何科の看護師として働きますか?精神科看護師の魅力。
敷居の高い精神科
精神科に対するイメージはどのようなものを持っていますか?
私は看護学生時代 絶対に精神科では働かない!
と心に誓うほど衝撃的な実習で恐怖を感じました。
憧れの看護師像は ER オペ室 ICU!
これはもうテレビの見過ぎ。
正直、実習では「何が楽しいんだろう?わけわかんない患者と運動したりして。檻に閉じ込められた人と話してもわけわからない。
電気治療?いや、こんなの映画の中だけにしてくれ。
そこに看護なんかない。とも思いました。
大変失礼な学生でした。
身内のうつ病
20年ほど精神科とは無縁の科で勤務していました。
身内に医療従事者がいると都合よく使われます。
40歳手前で従妹がどうやらうつ病らしい。
という情報が流れてきました。
ちょっと会って励ましてくれないかとお願いされ・・・
会うことになりました。
うつ病に励ましはNG
くらいの知識でしかなかった私。
何気ない話をして終わったけれど
何も知識もない自分が恥ずかしくなり、これは勉強せねばならない!
と思い精神科に転職を決めた。
あなたの知らない世界へようこそ。
外科系の急性期がメインで勤務していた私。
ここでも急性期を希望してしまった。
私の知らない世界がそこにあった。
申し送りでは知らない単語が飛び交っている。
一応参考書は購入して事前学習はしていったつもりだったが・・・
保護室で雄たけびが聞こえたり、泣き叫んだり
急に倒れる人がいたり。暴れる人がいたりと。
患者にどう接していいかわからない。
コミュニケーションの技術が一番難しいことを知りました。
看護師の世界は女の世界。
だと思っていたが男の世界がここにはあった。
知らない世界では役立たずな自分。
メンズナースが頼もしいと思ったことも。
ただね、精神科のメンズナースたち・・・
結構女々しかった。今なら「さっさと行ってこい!」っていうと思いますw
エピソードは後程まとめますね。
精神科の魅力
病名が同じでも症状が違うこと。
まず、このことに興味を持った。
内服薬の微調整で症状の改善を目指す根気のいる治療であること。
時間はかかるが改善し寛解するということ。
高血圧や糖尿病のように飲み続ける薬もあるように、
精神科の薬もうまく付き合えるようになるということ。
などを学んだ。主治医との相性はもっと大切ということも!
患者さんは脳が常に緊急事態宣言を出しているんだ。
と説明してくれた先生ありがとう。なるほど。
コミュニケーション技術の難しさ。
患者さんに寄り添う看護がここにある。
患者さんとのコミュニケーションでこんなに難しいことはない。
良かれと思ってアドバイスしたことが後にクレームとなって返ってきたり、
大声で名指しされ怒鳴られることも。今までは問題なかった対応なのに。
投書もしばしば・・・と精神科の難しさを知った。
なぜ辞めなかった?
ときに殴られ、蹴られ、噛みつかれ・・・。
(身を守る対応もしっかり教えてもらえるので怖がらないでください)
急性期はイベントごとが多いのも確か。
そんな患者さんも治療が始まり、自分を取り戻し、
退院間際には「いっぱい話を聞いてくれてありがとう。あんたのことは忘れないよ」
なんて言われると今までのことが消えてしまうのである。
単純な人間w
おすすめな精神科への転職時期
身体科を一通り経験してからの転職をおすすめします。
コミュニケーションがとりずらい患者さんとのやり取りで
潜んでいる病もたくさんあります。急変などもしばしばあります。
急変時の対応ができたほうが良いと思います。
新卒新人で精神科を選んでしまうと基本的な看護技術を身に付けるのに時間がかかってしまうことも。
もし興味のある方は基礎を身に付けてからの転職をお勧めします。
まとめ
看護師の中でも精神科に対して偏見を持たれている方もいまだに多く存在します。が、精神疾患は明日は我が身でもあります。
看護師は不規則な勤務。そして根強く残っている昭和マインド。
減らないパワハラ。女性の戦いが繰り広げられている職場です。
人は寝ないと壊れます。偏見を持たず一度経験してみてください。