MBDエンジニアという 裏方たち
こんにちは 大学院で某企業と自動車の運転制御の開発をしている蓮池です。
皆さんは、MBD(モデルベース開発)という言葉を聞いたことはありますか。聞いたことはあるけど、知らない。または、聞いたことすらないという方が、ほとんどだと思います。なぜなら、開発現場の裏方であり、あまり目立たない存在だからです。私は、就活をしているときに自動車以外の業界でエンジニアとして応募した際、研究内容と開発環境を説明した際、担当の方がポカンとして会話にならなかった苦い経験があります。(私のコミュニケーション能力の問題かもしれないが…)
そこで今回は、MBD(モデルベース開発)とは何か、MBDエンジニアは何をしているのかについて。知っていただきたいと思います。
まずはじめに、MBDについてです。MBDとは、[Model Based Development:モデルベース開発]の略です。
では、モデルベースとは何かについてです。簡単な話、フローチャートを思い浮かべてください。例えば、以下の写真はバネマスダンパ系という高校物理の基礎で習う計算をモデルベースで表現したものです。
これは、釣り合いの式[a=(cv+kx)/m]の運動方程式をフローチャートのように分解したものです。間にある1/sは積分記号で、加速度[m/s^2]を速度[m/s]に変換することを意味している。このようにフローチャートのように計算式を組み合わせて仕様を設計していくことをモデルベース開発という
ちょっと難しいように感じました?おそらく難しいように感じるのは当然です。高校数学をマスターして初めてエンジニアとしてのスタートラインに並ぶ資格を得られるくらい高度な技術です。この技術はもし自動車の研究開発を目指している方がいるのであれば、絶対に理解できていなければならない技術です。それくらいこのMBDという開発手法は、開発現場の重要なキーとなるのです。
では、なぜここまで重要なのか。それは、開発期間を大幅に短縮し効率化が図れるからである。
先ほど述べた例のように、MBDの最大の特徴は、動作要件を常にシミュレーションをすることができるという利点があり、エラーの検知や修正が容易になるという点が大きい。また、開発の中では仕様変更も少なくないため、それらの対応にも迅速に処理できるという点が大きい。
また、さらには実際にシミュレーター等に搭載し、狙った動作であるかの確認もその場ですぐに行うことができる。という利点もあり。開発中のトラブルシューティングも行いやすい。
難しい話になってしまい申し訳ありません。もう少し次回は噛み砕いて説明したいと思います。
実際に、私が携わっている研究は、特許を執筆中のまだ世に出回っていない技術開発を行なっています。また、MBDのソフトはMATLAB/Simulinkというものを使用しており導入コストは高いですが、世界中の先端技術の開発に用いられているソフトです。
気になった方は以下のURLで調べてみてください。自動車以外にも医療やAI、金融などの分野も取り入れているためよかったら一度訪れてみてください。
MathWorks: https://jp.mathworks.com/?s_tid=gn_logo
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