#5 さよならコンポスト
私が初めてコンポストに挑戦したのは、ちょうど1年前の今頃でした。
よく発酵してくれそうな暖かい陽気のもと、厚手のフェルト地(不織布)でできた蓋付きのコンポスターとホームセンターの隅で安売りされていた腐葉土を用意し、満を持してスタート。
個人的に不織布のコンポスターはかなり扱いやすいと思いました。
通気性と通水性が良いため乾きやすいですが、その代わり野菜くずから出る水分も生地を通して外に排出されるため、ニオイは少ない気がしました。
私はものぐさですので、「こんなんでいいのかな?」と思いつつ、コンポストを時計回りにくるくる回しながら底を足の甲で持ち上げるようにして、土を混ぜっ返すのが毎朝の習慣になりました。
夏の始めにコクワガタの幼虫をスリムにしたような(?)サイズの蛆がわいたときには心が折れかけましたが、幸いすぐに消えましたのでその後はかなり順調だったように思います。
冬の終わりに悲劇が起きました。
ある朝いつものようにコンポストをかき混ぜようとベランダに出たときに土が散らばっていたのです。
コンポストの底には500円玉大の穴が開いていました。
おそらく犯人はネズミ…。
入れるもののほとんどはお茶の出涸らしだったので、美味しいものは入っていなかっただろうに。
素材が素材なので穴を塞ぐ術がわからず一旦放置しました。
ずっとそのままにしておくわけにはいかないので、2号を導入しました。
今度はビニールシート様の素材の同タイプのコンポスターです。入れる野菜くずの量を少し増やしたかったので2基購入しました。
2基運用の始まりです。
ビニールシートタイプはフェルト地に比べるとかなり強度に不安を覚えましたが同じ要領でかき混ぜても耐えてくれました。違いとしては内部の結露が結構あります。水の浸透性はあるものの、不織布よりも排水性が無いのでちょっとニオイがち…。
でも特性も少しは理解したし、ようし、やるぞ! と息巻いていたのも束の間、2度目の悲劇が起きました。
ある朝コンポストをかき混ぜようとベランダに出たところ、既視感が。
コンポストの底に100円玉台の穴が開いて、土が散らばっていました。
膝から崩れ落ちそうになりましたがすぐに気を取り直して後始末に取り掛かります。素材が素材なので養生テープを十字に貼ってみたところ、ものぐさ方式でかき混ぜても中身が漏れずいい感じになりました。
今、養生テープの補強は3箇所になりました。
ネズミに完全に目を付けられてしまったようです。今は少しも動じずに養生テープを十字に貼ることができるようになりました。
とはいえ、私も以前のように熱意が持てなくなりましたので、これにてコンポスト生活は終了とすることにしました。新規に生ゴミを入れるのはやめて、今入っている野菜くずが土に還ったら畳みます。
今回の教訓:ネズミ対策を軽んじてはいけない。