
235 大江健三郎『懐かしい年への手紙』1987年10月12日 講談社 書下ろし長篇小説
236 村上春樹 『Sydney!』2001年1月20日 文藝春秋 長篇ノンフィクション(スポーツ)
237 小林秀雄『小林秀雄全集』第九巻 2006年10月1日 新潮社 全集(評論)
238 江藤淳『南洲随想――その他』1998年12月10日 文藝春秋 短篇エッセイなど
239 内山節『自然・労働・共同社会の理論』1989年5月25日 人間選書(社団法人 農山漁村文化協会) 講演録
240 浅田彰・柄谷行人=編集委員『批評空間』Ⅱ-Ⅱ(共同討議 ポストコロニアルの思想とは何か)1996年10月1日 太田出版 雑誌(現代思想)
2 『探偵が早すぎる』にみる「偶然の家族」
その後帰宅して、塩鍋*[1]で、テレ-ヴィジョン・ドラマを観る。最近観ていたのが、相方の勧めによる『探偵が早すぎる』*[2]というコメディだ。気楽に観ることができて良かったと思う。ところで、このドラマのスペシャル版[3]の最後に、事件が解決して、主人公たち3人(命を狙われていた女子大生と、私立探偵と、実質女子大生の母代わりの家政婦)が、普段は慎ましい食事をしているのに、珍しく焼肉を食べに行こうというシーンがある。それはあたかも家族のように。
彼らは無論家族ではない。血のつながりも法律上の縛りもない。なんの関係もないと言っても過言ではない。しかし、彼らは、ふとした瞬間(いつも、という訳ではない)、家族のようにふるまうのだ。それは「偶然の家族」というべきではないか。
思想家の東浩紀は家族の概念として「強制性」と「偶然性」の二つを挙げたが、近代家族が終焉を迎えそうな今、恐らく、「強制性」を否定した形での人間関係が形成され、それと同時に、擬似的な「家族」のようなものが(自然)発生しているのではなかろうか。
原初的には対等なフラットな関係であった人間関係が様々な接触をすることによって、次第に、「父」的なるもの、「母」的なるもの、「息子」的なるもの、「娘」的なるもの、これらの「家族」的要素のようなものが「役割分担」、あるいは生物学者・今西錦司いうところの「棲み分け」として発生するのではないか。
この、「家族」的要素の起源をどこまで追求できるのか不明ではあるが、考えてみるべき余地はある。何故、家族の問題が重要かと言えば、社会的価値観を形成してしまうからである。
3 うにの残り物のパクチー麺を食べる
昨日も、今朝も起きられない。
11時過ぎに已む無く起床して、家事をしていると、不安に駆られて、どうしようもない気分になる。
米とかマスクがなくなりそうなので、仕方なく買いに行く。
帰宅して、昨日の塩鍋の残り汁にパスタとパクチーの茎、キャベツの残り、大豆ミート、卵などを入れてパクチー麺として食べる。パクチーもキャベツも両方とも兎のうにのご飯の残りである。パクチーもそうだが、葉っぱものの茎の部分は丁寧に残す。キャベツはいささか萎びてきたので。
葉っぱがないので余りパクチー性を感じられなかった。
🐥
20220131 1800
【参考文献】
トッド エマニュエル. (2011年). 『家族システムの起源Ⅰ ユーラシア』. (石崎晴己監訳, 訳) 2016年: 藤原書店.
河合隼雄. (1980年). 『家族関係を考える』. 講談社現代新書.
今西錦司. (1972年). 『生物の世界』. 講談社文庫.
上野千鶴子. (1990年). 『家父長制と資本制―マルクス主義フェミニズムの地平』. 岩波書店.
上野千鶴子. (1994年). 『近代家族の成立と終焉』. 岩波書店.
村上龍. (2001年). 『最後の家族』. 幻冬舎.
東浩紀. (2017年). 「家族の哲学(序論)」. 著: 『ゲンロン0――観光客の哲学』. 株式会社ゲンロン.
【註】
*[1] そう言えば、昨日やっとのことで、カセット・コンロを買った。これは災害用と相方が鍋好きのため。それ用の金属の鍋も買った。
*[2] 原作 井上真偽『探偵が早すぎる』、脚本 宇田学・藤平久子、監督 湯浅弘章・瑠東東一郎・本田隆一、出演者 滝藤賢一・広瀬アリス・水野美紀、製作 チーフ・プロデューサー 前西和成(読売テレビ)・プロデューサー 中山喬詞・白石裕菜・河野美里、制作 読売テレビ、放送 映像形式 文字多重放送、番組連動データ放送 音声形式 ステレオ放送、放送国・地域 日本、放送期間 2018年7月19日 - 9月20日、放送時間 木曜 23:59 - 翌0:54、放送枠 木曜ドラマ (読売テレビ) 放送分 55分、回数 10。
*[3] 2019年12月13日、12月20日放送。本編もスペシャル版もネット配信の『Hulu』で視聴可能。
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