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ChatGPTとの共作、止めます
次の作品をChatGPTと共作しようと思っていましたが、止めます。
さまざまな領域にAIの活用が拡がっています。メルカリ米国法人はユーザーにおすすめ商品を提案するため、ChatGPTを使うと発表しました。芸術分野も例外ではありません。中国の新興企業がメロディの一部から20~30秒の楽曲を自動生成できるスマートピアノを開発しました。音楽版ChatGPTです。
そうしたなか、AIの活用に懸念の声も上がっています。AIによるプライバシーの侵害や偽情報の拡散。AIは(とりあえず現状においては)倫理観を持ちません。そうしたことが起こらないようにするためには運用ルールの確立が必要であるというわけです。
某雑誌にこんな刺激的な見出しが載っていました。
「核兵器」以来の発明
「ChatGPT」は人類の「神」か「悪魔」か
AIを神にするか悪魔にするかは人間次第。今、私たち現代人は未来にどのような社会を残せるか、最良の選択をしなければいけません。
冒頭の話に戻します。記憶の変容をテーマに「家族の記憶」という作品を構想中でした。ChatGPTとトランボで半分くらいずつ、執筆したら面白い作品ができないだろうか。そんな妄想を広げていたのです。
オックスフォード大学マイケル・A・オズボーン准教授が論文「未来の雇用」を発表したのは2018年のこと。10年後、米国の雇用者の47%が現在の職を失うと述べました。
その通りITツールの普及とともにホワイトカラーの消失が進行していますが、クリエイティビティが必要な作家という仕事がこの世からなくなるということはなさそうです。ですが、不安を煽るような行いは慎むべきかと考えたわけです。
「小説って、昔は人間が書いてたんだって」
「えー、本当?」
未来の人たちがこんな会話を交わすことがないよう祈っています。