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皇居を歩く 〜皇居一般参観〜

2024.12.14 お出掛け記

空が青く澄み渡り、時折り冷たく吹く風が何だか気持ち良い。
今日は、以前から申し込みをしていた皇居一般参観 午後の部に足を運んだ。

皇居一般参観とは

皇居内にある宮殿東庭や二重橋などの、通常は一般の立ち入りの出来ない皇居内を、ガイドと共に約2.2キロ・1時間15分ほど歩いて参観する。
・参観申込には「事前申請」と「当日受付」により実施。
・参観料は無料。
・原則として午前、午後の各1回
・日曜日、月曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日(ただし、当該休日が土曜日である場合を除く)は休止。
※問い合わせ先(火〜土)午前8時45分から正午、午後1時〜午後5時
03-5223-8071 宮内庁管理部管理課参観係


皇居の沿革

皇居は、江戸時代に徳川歴代将軍が居住としていた所である。明治維新の後、明治天皇は千数十年にわたって天皇がお住まいになっていた京都からお移りになった。以来、ここに天皇がお住まいになり、宮殿では諸行事が行われてきた。
昭和20年に焼失した明治宮殿に代り昭和43年に現在の宮殿が完成した。
皇居の面積は約115万平方メートル。濠で囲まれており、周囲に8つの門がある。(宮内庁パンフレットより)

皇居は千代田区の10分の1の面積だそうだ。
皇居は、大きく、「皇居東御苑」「皇居外苑」「宮殿地区」「吹上御所」の4エリアに分かれている。皇族方がお住まいの吹上地区以外は、一年を通じてほぼ一般に公開されている。


そこら一帯の空間は空気が違った

東京メトロ千代田線 二重橋前駅で下車し、階段を上り地上に出る。
一歩踏み出して感動した。地上から見た景色は、清らかで気が柔らか。波動も高く感じられ、もう既に心地良い。

巽櫓


集合場所の皇居、桔梗門まで徒歩約6分ほど。
当日受付の場所には列がなしていた。
当日受付にも人数制限があり、私は確実に入場をしたかったので事前申請をしていた。
この日も一度は既に枠が埋まっていたが、キャンセルで数枠空いていたのを見つけ、運良く事前申請が出来たのだ。

受付を済ませると桔梗門をくぐり、窓明館という休憩所に案内される。半数以上が外国の方の参観と思っていたが、今日は半数以上が日本の方だった。中には歴史好きのお子さんもいて既に1月も事前申請済みだとか…
参観は日本語の他に英語、フランス語、韓国語、あと1カ国語の5カ国語に分かれての参観となったが、日本人だからといって日本語の団体に属さなければならないという決まりはないとのことだった。


参観順序

桔梗門(入門)→窓明館(休所 売店)→富士見櫓下→宮内庁庁舎前→宮殿東庭→正門鉄橋(渡ってから折り返し)→宮殿東庭→山下通り→宮内庁庁舎前→桔梗門(出門)


参観の主な見所

富士見櫓

江戸城の遺構として最も古いものに属する三重櫓。明暦の大火で焼失したが、その後、間もなく再建。天守は再建される事がなかったので、天守の代用ともされた。
将軍がここから両国の花火や品川の海、富士山を眺めていたとされている。
石垣の高さが約15メートル、櫓の高さは16メートル。
この石垣は、加藤清正公が築いたとされていて、
雑な積み方のように見えるが大変水捌けが良く、関東大震災でも崩れることなく堅牢に出来ている。
昔は今のようにクレーン車などの重機は存在しないわけだから、どのように石を積み上げていったのか...とても興味深い。

東御苑側から望むことも出来るが、
皇居内側から望む方が美しい
石垣
石落としも見える
別の場所から富士見櫓を撮る
背景には丸の内ビル群がそびえ立つ


宮内庁庁舎前

昭和10年建築。昭和27年10月から昭和44年3月までの間、三階を仮宮殿として使用。
美智子様ご成婚時、こちらの玄関からパレードの馬車が出発した。


宮殿東庭と長和殿

新年及び天皇誕生日の一般の参賀はこの広場で行われ、広場は一度に2万人を収容出来る。
石畳は香川産の安山岩を使用。大変水捌けが良く、足に負担のない優しい石である。
そして石の下は駐車場になっており、約120台
収容できる。

長和殿は長さ163メートル。一般参賀が近づくと長和殿のバルコニーにお立ち台が設置される。陛下始め、皇族方は高い位置から我々にお手を振られているのではないかとずっと思っていたが、二階からお手を振られている。長和殿自体が高さが低い建物なので、運良く最前列に並べればかなりの至近距離である。
お立ち台が設置されている期間はシャッターが開いているが、お立ち台が撤去されている期間はシャッターが閉められていて中は見えないそうだ。

生垣には赤と白の花が咲く


松の塔

宮殿東庭の右側にある大きな塔は、松の塔と言われ、葉と葉の間から木漏れ日のように光が灯すように作られた照明塔。先端にある輪は、ふしろという古代婦人の腕輪を形とった照明塔だそう。


瑞鳥

長和殿の奥に正殿という棟がある。その屋根の上に棟のシンボルとして鳥の塔がそびえ立っている。これは瑞鳥といって、おめでたい事がある兆しを表している。
小さく見えるが実際は2.3メートル、その重さ1tもありその重さにびっくり。
正殿には松 竹 梅の間がある。松の間は1番格式の高い間とされていて新内閣の親任式や認定式などを行う。


正門鉄橋(二重橋)

宮殿東庭を過ぎて、中門の方に鉄製の橋があるが以前は木製の橋だったそう。堀が大変深いために、技術がまだない江戸時代には、橋桁を上下二重に組んで橋の上に橋を作っていたそうだ。その為、二重橋と呼ばれていたが、現在は鉄製になったので正門鉄橋が正式名称になる。


伏見櫓

皇居で最も美しい櫓と言われている。
櫓の高さは、約13.4メートル。
石垣も櫓も堅牢に出来ており関東大震災でも崩れなかったそうだ。

正門鉄橋から


正門石橋

江戸時代は土で出来た土橋だったが、現在は石で出来た橋で、正門石橋が正式名称。
アーチが二つあり、めがねに見える事から、めがね橋とも呼ばれている。
正門鉄橋と正門石橋が重なって見える事で二つの橋を称してニ重橋と言われていることもあるようだが、正式な二重橋とは正門鉄橋の事である。


宮殿北車寄

長和殿北端の北車寄は、国内の賓客が宮殿に参入される際の玄関口。
内閣発足後のあの赤い絨毯での撮影はこちらで行う。


おしまいに

まだまだ見どころはあるが、とりあえずここまで。一般参観の大部分が一般参賀でも見る事が出来るが、何せ押し寄せる人の数が違うので、ガイドさんの説明を聞きながら皇居内の建物を見て知るこの一般参観がおススメ。(ただし、夏は日陰がないのでおススメできないとガイドさん談)

前回足を運んだ国会議事堂や今回足を運んだ皇居一般参観。どちらも敷居が高い場所だが、ありがたい事に参観が出来、参観した事によってどちらも、より身近に感じられるようになった。
特に皇居内、その周辺は歩いていても気持ちが良く、乾通りという通りも期間限定で公開されるので、また季節を変えて足を運びたいと思う。
都民だが東京をまだまだ知らない私...来年は東京をたくさん知っていこうと思う。

こちらは大手門にいた白鷺

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