ノストラダムスの大予言と私~占いと猫とトラジャのコーヒーvol.34
ノストラダムスの大予言の作者五島勉さんが亡くなられた。
この本を手にしたのは私が小学生の頃だった。
オカルト好きな父が本棚の肥やしにしていたのをたまたま見つけて盗み読みしたのだ。
当時、ノストラダムスの大予言は一大ブームになったことを覚えている。
”1999年7か月、
空から恐怖の大王が来るだろう、
アンゴルモアの大王を蘇らせ、
マルスの前後に首尾よく支配するために”(※Wikipediaより)
こんな詩だったのか。
もっとおどろおどろしい感じだった気がする。
今はもうその本も手元にないが、あの怖い顔のドアップの表紙は忘れられない。
私はノストラダムスの大予言に夢中になり、何度も何度も読み返した。
そのオカルト満載な世界にどっぷり浸かり、意味のわからない散文詩に思いを馳せる。
どれもこれも難しすぎて言葉は理解など到底できなかったが、その難解な分を味わうというだけで満足だった。
そのうち私がノストラダムスに傾倒するようになったとしても何の驚きもないだろう。
未だにノストラダムスとダ・ヴィンチは私の中での2大オカルトスターなのである。
そんなノストラダムスの大予言には続きがあった。
確かⅤくらいまでは読んだ気がする。
何巻か忘れたが、表紙の顔の目が「カッ!」と開かれたときには恐怖したことを覚えている。
中身は忘れてしまったが、内容はとてもショッキングだった気がする。
覚えていないのでなんとも言えないのだが。
ノストラダムスの大予言といえば恐怖の大王、だったのだが、1999年7月は何事もなく過ぎ、2000年を超えた。
何だ、何もおこらなかったじゃないか。
五島勉はいい加減なことを書いた。
嘘つき、ペテン師。
そんな誹謗中傷が飛び交っていたこともある。
しかし、私にとってはオカルトの楽しさを教えてくれた作家であり、ノストラダムスだけじゃなく、ファティマ第3の予言や、ヒットラーの予言、聖徳太子の予言などなど、予言の面白さ、不思議さ、未来へ思いを馳せる楽しさも教えてくれた偉大な作家の一人だ。
それに、あの本にはもっともっと重要な予言もたくさんあったはず・・・。
どうしよう、全部忘れてしまっている!
ノストラダムスの大予言最終巻で、五島勉はそれでも恐怖の大王の詩が重要な詩なのだと書いていたと記憶している。
それを読んだ時、この4行詩を当時、日本中の人々が知っていた、ということ自体がオカルトだと思ったものだ。
ああ、これはもう一度ノストラダムスの大予言を読まないといけないな。
忘れていた感動をもう一度思い出せるかもしれないから。
☆五島勉さんのご冥福を心からお祈りいたします。