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私が男の子を産むなんて
安定期に入ってすぐの妊婦健診
先生は、性別知りたい?ついてるのわかる?と言った
「え!!!!お、おとこのこ!?!?!?」
それは私にとってかなり衝撃的であると同時に
どこか少しがっかりしたような気持ちもあった
それまでは「性別はどっちがいいの?」と聞かれても
元気に産まれてきてくれればどちらでも!
と答えていたし、本気でそう思っていた
だけど、思い返したら、学生の時も将来はあの漫画のヒロインの名前をつけたいな〜と女の子の名前を考えていたし、そのまま潜在的に女の子を産むと思っていたのだろう
ましてや、自分は三姉妹の末っ子、女子校出身で、女だらけの環境で育ってきたので、
急に男の子って言われても…
育った環境と全く違うのにどうやって育てればいいのだろう…
と急に不安になった
本当に男の子なのか?という疑う気持ちは、
健診に行く度に、「ついてるね。男の子だね。」と言われて、確信に変わっていった
え!!!そもそも自分(女性)の体から、別の性別が育って産まれるってこと????と当たり前のことに疑問を持ったりもした
男の子の名前を考えるにも、全く思いつかない
これはカッコ良すぎて名前負けしちゃうのでは…
今時はジェンダーレスがいいのかな…
これもいいけど学生時代のあの子がチラつく…
読めて、画数がいい漢字がない…
日が経つにつれて、ドコッと蹴られる力やぐにーーーんと動くが強くなり、お腹も膨らんでいき、ものすごい勢いで成長をしているのを感じた
気づいたら分娩日(計画無痛)となり、
産まれたら紛れもなく男の子であった
あれから1年が過ぎた
男の子、めちゃくちゃ可愛い
もう性別とか関係ない
とてつもなく可愛い
最近手のかかることも増えた
力強くなって椅子に登ったり机に登ったり
いろんなことに挑戦しようとするのて
目が離せなくて疲れを感じる日もある
けど、できた!とこちらを見て満足そうに笑い、自分で拍手をしているのを見ると、可愛くて泣いてしまう
私をママと認識して、笑顔で駆け寄ってきてくれる瞬間も幸せで泣いてしまう
人見知りで足元から離れないと、自分がこの子の親であることを改めて実感する
ふとしたことだけど、あまりにも幸せすぎて涙が溢れてくる
もしかするといつか男の子だから悩むかもしれない
思春期で中々会話をしてくれないかもしれないし
将来的に側を離れていってしまうかもしれない
でも、そうだとしても、
本当に可愛くて愛しいこの毎日を与えられていることで、すでに相殺されているような気がする
せめて将来息子に何かあった時、真っ先に頼ってもらえる信頼関係だけは築けるように
この子に幸せにしてもらっている分、自分以上に幸せになってもらえるように
この気持ちだけは何があっても忘れないようにしたい
もしも妊娠時に性別を選べたら、私は女の子を選んで、自分の人生をなぞるように教えてもらったことを教えて、同じ景色だけを見ていたと思う。
だからこそ男の子を育てている環境が奇跡でしかない
自分が知らなかった景色を息子が与えてくれた
この奇跡を与えてくれた息子に感謝しつつ、
1日1日を大切に息子と向き合っていきたい。