【要約・感想】コンサル1年目が学ぶこと
僕がこの本を読もうと思った理由
コンサルでもなければ、社会人1年目でもない僕が本書を読もうと思った理由は、コンサル出身の方って論理的思考だったり、本質を掴む力が長けているなと以前から感じていて、その人自体の能力が優れているのはそうでしょうが、もしかしたら現場にそういった力を養う土壌があるのかなと興味をもったからです。
読んでみると、いい意味でタイトルにそぐわない年代問わず全ての社会人が身につけておくべきスキルが沢山書いてありました。
本書の構成
本書の構成は大きく4章に分かれます。
①話す技術
②思考術
③デスクワーク術
④ビジネスマインド
各章を読んでまとめておきたいことを書きます。
①話す技術
●TalkStraight端的に話す
~TalkStraight~
変な駆け引きをせず、言い訳をせず、言われたことにきちんとストレートに答える
まずは聞かれたことに対してイエス・ノーで答える。
上司に無理なお願いをされたときに「できない理由」を探すのではなく、「どうしたらできるかを提案する」ことが大事。
●相手の期待値を把握する
相手が何を期待しているかを正確に把握するためのメソッドとして以下の4点を意識する。
What:最終的な成果物イメージ
Why:理由(どういう背景で)
When:いつ(まで)
HowMatch:品質
なかには期待を超えていくことが難しいものがある場合は、期待値コントロールを実施する。
https://takunakablog.com/kitaichicontrol/
②思考術
●「考え方を考える」という考え方
作業を始める前に手順を考え、手順を考えた段階で合意を得る。
そうすることでのメリットは大きく3つ
・作業全体像が見えるため完成までの道筋が分かり安心感が生まれる
・事前合意することで後出しの要求やどんでん返しを防ぐ
・事前に作業難易度や作業量の見積もりができる
●雲雨傘提案の基本
雲雨傘の理論とは、必ず以下の要素を区別すること。
・事実
・解釈
・アクション
「黒っぽい雲がでてきたので、雨が降り出しそうだから、傘を持っていったほうがいい」
上述の例文は、事実・解釈・アクションが区別されている。
事実:「黒っぽい雲が出てきた」
解釈:「雨が降り出しそうだから」
アクション:「傘を持っていったほうがいい」
ここで重要なのは、事実を元に(自分の)解釈を述べること。解釈がない事実だけだと「だから何なの?」となるし、解釈がないアクションだけだと「なんで?」となる。必ず3点セットである必要がある。
ただし、解釈に対してアクションは1つとは限らず複数ある場合がある。その場合は、なぜそのアクションを選んだかもセットで伝えると良い。
●仮説思考
はじめに予想できる範囲でストーリーラインを描いてから、ストーリーに沿ってあらかじめ調べるポイントを絞ってリサーチする。
リサーチはあくまで仮説に対する検証を提示するもので、リサーチが目的になってしまわないようにする。
仮説→検証→フィードバックのサイクルを高速で回すことで問題の本質に効率よく迫ることができる。
検証により、仮説を否定するデータが出てきたら、素直に修正し、新しい仮説を立てる。
仮説をもつということは、現時点での結論(選択肢・条件など)をあらかじめ用意しておくということ。(想定問答がこの例)
●常に自分の意見をもって情報に当たる(☆)
ビジネス能力を向上させるのは情報量の多さではなく考えること、考えるとは自分の意見を持つこと。
情報に接するときに必ず自分の意見をもって接するようにする。そのためには、ニュースをみる前にタイトルだけで1分程度考える時間を取ること。
自分の意見をもって情報に接することで初めて学びの機会が生まれる。
重要なことは、正解にこだわらず考え続けること。正解していないかもと思い自分の意見を持たなくなることを避けなければいけない。そもそも間違いに気付いたり、他人と意見が違うことを把握するために自分の意見を持つという意識でいることが大切。
●本質を追求する思考(☆)
情報をただ集めるだけでなく、「だから何なのか」と本質まで考える。
本質を見出すためには、情報量ではなく、一段高い視点が必要。
本質を追求するためのヒントとなる参考図書
『観想力・空気はなぜ透明か』三谷宏治(東洋経済新報社)
『なぜゴッホは貧乏でピカソは金持ちだったのか?』山口揚平(ダイヤモンド社)
③デスクワーク術
●コンサル流検索式読書術(☆)
・読書の目的を絞る、明確にする
・Web検索するように目次ベースで該当箇所を拾い重要な部分だけ読む
・なるべく多くの多くの文献を広く浅くあたる
エグゼクティブブックレビュー(本の要約をまとめた刊行物)も有効で、ざっと読むことで全体の見取り図のようなものができ、自分にとってどこが重要か、どこが不要な情報かの見極めができるようになる。
●仕事の速さを2倍速3倍速にする重点思考(☆)
余計なことをやらない、そのためには早めに重要な部分を見極めて、残りは切り捨てるという意識が必要。
切り捨てられないのは、切り捨てる勇気がないのか大事なことと瑣末なことの区別がつかないのか。後者が問題で、自分のなかで適切な課題設定ができていないため起きている。自分なりの判断基準をもつようにする。
④ビジネスマインド
●スピードと質を両立する
時間をかけて完璧なものを目指すより、多少汚くてもとにかく早くつくることを意識する。
リスクを一人で抱え込まず、素早く開示することが何よりの相手への思いやり。
早め早めに上司に相談し、方向性が合っているかどうかを確かめる。
読んでみての感想・次のアクション
今回、この本を読むにあたって、目次で自分に足りてないかなと思っている点について優先して読んで、その他は時間があれば読もうというマインドでいました。
これがまさかの本書で出てくる「重点思考」に繋がっていたとは。。
意外と自分で弱いなと思っていたところでも、この本で取り上げていることができていたりして自信を持つことができた面もある一方で、まだまだ足りないところがありますね。(☆)をつけているところです。
これからは、(☆)をつけた箇所を意識しながら、読書や日々の業務、ニュースに当たろうと思いました!
この本を買うならAmazonがオススメ
Kindle版
単行本版