儲かりそうな仕事からの卒業
若い頃はとくに、思えばお金の計算ばっかりしていた。
これは儲かりそう、これは儲からない、これは楽して儲かる、損するなどなど。
いまでもその癖は残っており、めっちゃ儲かりそうな仕事きたら目がキランとすることがよくある。とくにレバレッジが効くような案件の場合など、おいしい!と無邪気によろこんでしまいがちだ。
けれど、正直なところ、そういう仕事はとてもつまらない。
正確には、それだけだと詰まらないのだ。
お金の価値は、インフレデフレ、円高円安で上下し右に左に動いていく。
そんな変動的なものに振り回されるだけの人生は詰まらない。
できることならロマンがあったり、大義があったり、正義がある仕事に関わりたい。
そこで、ロマンがある仕事、大義がある仕事はなんなのか?
いまの私の仕事は有形および無形の依頼された商品やサービスを売ることだ。
そこにエゴは必要ない。
顧客の依頼に100%以上の結果が出るようにコミットすることが、使命なのだ。
それをロマンだ大義だと言っていたら始まらない。
けれど、これがたくさん売れたら環境が悪くなるな、これは人の欲望を刺激して売れるのだろうけど、そこまでして売るべきかななんて想いが頭をよぎる。
そんなエゴは本当に必要がないのだけれど。
ところが、最近マーケットが変わってきたのか、そういう儲かりそうな仕事が必ずしも儲からないということが発生してきている。
上流の人から下流のわたしへの依頼が、途中で止まってしまうことが起きやすくなっているように見受けられるのだ。
一方で、いぜんよりも勢いを増しているのが、やはり大義のある人たちだ。
「絶対これを成し遂げる。なぜなら社会をよくしたいから」
そんな情熱は、人を集めてプロジェクトを前に進めている。
正直、そんなに儲からないのでは?と見えるような分野でも、途中でストップすることがない。
なんだ、この状況は。
建前と本音が一致する世の中になってきているようだ。
こんな社会状況だからこそ、社会に貢献していきたいという強い想いを持つ人たちは人やお金を集めて、前に進んでいく。
儲かりまっか。儲かりまへん。の世界からは
私ももう卒業のようだ。
青臭く、泥臭く、いろんな人の善意に関わって仕事をしていきたい。
そんな人や会社が増え、発展していくことを応援したいと心から思う。