『文体の舵を取れ』練習問題⑵
問題 一段落~一ページで、句読点のない文章を執筆すること。
読点も禁止なの!?正気か??と叫びながら書きました。
ビービービーガガガガッビーーーー町中に配置された機械が異音を放ちあちこちで跳んだりはねたり回ったりまるでパーティーのように踊り狂い本日は終了しましたまたのお越しをおまちくださいと電光掲示板のテロップがいたるところで流れ青空には紙吹雪とともにクリスマスセール歳末決算大感謝祭夏休みうきうき子供市ハッピーハロウィンイースターありとあらゆる時期ののぼりが鯉のぼりのようにひらひら宙を舞い大通りを行進するは楽隊アンドロイドぴーひゃらぴーぴーどどんどんと笛を吹き太鼓をかきならし時折爆発かと間違うばかりのクラッカー音があちらこちらで鳴り響き盆と正月が一篇どころか十数回殺到したようなその狂騒に人々ははじめ呆然とし次に慌てふためき最後にはあまりの無秩序に恐れをなしたのかちりぢりに逃げ惑ってしまったが一人の主人もいないこの場所でもアンドロイドのパーティーは終わることを知らず一晩二晩一週間二週間一ヶ月二ヶ月とアンドロイドたちは騒ぎ続け踊り続け付近は封鎖され警察の特殊部隊が彼らを包囲しようとも元より感情のない機械たち怖れることもなく機動隊の盾を吹き飛ばし銃弾を跳ね返し一人一人と人間どもを市中引き回しの刑に処し大通りは真っ赤に舗装され街路樹の横に生首がディスプレイされついに一年がたち二年が経ち電源の尽きた機械がひとつふたつと停止していき狂乱のさなか時が止まったようなただただ静かな祭りの終わりが最後に一つ残された。