ひとりごと : 弱さをみつめる
去る8月9日は76回目の長崎原爆の日でした。
この日は休みだったので原爆投下の11:02分をはさんで式典の中継を見ていたわけです。
長崎市長の田上氏による平和宣言を聞くことができました。
ご自身と被爆者と市民の祈りの込められた美しく力強い文章で素直に感動してしまいました。だれにもわかりやすい言葉でまとめてくださっていたように感じます。
その中でカトリック修道士の小崎登明さんのことに触れられていました。
小崎さんは戦時中、トンネル工場で働く少年工兵でした。
被爆当時、17歳。
路上でかつて自分に暴力をふるった年長の工員が、腹が裂けて苦しんでいるのを見て「ざまあみろ」と思ったそうです。
生き残れた優越感で心がいっぱいになったとのこと。
家に戻るまでの過程で続けざまに
・許さない
・逃げる
・助けない
という選択を重ねていきます。
原爆直後のまさに世界の終わりのような状況の中です。
誰も責めることはできないでしょう・・・。
ただ小崎さんは、その後の人生の中で被爆直後の自分の行動を見つめなおしていくわけです。
その時のご自身の行動を例にとりながら、私たちの普段の生活の中でどういうこころがけが平和の基になっていくのかを伝えてくれています。
以上のことで2つのことを思いました。
1つ目は、詐欺にあう前の自分です。
詐欺は自分と関係ない遠い世界の出来事と思っていたし、詐欺に引っかかる人たちはどこかマヌケなんだろうと決めつけていました。なぞの優越感ですよね。笑
こういう心の弱さがあるからダメ人間・・・ということでもないし、きっと誰にでもあるものなんでしょう。
でも、わたしは今後ちゃんと向き合いたいと思いました。なぜなら私の場合、それが自分を思考停止にさせていたもののひとつだったと思うので。
2つ目は、広島・長崎のたくさんの被爆者の声が核兵器禁止条約という偉大な一歩につながったことです。実らなかった時間を思うと長すぎるし上の非情さを思わざるを得ませんが、やはり声を上げ続けるというのはなにかを動かしますね。
合掌