Photo by anna_k53 夢と月に関する習作 61 虎馬鹿子 2020年9月30日 21:17 未だ水色の空に、黄色い月がまるく大きく浮かぶのを見た。夢を思い通りにしようと願うときにはつまり、夢であると気づいているためそうとできない。少なくとも私は、そういう構造を持っていた。しかし抜け道はある。例えば、決まりを敷く。かつて、悪夢から抜け出すためには、月に手をかけた。月は穴であり、別の夢へ、あるいは目覚めに、繋がっていた。(了) ダウンロード copy #小説 #掌小説 61