誕生日をキャンプ場で迎える
今回は、月曜日に思い至って火曜日に予約、木曜日から1泊。しかも2日目は誕生日という、自分でもビックリの思いつきキャンプとなった。
場所はいつもの若洲公園キャンプ場。新規開拓も考えているのだが、僕の今の体力で大量の荷物を背負って、自転車で行けるのはここぐらい。
平日ならその日でも予約できるし(たぶん)、値段も600円と手頃。これに匹敵する手軽なキャンプ場は見当たらない。風景も悪くない。
ということで、お一人様キャンプをはじめてから4カ月で3回目。3回とも若洲公園キャンプ場なのである(しかし次回は、クルマを借りて、別の場所に行こうと思ったりもしている)。
若洲公園キャンプ場は11時からチェックインできる。今回は早めにいって昼ご飯からとも思ったのだが、先日作りすぎたおかずがまだ残っていたので、それを食べてから出発。結局11時過ぎの出発となった。
まったくもって無計画だ。
愛猫のコタローにしばしの別れを告げる。そんなに悲しそうな顔をするな。
途中、新浦安のイオンに寄って買い物。明日が誕生日なので、今晩はその前祝いだと、ちょっと張り込んだ。
買い物の時間を含めて、ちょうど2時間でキャンプ場に到着。受付がある事務所でしばらく汗が引くのを待つ。
2時ぐらいに設営完了。
設営完了直後のビールが最高! このためにキャンプをやっていると言っても過言ではない。
34℃と暑いのだが、いい感じの風が吹いていて、タープの下はとても気持ちいい。
ゲートブリッジが間近に見えるロケーション。海釣り施設も近い。そのせいか、住み着いている猫も何匹かいる。
誕生日イブだし、肉の日だしということで、ふだんお一人様キャンプでは持ってこない「幻の石焼プレート」を持参。それほど大きくなく、重くもないのだが、追加で持ってくるとなるとちょっとためらう。
焼き網なら手頃な大きさのものが簡単に手に入るのだが、鉄板は見当たらない。少なくとも近所の西友には売っていなかった。なので今のところ、我が家にあるプレートの中では、これがお一人様用にはベストなのだ。
なお「李王朝伝承」などと書いてあるが、メイド・イン・埼玉。
ビールをちびちび飲みながら、暗くなるのを待ったのだが、なかなか暗くならない。
お腹も減ったし、することも特にないので(逆にもうちょっと時間があれば、釣りでもしようかと思っていた)、16時半からディナーを開始。
タスマニアビーフのサーロインとミスジを焼く。肉の日なので、国産のサシの多い牛肉もたくさん置いてあったのだが、あえてサシの少ないタスマニアビーフをセレクトした。トータルで300g。お値段はいつも食べている牛肉の3倍以上。
ワインも2,500円ぐらいのとちょっと贅沢。普段はフルボトルで500円ぐらいのものばかり飲んでいる。
ここでちょっとしたアクシデント。ワインオープナーがついているスイス製アーミーナイフを持ってきたはずなのだが見当たらない。
包丁などが入っているバッグを探すと、ワインオープナーがついている缶切り兼栓抜き見つかる。それで開けることにした。
ところが、これが古くて劣化しており、ワインオープナーの部分が根元からポッキリ折れてしまったのだ。
キャンプ場に隣接するショップで聞いたら、ワインオープナーは置いていないとのこと。
これは買いに行くか、コルクを砕くかどちらかだと思っていたのだが、近くのサイトの荷物をふと見たら、ワインがある!
これはワインオープナーもあるはずだと訊ねたところ、「いや、このワイン、コークスクリューなんだよね」と。
うわ、これはいよいよ進退窮まったと思ったら、「あ。でも、100円ショップで買った十徳ナイフがあったはず」と荷物を探って、貸してくれたのだ。
これがまた100円ショップのとは思えないほどしっかりしていて、キレイに開けることができた。
お礼に缶ビールを、二人組だったので都合2本差し上げた。
なお僕のアーミーナイフはその後、入れたと思っていた場所でないところから出てきたのであった。
羽田空港が目と鼻の先なので、飛行機がひっきりなしに通る。これもこのキャンプ場の1つのウリかもしれない。
だんだんと日が暮れていく。
ガソリンランタンのほうが明るく、暖かい感じがするのだが、かさばるし、ホワイトガソリンも持参しないといけない。LEDランタンはまぶしいが照らされる範囲が狭いので2個は欲しいところ。
それでもガソリンランタン+ホワイトガソリンよりはずっとコンパクトだし、何より安全だ。
蒸し暑い夜に屋外で酒を飲みながらレゲエを聞くのは最高だ。昼のビールから多幸感に包まれていたのだが、もう絶好調に幸せになる。
ブラブラと夜の散歩に出かけた。
見えるものすべてをボォーッと見ていると、雑念がどんどんなくなっていく。やがて自分の呼吸が聞こえてくる。整えるでもなく、ただ呼吸を感じる。そうするとネガティブな思考や感情が消えていく。
そして世界はなんて豊かなんだろうと思えてくる。これが本物のポジティブではなかろうか。
さっき聞いたばかりの「ポジティブ・ヴァイブレーション」(ボブ・マーリー)を口ずさむ。
さすがに蒸し暑いので、端っこのサイトで周囲から見えないのをいいことに、テントのフライシートを外す。たとえると、屋外で蚊帳を吊って寝るようなもの。
気温は28℃だが、いい感じに風が吹いている。おかげで快適とまでは言わないが、ぐっすり寝られた。
4時半頃、目が覚める。
またブラっと散歩に出かける。
海釣り施設では、朝早くからカップルが釣りをしていた。ファミリーはよく見かけるが、カップルは珍しい。ましてや平日の早朝である。思わず撮影。
ゲートブリッジの入口付近。道路の向こう側は若洲ゴルフリンクス。岡本綾子が設計した、埋め立て地では有数のゴルフ場。
その他の写真をダイジェストで。
この時点で、朝焼けがキレイ過ぎて、ちょっと不安を覚えていた。
過去2回はやらなかったのだが、せっかくなので若洲海浜公園サイクリンロードを1周することにした。こんな感じの道が続く、快適なサイクリングロードだ。
嬉しいことに貸し切り状態だった。
ゲートブリッジに虹が架かっている。雨上がりではないので、湿度の高さを物語っている。ますます不安に。
不安的中か、途中から小雨がポツポツと・・・。
1周約7kmほど。楽しかった。
誕生日なので、朝ケーキ。56歳になった。
すぐに止むと思っていた雨は、この頃から本格化の気配。
天気予報では雨は午後からだったはず。しかし雨雲レーダーはそうは言っていない。
歯を磨いて、撤収を始める。
まずテントから片付ける。この頃は小降りで、テントがほとんど濡れないうちに片付けることができた。
だがテントを片付けた直後から、4~5mm程度の強い雨となった。取り急ぎ自転車を、屋根のある広い休憩所の下に移動する。
タープの下の雨に濡れないところに荷物を集めて、少しずつリュックに仕舞っていく。ビニールシートを敷いておいて、本当に良かった。
タープとビニールシート以外の荷物をリュックに仕舞い終えたので、リュックとクーラーボックスを自転車のある場所に移動した。
天気予報を鵜呑みにしていたので、合羽など持っていない。びしょ濡れになりながら、タープとビニールシートを外して、簡単に洗う。で、とりあえず、これらも自転車のそばに移動して、畳まずにおいておく。
残るはペグの片付け。ペグ同士で泥を落としてから、水で洗い、ウエスで拭く。
自転車を置いた場所に移動し、タープとビニールシートをウエスで軽く拭いてから畳む。この2つは帰宅してから、ベランダに干す。
ここまでの手順、さすがに慣れたものだと我ながら思う。とはいえ、のんびりあせらずやっていたので、2時間近くかかった。
一息つきながら雨雲レーダーを見ていたところ、6時間ぐらいは降り続く模様。
この時点で9時ちょっと前。どうせ既にずぶ濡れだし、ゆっくり走っても1時間ぐらいで着くと、雨の中帰宅することにした。
決意したとたん少し小降りになり、ラッキーと思ったのだが、キャンプ場から3kmほどのところにある荒川河口橋を渡り始めたところで、再び強い雨になり、そのまま帰宅まで続いた。
慎重にゆっくり、できるだけクルマが通らない道を通るようにした。おかげさまで事故もなく、帰り着くことができた。
帰りは新浦安のイオンに寄らない分、2.3kmほど距離が短く、また停止時間もほとんどなかったため、ゆっくり走ったにもかかわらず、ちょうど1時間で帰って来られたのだった。
あんなに悲しそうな顔をして見送ってくれたコタローだったのに、帰り着いたら素知らぬ顔。まったく愛想が悪い。
その後、タープとビニールシート、その他濡れたものをベランダに干し、荷物を片付け、風呂に入り、洗濯をしたら、昼食は12時過ぎとなった。
雨に降られたのが残念だと思われるかもしれないが、こういうアクシデントはよくあることで慣れている。
もちろん晴れの日の片付けのほうが楽でいいに決まっているが、雨の中で片付けが終わったときの達成感というかホッとする感じもなかなか味わい深いのである。
それに、こんなことでもない限り、いい歳をして雨の中自転車を漕ぐなんてことはないわけだ。
そういうことも含めて楽しいと思うのである。
「ピンチはチャンス!」などと解釈によってポジティブになっているわけではない。1つ1つのことに自然と感謝することでポジティブになっているのだ。
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