妻という生き物
妻のことはよく分かるようで何も分からない。
でもそんな妻が好きだ。
妻はよく忘れ物をする。
鍵に財布にiPhoneにマスク。
いつ忘れ物をするか大体分かる。
なので、先回りして妻のカバンに忍ばせておくか気付くまで私が隠し持っておく。
それに気づくと妻は私に感心する。
感心する前に対策を打ってくれ。
でもちょっぴり誇らしい。
妻はすぐに気分を害す。
ぼくが原因だ。
ちょっと言い方が悪かっただけで半日は潰れる。
一度踏み外すと這い上がって来れない底なし落とし穴かのように一度しくじると死を意味する。
忘れ物をするタイミングは分かるが情緒は分からない。
正直1人でいる時よりも大変だ。
未知な生物だ。
妻のことはよく分かるようで何も分からない。
でもそんな妻が好きだ。