【思い出】私の夢(その2)

最初の特許申請がなされ、その賞金で両親に贈り物をすることが出来た。これでようやく最低限の夢が実現出来た。
しかし、これはまだ不完全だった。まず、特許申請はなされたが、それが特許として成立していなかった。もしかすれば前例が見つかり、特許としては成立しないで終わる可能性があった。しかも今は受験生が合格発表を待っているような状態で自分で出来ることは何もなかった
また、この最初の特許は先輩の特許に協力させてもらっただけで、自分が主体となって発明をしたわけではなかった。

私は夢を確実に叶えるために、次の発明をし特許出願をすることにした。しかし実際には、それがなかなか難しく二の足を踏んでいた。私は焦らず努力を積み重ねることにした。

その後、数年が経ち、ようやく最初の特許が成立した。私はその時点で両親が二人とも生きていてくれたことに感謝した。私は両親に電話をして、特許が成立したことを伝えた。
また、後日会社から特許成立の額縁に収められた賞状が贈られ、賞金が振り込まれたため、再び両親に贈り物を購入して、賞状とともに両親のもとに送った。両親から受け取りの連絡を受けて、私はようやく最低限の夢を必要最低限だが完全な形で成し遂げることが出来た。
父が若い頃に見た夢を私は果たして、父と母に見せることが出来た。

(続く)

https://ameblo.jp/toraji-com/entry-12442111148.html

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