競馬初心者におすすめの馬券の買い方は「ワイドBOX」だ
はじめまして。獣医師のKB(ケービー)と申します。
競馬が好きすぎて獣医師免許まで取ってしまった私が、19年務めた県庁を辞めて、ついに競馬を本業にして人生を歩む決心をしました。
どうぞよろしくお願いいたします。
さて、競馬の楽しみ方はいろいろありますが、私は「レース観戦派」。つまり、馬券を買って「勝った・負けた」を楽しむギャンブルとしてではなく、スポーツ観戦のようにレースを見るだけで楽しむタイプです。
ですので、馬券を勝ったこともほとんどなければ、他人に馬券の買い方を教えるような知識・経験もほぼありません。しかし、「宝くじのようなものだ」と割り切って、スポーツ観戦の中の楽しみの1つとして馬券を買っています。
「ギャンブルが苦手、怖い」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、日本の競馬界はファンが馬券を買うことで成り立っています。馬券の売上げは馬主や騎手、調教師などの収入に充てられていますので、誰も馬券を買わなくなれば、これらの収入がなくなり、馬主や騎手がいなくなって、競馬が日本からなくなってしまいます。
ギャンブル依存症になったり、お金がなくなったりするまで競馬をやることはダメですが、あくまで趣味として、日本の競馬界を応援する気持ちで少額の馬券を買うことは健全な遊びだと思っています。馬券が外れたとしても、素晴らしいレースを見せてくれた競走馬や騎手たちへのお礼だと思えれば全く問題ないですし、もし当たれば、競馬ファンにとってこれほど嬉しい経験はありません。
というわけで、今回は私の馬券の楽しみ方をお伝えしますので、ぜひ参考にして健全に競馬を楽しんでいただきたいと思います。
競馬初心者には「ワイドBOX」がおすすめ
さっそく結論ですが、私の馬券の楽しみ方であり、ぜひ競馬初心者の方におすすめしたい馬券の買い方は「ワイドBOX」(ワイド馬券をボックスで買う)です。
具体的な買い方の手順は、以下のとおりです。
出走馬の中からレースで好走しそうな馬を最低5頭(多くても10頭)ピックアップ
ピックアップした馬の馬体重やパドックを見て順位付け
順位付けした馬の上位5頭のワイドをボックスで計10点購入
できれば1点あたりの金額を一律100円(計1,000円)にする。余裕があれば、オッズと予算を見て増額してもよい
レース観戦
馬券が外れた場合は、なぜ外れたか分析してメモを残す
「ワイドBOX」は分かりやすく当たりやすい
では、なぜ私が「ワイドBOX」をおすすめするのか?
それは、まず1つとして私がいろいろな買い方を実践してみて、一番分かりやすくて当たりやすい買い方であることを体験したからです。
馬券を楽しむには「当たる経験」が必須
当たり前ですが、ワイドよりも馬連、馬連よりも3連複、3連複よりも3連単のほうが当てることは難しくなります。しかし、実際どの買い方が一番人気があるかといえば、3連単や3連複なのだそうです。
2021年度のJRAの馬券売上げを見ると、売上げの約半分を3連単と3連複が占めていて、ワイドに関しては1割程度となっています。なぜ競馬ファンがより難しい買い方で馬券を買うかといえば、その理由は明確で、当たった時の配当(オッズ)が大きいからです。皆さんも思いあたるフシがありませんか?
私も馬券を買い始めた頃は馬連や3連複で買っていたこともありましたが、なんせ馬券が当たらない。趣味として気軽に馬券を楽しむにしても、やはり馬券が外れてばかりだと面白くないのです。
そこで、ワイドを買うようになったところ、これがよく当たるのです。まあ、当たり前ですけどね。なんせ、馬連なら買った馬が1着と2着に来ないと当たりませんが、ワイドなら1着と3着、そして2着と3着でも当たるわけですから。
配当は高くありません。ですが、趣味程度の楽しみであれば、ワイドくらいの配当でも馬券が当たること自体が楽しく感じられます。これは実体験として皆様に一番お伝えしたいことです。
「当たる経験」は馬券の上達につながる
馬券が当たるようになると、「当たる時」と「外れる時」の両方の経験ができますので、馬券の勝因または敗因について分析ができるようになります。
馬券が外れてばかりでは、なぜ外れたのか理由がわからないままになり、一向に馬券が上達しません。しかし、当たる経験をすることで外れた時との比較ができますので、自分で分析をして次の馬券購入につなげることができ、買い方も上達するのです。
馬券が外れる怖さは「分かりやすさ」で克服できる
「そうはいっても、馬券が外れたりトリガミ(当たっても収支がマイナス)になったりするのは嫌だし、怖い」
そんなふうに思う方もいらっしゃるかもしれません。これについては、ズバリ「分かりやすさ」で克服できると言えます。
よく考えてみてください。馬券が外れるのは、単勝であろうと、3連単であろうとみんな同じです。ワイドだけの話ではありません。馬券が外れる恐怖というのは競馬ファン共通の悩みであり、ギャンブルを知らない人にとって1番理解が難しい部分です。
では、例を1つ考えてみてみましょう。
勝ちそうだなと思う馬を5頭選んで単勝を200円ずつ計1000円買うことと、悩みに悩んで本命1頭軸の3連単5点を500円、200円、100円、100円、100円の計1000円買うことと、どちらが結果と原因を分析しやすそうですか?
同じ1000円の馬券を買うのでも、前者の方が圧倒的に分かりやすい。それは買い方が単純だというだけでなく、外れてしまった時になぜ外れたのか(またはなぜトリガミになったのか)分析しやすいのです。
馬券が外れる怖さというのは、「損をする怖さ」というよりも、「なぜ外れてしまったのか分からなくなる怖さ」から来るものだと思っています。ですので、これを克服するには、とにかく分かりやすい買い方をするしかありません。
先ほどの例で言うと、もし前者で馬券が外れたのならば、5頭の選び方が悪かった、あるいは選び方は良かったが金額のかけ方が悪かった、というふうに敗因がはっきりします。しかし、後者で外れたとなると、何が悪かったのかすぐにわからず、これが恐怖心につながるのです。
そこで、私がおすすめするのが、上位5頭を選んでワイドのボックスを100円ずつ計10点買うという馬券の買い方なのです。
100円ずつ10点というキリの良さが分かりやすさにつながる
あらためて、私のおすすめする買い方「ワイドBOX」について説明します。
例えば、18頭立てのレースで注目する馬が7~8頭いたとします。
これを、当日の馬体重やパドックを見て5頭(1番、3番、5番、10番、16番)に絞ります。そして、この5頭のワイドをボックス(全通り)で100円ずつ買います。つまり、以下のような買い目になります。
1-3 100円
1-5 100円
1-10 100円
1-16 100円
3-5 100円
3-10 100円
3-16 100円
5-10 100円
5-16 100円
10-16 100円
計 1,000円
キリのいい数字が安心感を与える
馬券を買っていて「あれ、どの買い目にいくら使ったっけ?」と分からなくなることがありませんか?繰り返しになりますが、なぜ外れたか原因が分からなくなることは恐怖心につながります。
金額や点数、買い方を複雑にすればするほど、外れた時の分かりにくさは増悪します。逆に、これらが単純でキリがいい数字だと、外れた時やトリガミになった時の状況が直感的に分かりやすくなり、ひいては安心感につながるのです。
キリのいい数字は計算もしやすい
上の例の買い目を見ていただけば、何を何点、いくらずつ買ったかが一目瞭然。しかも、例えば1-3が当たって1,300円の配当があったとすると、オッズ表を見なくてもこの買い目のオッズが13.0倍だったということがすぐ分かります。そして、回収率(かけた金額に対する収入の割合)の計算も
1,300円/1,000円×100=130%
と簡単にできます。
ちなみに、私は単勝オッズは見ますが、ワイドのオッズはほとんど見ずに馬券を買います。馬券が当たってからはじめて「●倍だったんだ」と気づくことが多いのですが、これも恐怖心を取り除く効果があるかもしれません。
上達すればオッズを見ながら点数や金額を変えてもよい
「1000」「100」「10」といったキリのいい数字に統一することで、初心者の方でも安心して馬券を買うことができるようになるはずです。
もちろん、馬券が上達すれば、オッズを見てかける金額を増やしたり、トリガミになりそうな馬券を外したりすることはいいと思いますが、そうすると途端に分かりにくくなりますので、初心者の方にはあくまで上記の買い方をおすすめします。
何より、そういう面倒くさい"采配"をしないで済むというのがこの買い方のメリットですので、気軽に馬券を買いたいという方はなおさら試していただきたいですね。
ボックスだとしても順位付けするのが重要
これまで「ワイドBOX」の馬券購入について説明してきましたが、1つ疑問が湧いてくると思います。
「ボックスで買うのなら、わざわざ馬の順位付けをしなくてもいいのでは?」と。
これについては、「否」という回答です。
レース直前で買う馬を入れ替える可能性がある
例えば、前日までこの馬を買おうと思っていたけど、当日になって馬体重が増えすぎている(または減りすぎている)とか、パドックで入れ込んでしまっているといった理由で、違う馬を買いたいとなることがあります。この時に、事前の順位付けというのが必要になるのです。
順位付けをしていないと、いざレース直前で買う馬を入れ替えよう、となった時にどの馬にすればいいか迷ってしまい、時間オーバーで全く想定外の買い方をしてしまうおそれがあります。
勝因と敗因の分析に順位付けの情報が必要
馬の順位付けをするもう1つの理由は、馬券が上達する上で大事な要素、勝因と敗因の分析に必要な情報だからです。
順位付けができていないと、「選んだ馬のうち、この馬は来たけど、この馬は来なかった」といったときに、果たして順位付けが正しかったのかどうかという検証ができなくなります。この検証ができないと、当たったら当たったで「ああ良かった」で終わってしまいますし、外れたら外れたで「運が悪かった」で終わってしまうかもしれません。
順位付けが正しかったかどうかをあとで検証することで、次に馬券を買うとき、つまり5頭の馬を取捨選択するときの判断基準が洗練され、馬券が当たりやすくなるし、買い方がブレなくなって成績が安定するのです。
2024年春のGⅠレースでのワイド馬券購入実績
最後に、私の今年2024年4月以降のGⅠレースにおける馬券購入実績をお見せします。買い方は、もちろん「ワイドBOX」です。すべてYouTubeチャンネルのライブ配信中に当たっていますので、証拠映像も残っています。
皆さんもぜひ「ワイドBOX」を試してみてくださいね。よい競馬ライフを!
桜花賞 ハズレ
皐月賞 1点的中(1,000円→1,460円)
天皇賞(春) 3点的中(1,000円→4,160円)
NHKマイルカップ 3点的中(1,000円→2,270円)
ヴィクトリアマイル ハズレ
オークス 3点的中(1,000円→1,400円)
日本ダービー 1点的中(1,000円→600円)
安田記念 3点的中(1,000円→2,530円)
宝塚記念 ハズレ
通算9戦6勝(的中率66.7%) 回収率138%
YouTube「獣医師が競馬の魅力を全力で伝えるチャンネル」
https://www.youtube.com/@toproadoor
参考文献
競馬の経済学(渡辺隆裕監修、株式会社カンゼン)
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