【思い出】スーパー銭湯の思い出(その1)
私はよくスーパー銭湯に行く。
温泉も好きなのだけど、なんでもない家族の人間的な交流を眺めているのが好きだ。
いくつか記憶していることを書きたい。
ある夏の時期、私は休日に霞ヶ浦を歩いていた。土浦駅から帰ろうとしていたとき、駅からしばらく歩いたところにスーパー銭湯があることに気がついた。汗を流して帰ろうと思い立ち寄った。
入浴後、会計を済ませて下駄箱に向かっていると、2歳にもならないぐらいの小さな女の子がトコトコとついてくる。最初は気のせいかと思ったのだけど、やはりついてくる。お父さんと間違えられてるのかなと思いながら、下駄箱まで着いたら、後ろから若いお母さんが必死に走ってきて、私に何か言っている。私は耳が遠いので聞き返した。するとそのお母さんが言った。
「お金を落としたそうです。」
えっと思って後ろからついてくる女の子の小さな手のひらを見てみると、小さなアルミの1円玉が握り締められていた。
どうも私が会計時に落として気がつかなかったものを、その女の子が気がついて届けてくれたらしい。
けれども、どう言って渡したらいいのか分からないままついてきていたらしい。
私は「ありがとうね」と言って、その女の子から1円玉を受けとって帰京した。
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