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0930:掛け算でオンリーワンを目指して
日向坂の最推しメンバーの卒業を前にした、
今の気持ちの記録です。
何も否定はしていません、人それぞれの考えがあって良いと思います。
日向坂の12thシングルのミーグリがつい先日開始された。
ミーグリ期間中は特に、
周りの仲の良い方々がどんなミーグリをしているのか興味があるし、
自分は"自分にとって"理想に近いミーグリをできているのだろうかと、
自問自答を繰り返している。
興味があるのは、まさに十人十色、どんな臨み方なのかが
人によって大きく異なるためだ。
そもそも、話すベクトルすら人による。
メンバーから何かを聞きたい、何かをしてもらいたいという方向。
メンバーに何かを伝えたい、何かを見せたいという方向。
自分の日々の糧にしたりリターンを望むことや、
メンバーの活動の支えになりたいと望むこと。
ファンとメンバー間のベクトルは、どちらが正解というものはない。
どんな雰囲気を望むかも、人によって異なる。
いつもテレビなどで観ているのと同じメンバーが見たいというのも、
いつも以上にアイドルとして近い距離で接してもらいたいというのも、
いつもとは違った落ち着いた素の姿を見たいというのも、
なるべく友達のような近い距離感で接したいというのも人による。
若干無粋ではあるが、明確な目的があるかも人による。
早く認知をもらいたいというのもあれば、
他のファンが気づいていない着眼点の言葉をかけたい、
他のファンとは違う距離感だからこそできる話をしたい、
他のファンがしていないような独創的な笑いの場にしたい、
他のファンにはできないような具体的な趣味の話をしたいと、
自身とメンバーだけでなく自身以外のファンに対する差別化を
目的としている人も少なからずいる。
ある程度枚数があれば、投げ方の戦略も変わってくる。
「例えば10枚だけ確実に手元にあるとしたらどう投げるか」と、
たまに仲の良い周囲のファンに尋ねてみることがある。
なるべく同じ日の同じ部にまとめて長めに一つの話題を話したいか、
同じ日の中でばらけさせることで雰囲気の変化などを知りたいか、
日にちをばらけさせてライブなどその時々の旬な話題としたいか。
これらも人によって全然違うので面白いものである。
結局のところ、これらの違いはメンバーに何を望むかであったり、
メンバーとどんな関係性を築きたいかに依存している気がしている。
だからといって、なら自分はどうなのか、そう自問自答してみたとして。
卒業を目前に控えているというのに、
いまだに理想の形についての明確な答えは持てていない。
そしてそれが大きな悩みでもある。
自分の明確な理想はわからなくても、早々に目指すことを諦めた形はある。
それは「ナンバーワン」と「オンリーワン」である。
私は、メンバーが長年の夢の舞台であった東京ドーム公演は現地参加が
できていないし、その時が初めてリアルタイムで配信を観たライブである。
コロナ渦でラジオ『余計な事まで』を聴き始めたくらいのファンであり、
「夢の舞台というなら観てみよう」
「昔からのファンにとっての夢の舞台でもあるから邪魔をしないように」
と斜に構えて配信を選び、後から大きく後悔した程度である。
ひらがな時代なんて、もちろんリアルタイムでは全く知らない。
そんな自分にとっては、初期の初期から見守っているような、
期間の長さとしての「ナンバーワン」に近い形は不可能であり。
どんな場であっても必ず見逃さない、誰よりも活躍を見ている
「ナンバーワン」を目指すことも自分にはできない。
誰も持っていないような鋭い着眼点としての「オンリーワン」も、
誰も話していないような話ができる「オンリーワン」も、
誰よりも笑わせることができるような「オンリーワン」も、
そんな優れたものは自分にはない。
自身が初めてミーグリに参加したのは
たかだか7thシングルの『僕なんか』の期間であるが、
「ナンバーワン」も「オンリーワン」もできない自分は
自分にとってどんな形で臨むのが良いのか大きく悩んだ。
それでも、初めてのミーグリ期間には大きく2つの目的があった。
『余計な事まで』が暗いコロナ渦の自分を救う番組であったからこそ、
3人のパーソナリティのうち特に2人に
「自分に活力をくれた、卒業を控えたメンバーに感謝を伝えたい」
「自分の暗く沈んだ日々に、笑顔をくれたメンバーに感謝を伝えたい」
と、それぞれの気持ちをなるべくしっかり伝えることであった。
だから、前述の"ベクトル"ははっきりとしていた。
問題はどう伝えるかだけであった。
「ナンバーワン」も「オンリーワン」もできない、
笑わせられるようなネタの技術もない。
何なら枚数は、それぞれ1枚・2枚しかない。
色々と考えた結果、
「掛け算で少しでもオンリーワンに近づける」、
それが自分にとって精一杯の感謝を伝える方法であった。
ここでいう"掛け算"とは。
例えばライブの感想であれば、
「昨日のライブが良かった」はおそらくほぼ全員が言える感想であろう。
ただ何が良かったかと感じたかは、
「特にどの曲が」
「表情 or ダンス or 歌声が」
「かっこよかった or かわいかった」
と選択肢を掛け合わせていくことで、同じ感想でも個性が出てくる。
さらに、時間軸を広げ
「Day1とDay2で、特にDay2の**が良くなっていた」
という差であったり
「前の**のライブの時より**が良くなっていたように感じた」
のような、自分が感じた差があれば、独創性が増していく。
「すごく辛いことがあった自分にとって**がすごい感動した」
とキッカケやエピソードがあれば、唯一無二なものになっていく。
一つ一つの要素が「オンリーワン」でなくても、
掛け合わせることで「オンリーワン」を目指す、
それが自分なりの”掛け算”だった
初めてのミーグリは、ラジオがきっかけの2人への感謝の場。
「どんな回の内容が、どんな理由で活力になったのか」
「どんな自分にとって、どんな回が笑顔につながったのか」、
なるべく要素を掛け合わせて候補を並べ、
何度も練習をして、限られた短い時間で、精一杯伝えた。
その時の自分にとってはできる限りのことをしたと今でも思う。
後悔は全くない。
以降、多くのライブに参加してきたが、
その都度何が良かったと感じたのかの要素を何度も考察し、
その感想をどのようにミーグリで伝えるか推敲するようになった。
何度も言うが自分には鋭い着眼点のようなものは持ち合わせていないので、
雑誌やブログ、メッセージアプリなどの多くの材料にも頼る必要があった。
雑誌などでのインタビュー記事は何度も読み返し、
ブログで感じたことは言葉やアプリでのレターにして残し、
少しずつ自分が感じ取ったものが何なのか、
その分解能を上げていく努力をした。
そうしていくうちに、自分にきっかけを与えてくれた彼女には、
最初に感じた「明るい笑顔」だけでなく、
芯の強さ、真摯にファンに向き合う誠実さ、仲間や周囲への思いやり、
「ハッピーオーラ」を誰よりも言葉にして大切にし続ける姿勢などが、
とにかく好きで、人として心から尊敬しているのだと気づいた。
結局のところそれらを全て伝えられるような枚数でミーグリに参加をする、
無限の財力を持ち合わせていたわけでもないので、
自分にできる範囲で、自分なりの”掛け算”で伝えていった。
おそらく完全に唯一無二なものはないだろうし、
時間的に当たり障りも無い内容になってしまっていたとは思う。
それでも、伝え続けてきた。
明るく楽しい時間を作ることを常に意識し、
時折ネタで笑いの時間も作れるようになりながら、
感じたことはなるべく真っすぐに伝えるよう努めてきた。
振り返れば「もっとこう伝えた方が良かった」のように感じることは
多くあるが、その時々でできる形では伝えてきたので、
具体的にどんな内容だったかは一切記憶に残らなくても良い、
そもそもどの程度認知があるかもわからないし、
自分にとっての理想はわからないままだけどやれることはやっている、
そう思って続けてきた。
そして、そうやって続けてきたことの答えが、
少しだけ11th期間と12th期間に返ってきた気がする。
11th期間の終盤、少し長めに話すことができる回があった。
せっかくなので復帰後の約半年間を一緒に振り返ったりしながら、
色々な思いを伝えることにした。
すると伝えられたのは、少しだけ涙ぐみながら笑顔で、
「いつも優しく、いろんな面をたくさん見ていてくれて本当に嬉しい」
「おかげで私もハッピーな気持ちになれている」
「これからもこんな**な一面も見てほしい」
といった内容の言葉だった。
楽しい時間にしたかったのに、メンバーが少し涙ぐむ流れになって
若干の申し訳なさはある。否定的な方もいるだろう。
当たり障りのない内容だと思う方も多くいるとは思う。
それでも、ずっと伝え続けてきて良かったんだ、
ちゃんと、ちゃんと気持ちは伝わっていたんだと、心から感動した。
そしてそれだけでなく、そんな姿勢を見ていたら、
「ああ…残りの時間は本当に限られているんだな…」と、
時間が有限であることを改めて感じ、
色々な感情がぐるぐるとめぐり、涙があふれそうになった。
そしてその日の約1ヶ月後には、今回の12th期間での卒業が発表された。
今はもう、明確に時間が限られている。
多くのファンがかけつけているので、
自分一人が色々な思いを伝えられる時間も
今までに比べると圧倒的に少ない。
より限られた時間の中、どれだけ厳選してどんな言葉を送るか、
十分に考える必要があるように痛感している。
それでも多くの言葉が無くても、12th期間中の初日、
「あ~!会いたかった~!!」
という言葉をいきなり送ってもらえた。
これも一つの答えなのかもしれない。
ちゃんと、ちゃんと伝わっているんだな。
今思えば、休養から復帰後のUSJのライブで、
連番と4人で見せた「おかえり」のスケブ、
ミーグリで向こうからあんなに嬉しそうに
「見つけた時に本当に嬉しかった」
って言ってもらえるなんて思わなかったなぁ…。
同担じゃないのに、感謝してもしきれない…。
ラジオで、自分も共感したって話をしたり、
コナン君の映画の話をした時にも、
眉間にしわを寄せながらあんなに楽しそうに早口で
たくさん感想を言ってくれるなんて思わなかったなぁ…。
まだまだたくさん、話したい事も伝えたい事もあるんだけどなぁ…。
限られた時間の中、言葉を伝える時間が足らなくても、
少ない言葉でも自分なりに伝えられる言葉があれば十分なのかもしれない。
でも精一杯伝えたい。
最後の日の自分に問いたい。
「ちゃんとやり切ったか」
「後悔は無いか」
「たくさん愛は伝えられたか」
そんな自分からの問いに、
泣きながらの笑顔でもいいからちゃんと笑って、
大きく大きくうなずけるような、そんな期間にしていきたい。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
とらん