嘘をついてなんとも思わない人

以前から何度か言及している昔のパワハラリーダーだけど、この人に出会って一番驚いたのは異常な虚言癖。私が50年以上生きてきて、27年勤務して出会った人の中で突出して嘘つきだった。おそらく普通の人の100倍は嘘をついていたと思う。
原因はこの人が元製造業でソフトウェア開発の経験がないのに、会社都合でソフトウェア開発部門に配置転換になり、仕事が全く手につかないからだった。おそらく製造業時代は真面目に働いていたのだろう。
どんなプロジェクトにおいても上司の見てないところで部下に丸投げしたり足を引っ張ったりして、その後辻褄合わせばかりしていた。
そして、いつも最終的には上司への報告が全然事実と違っていて、自分が大活躍したことになっていた。またそのために嘘だと言われないように、都合の悪い話は議事録を書かず、口頭で済ませて証拠が残らないようにしたり、部下にやらせをさせて無駄な証拠作りをしていた。上司の無気力も問題だった。結局、私まで歴代5人の部下がいたのだけど、全員が依願退職か転籍で会社を去って行きました。会社としても大変な損害だったはずです。

その後私はこの問題についてよくよく観察するようになった。そこからよく分かったのは、世の中には本気で嘘を言ってなんとも思わない人がいるのだ、ということだった。
以来私はむしろこの人に興味を持ち観察を続けていた。例のSNS上のヘイトスピーチを分析するための特許を出したときも、この人を観察して得られた知見がかなり役に立った。
またSNSで色々な人の知見を拾ってみると確かにこういう人は珍しくないようです。例えばヘイターなどがそうでしょう。
お国のためと言いながら、隣国への排外主義を掲げる。その主張には、本音と建前の微妙な食い違い、話のすり替えが感じられるのだが、本人はピンときていないらしい。つまり本気で言ってるらしい。それは何故なのか。人間の心理というもの、社会における人間関係というのは本当に興味深い。

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