とらいふのACP
生活支援部門統括リーダーの河原です。
突然ですが、皆さんはACPという言葉をご存知でしょうか?
ACPとはアドバンス・ケア・プランニングの略で
医療やケアが必要になったときに、どのような治療やケアを、誰からどこでどのよう形で受けるのかについて、本人・家族・医療者らが共に話合い、考えていくためのプロセス
のことです(詳しくは昨年9月21日投稿「ACPについて」をご覧ください)。
とらいふでは約2年前から、老衰や病気によって医師から回復の見込みがないと診断された方に対する看取りケアに取り組んでいます。
今日まで多くの方々の看取りケアに携わる中で、人生の最終ステージにおいてその方が何を大切にしたいのか(どのようなニーズをもっているか)は一人ひとり全く異なるということ、そしてそのニーズは当たり前のように共有できるものではなく、本人・家族がそのことを考える→どうしたいか自覚する→その思いを表明するというそれぞれの段階に支援が必要なのだということを教えていただきました。ACPの大切さをいつも痛感します。
とらいふのACPに関する支援はご入居前から始まります。
〇入居相談の時点で、施設の介護・医療の体制(できること、できないこと)について説明し、理解のうえ希望される方に入居していただく。
〇入居時点で、『急変対応に関する確認書』『延命治療に関する確認書』の面談を丁寧に行い「いざ」という時の対応について考えるきっかけを作る。
〇体調の変化があった時に、その都度コミュニケーションを重ねることで、治療やケアに関する意向を語りやすい関係性を築いておく。
〇お看取りのサインが見え始めた時点で十分な情報を提供しながら、最期まで揺れる気持ちに伴走する。
最期を迎えるその日まで、多くのご入居者・家族が「この選択で良かったのだろうか」と悩まれることと思います。そんな時「●●さんに相談してみよう」「●●さんがいて安心した」と感じていただけるような、そんな支援を展開していきたい、そのために各職種(介護士・医師・看護師・機能訓練士・栄養師・相談員・ケアマネジャー)が各々の専門性を発揮しながら、ひとりの人間としてその方に誠実に向き合う、そんなチームを作って行きたいと思います。