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【まぁ美学】カランダッシュ エクリドール タイプ55 偏見レビュー
はじめに
どーも、いつも通り毎週投稿ってことでよろしくお願いします。今回は単体記事としては2回目のジャンル、ボールペンです。その中でも王道中の王道、エクリドールをレビューしたいと思います。柄はタイプ55、多分影薄すぎて界隈民の9割は知らないと思いますけどいい柄なのでぜひ写真も楽しんでください。今回はトーラ家の日常(?)慣例(?)あるある(?)m0お届けします。それではどうぞ。
レビュー
歴史
というわけでまずは歴史からちょちょいとやっていきたいと思います。エクリドールというシリーズがスタートしたのは1947年です。そしてボールペンの販売は1953年スタートということでもう半世紀以上も前のペンです。そのため仕様や柄、素材、デザインなど細かな点にも数えきれないほどの差異があります。そのため大体エクリドールは「前期型」だの「後期型」だの「新型」「旧型」と呼称されるのでその際についても少しだけご紹介します。大きな違いは調べたところ以下の点です。
クリップ
ロゴ
ノックボタン
素材やコーティング
とまぁこんなに多くあります。まぁ一つずつ軽く解説するとクリップは、長さと形状が1990年代ほどまではロングかつ・ストレートなクリップとなっています。このロングクリップにも違いがあるので詳しく知りたい方は調べてみてください…。そして後期型はみなさんご存知であろういつものショートクリップです。次にロゴについて。こちらは位置とロゴ自体や年代ごとに違う、と言った具合になっています。そしてノックボタン。こちらで大きく違うのは刻印、ロゴの2点です。現在のエクリドールはCARAN D’ACHE+SWISS MADEのレーザー刻印がお馴染みですが今と自体が違ったり、文字が微妙に違ったり文が違ったりとまぁこちらも微妙に違いがあります。そして天面が1番カオスです。無地だったり、赤かったり旧ロゴだったり…と言った具合です。これ以上語ったら終わらないのでノック部はここまでにします。そして最後に軸や素材・コーティングについてです。まずは素材から、これは昔のものはシルバー本体ができていたり一部年代は、シルバーのコーティング出来ていると聞いたことがあります。現在は真鍮にパラジウムコートとなっているそうです。そして軸本体について、尻軸のカットと彫りの深さが微妙に違うそうです。とまぁ歴史というか年代による差異についてはこんな感じです。ちなみに内部機構について色などの点以外にはほとんど変化がなく全てに互換性があるとかないとか…。内部機構以外は今後もおそらく変更されていくでしょうからこれからの歴史も楽しみですね。それでは次にデザインと機能を見ていきたいと思います。
デザイン・機能
ということで続いてはデザインと機能です。
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エクリドールタイプ55は2023年から限定で復刻されたモデルです。復刻だということを今回の記事を書くにあたり初めて知りました(エクリ詳しくない)。それではデザインについて公式サイトより
過去の人気のコレクション、エクリドール「タイプ55」が日本限定で復刻。
タイプ55は、60年代の自動車産業が躍進する中、アイコニックな自動車のエアインテークパネルからインスピレーションを受けてデザインされました。
そのギロシェパターンが数字の5を描いているように見えるため、タイプ55と名付けられています。
とういうことでタイプ55は自動車がモデルです。60年代っていつだよ((おい。ということでググってみましたがタイプ55なんか当時のアメ車みたいですね。でも言いたいことはわかります。そして調べたところやはり「67年式マスタング」がデザインのインスパイア元でした。そして次にネーミングの由来ですが、全く実感が湧きません。へーそうなんだーって感じです。そしてもうちょい詳しくデザインについて言及すると、このデザインは言っちゃえば「横顔美人」なデザインです。まぁどういうことかというとこういうことです
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浅いから近い角度、かつあまり目立つ光源ないとなんか地味です。ですが深い角度かつ目立った光源があったりすると角度によってはこうなります。
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そう、超化けるんです。このパイロットのCR(カットリング)のような細かい金属の反射の集合に惹かれて元々別の柄買おうと思っていたんですけど購入しました。実際この溝は結構グリップ力があって手汗かいても割とグリップ力を発揮してくれます。影薄いながら実はタイプ55って実は優秀なモデルです。そしてノックはみんな大好きヌルヌルノック。私はノック式ボールペンがそもそもあまり好きじゃないです。シャーペンはヌルヌルノックが好きですけどボールペンはしっかり感触ある方が好きです。なので自分の好みではないですがシーンを選ばず使えるというのは良い点でしょう。そして一応機能というか特筆すべきポイントとしてボディーが口金と一体型という点が挙げられます。これのおかげかノック式ではトップクラスに筆記時の内部振動がないです。ここは好きなポイントです。それではいよいよメインディッシュみたいなところがある今回のタイトルにも入れた「美学」とは何か、触れていきたいと思います。
「美学」
ということで美学とは何か。言葉の意味をまずは把握しておきましょう。
美学(びがく)とは、美の本質や美的価値、美意識、美的現象などについて考察する学問です。哲学の一分野に属し、自然や芸術における美的な感性的認識や、芸術の創造・享受などについて研究します。
だいぶ哲学チックなお話になってきますが、私は美学を「何が美しいのか」を考える学問だと考えています。私はペンも芸術の、プロダクトデザインの1部だとして見ているタイプです。哲学に正解はないらしいですけども私は現代化したエクリドールというペンの美学は、大元は「変わらないで固定された価値を維持する」ということだと思います。そしてその美学を維持するための多少なビジネスライクとユーザーによるカスタム性、これが私がエクリドールというペンを1年間所有しての感想です。そしてなんでこのペンを買ったのかというところですが先ほど、元々は別の柄を買う予定だったと言いましたがその話に戻ります。私の家はいつも高い文具を買いに行く時は母親と一緒に伊東屋の本店を訪れて、試筆する。という慣例的なsomethingがあります。これは美学という学問でいう「本質」という部分に触れていることになります。まぁつまるところ「ちゃんとペンの本質に触れてから買う」これがトーラ家の美学ともいえます。そして大体買う予定ではないペンを買います。これもまた面白いところなんですけどいつも母親の押しが強くてそれも試して見たら案外自分が元々欲しいやつより良い、みたいなことがよくよくあります。これがトーラ家のあるあると美学です。そしてエクリドールというペン、さらにいうとタイプ55の本質は先ほど登場した「横顔美人」という単語に収束すると私は考えます。ぜひ買ってみてください。そして最後になぜ親と伊東屋に行っているのかというと、トーラ家は衝撃的な事実ですが父親以外全員文具好きです。つまり私の文具好きは母親の遺伝子です。さーさーのせいで沼ったSSKじゃないもん((。ということで大脱線しましたので本題のレビューに戻りたいと思います。では次はスペックについてです。
スペック
というわけでようやく終わりが見えてきましたところでスペック行きますよー
長さ 128mm
重量 26g
太さ φ9mm
ノック式単色ボールペン
リフィル規格 カランダッシュ独自規格ゴリアットカートリッジ
素材 真鍮・プラスチック樹脂・スチール
表面仕上げ シルバープレート&パラジウムコート
値段 24200円(Tax included)(タイプ55)
製造国 スイス
販売元 カランダッシュ
ってな感じで細軸短尺かつサイズの割には重量が重めっていう感じです。そしてここでちょっと寄り道、インクについて。ゴリアットカートリッジはスイス・ジュネーブの自社工場にて開発・製造。100%スイスメイドのカランダッシュ独自規格の8km、A4用紙換算600枚分も書ける大容量インクです。お値段は高めですが長い目で見ればコスパは悪くないと思います。そしてゴリアット好きかどうかと聞かれたらインク全体で見れば普通、油性としてみれば苦手寄りの普通です。ちょっと個人的には滑らかすぎて苦手です。まぁそんなところでインク談義は終わりにしておこうと思います。それでは次に内部機構についてです。
内部機構
それでは内部機構です。
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シンプルなので部品の耐久性も高そうですがノックボタンに樹脂が使用されているのがちょい気になりますね。部品の数が少なすぎて特にいうことがないんですよね。強いていうならバネはG2系のペンでもたまにこんな感じの形状のものを見るなーと言った感じでしょうか。それでは次はなんとなく小ネタです。
改造小ネタ
といわけで小ネタですが、エクリドールにジェットストリームプライムのジェットストリームのG2芯などのG2芯を入れる方法です。至って簡単で純正のものを外してサラサのバネを入れるだけです。これで入ります。ノックもできるので自分は純正でいいと思いますが気に入らない人はぜひやってみてください。
書いてみて+総合評価
そしていよいよラストです。というわけでいつも通り書いてみてと総合評価です。まぁ書いてみてですがガタツキは結構少ない方、内部振動少なめということで素晴らしいです。個人的に嫌ポイントはインクとガタつかない角度が固定なところですかね。普通はリフィル回したら変わるんですけどね…。そこがクリップ当たってしまうところなのがちょっと嫌です。さらに短尺だからクリップがその角度だと結構当たるというね。まぁ普通の人には十分だと思います。社会人から学生まで幅広い環境下で常に一定の高いパフォーマンスを出せるのも良い点でしょう。それでは最後に総合評価です。
値段以上に高パフォーマンス
学生が社会人になっても使えるので長く使える
「美学」が詰まった1本
一生の相棒に最適
ということで総合評価はこんなところです。そしてトーラtier的にはS-です。Aよりは上だけどSよりは下、汎用に特化した結果変態には刺さりませんでした。そんなペンです。まぁある意味エクリドールはボールペン版テックドロー2かもしれませんね。ってことで今回は以上です。
最後に
今回も4000字超えてしまいました。ということです次はまた久しぶりにシャーペンをレビューしようと思います。それではまた次の記事でお会いしましょう。