子育ての当たり前を変える!?〜若者に求めらていると感じたこと編〜
引き続き、NPO法人子育て支援センターちびっこはうす(にらちび)さんに伺い、0歳から就学前までのお子さんの子育ての課題や、求められている取り組みについて取材した内容をお届けします。
前回までの振り返り
「子育て」の共通の課題
子育てをするにあたっての課題は、大きく2つあることが分かりました。
1つ目が「不安」です。こどもの発達スピードや自身のワークライフバランス、産休・育休取得により社会でのキャリアアップへの不安が挙げられます。
2つ目が「孤独」です。昨今、核家族化(夫婦とその未婚の子どもで構成される家族のこと)が進んでいます。そのため、夫婦の片方が仕事で育児に関われない「ワンオペ育児」による孤独が発生しています。加えて、出身ではない地域での子育てにより、実家に頼れず、共同養育者(父親やママ友などの一緒に子育てをしてくれる人)がいない状況となる「アウェイ育児」も孤独を感じる要因と言われています。
そして、これらは誰にでも起こりうるものなのです。
子育て支援には、社会問題が発生する前の「予防の役目」がある
子育て支援には、社会問題が発生する前の「予防の役目」があると考えられています。
子育ての「不安」や「孤独」は誰にでも起こりうるものですが、それらに対して支援が受けられない状態が続くと、さまざまな社会問題に繋がってしまいます。例えば、下記のような問題です。
虐待
ネグレクト
離婚
産後うつ など
上記のような問題に直面し、より困難な状況の子どもは、社会全体で子どもを育む「社会的養護」が求められる状態となります。
(保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うこと)
その場合は、子育て支援とは「別の行政機関や専門家」などが支援をすることになります。同時に、困難な状況になってしまいそうな家庭を早期発見し引き上げていくような、“スキマ“の支援も特に求められています。そこで、山梨県内では、各市区町村ごとにこのような支援体制を作っています。
今回は、取材の感想として「若者に求められていると感じたこと」を詳しくみていきます。
子育ての当たり前を変える。そのための発信をしていく。〜若者に求められていると感じた2つのこと〜
1つ目は、子どもを持つ前から共同養育の仕組みを理解することです。
子育てで孤独を感じる理由には、「そもそもヒトは1人で子どもを育てられない生き物であるから」というものがありました。しかし、このことを事前に知っておけば、孤独に感じる自分を責めることが無くなるのではないかと感じました。加えて、両親で子育てを助け合うことや周囲に協力してもらうことが、子育てでは当たり前になっていき、当事者である私たちの世代からそういった文化が広がっていくのではないかと感じました。その結果、もっと子育てがしやすい社会になっていくと思います。
2つ目は、仕事などの社会生活の中でも、ファミリーを支えていく意識を持つことです。
韮崎市では子育て支援センター(にらちび)を中心に、企業や行政などと連携して、まちぐるみで子育てを応援しようと様々な取り組みが行われていました。こういった取り組みをさらに加速させるためには、自分の子どものことだけでなく、「地域のファミリーを支えていく」意識を持つことが重要だと感じました。その結果、私たちが日々の生活の中で所属する組織が、より子育て支援に意識を向けることになり、まちぐるみでの子育てが充実していくと感じました。
一方で、上記の2つを浸透させていくためには、もっと私たちがこのことを知ることが重要だと感じました。そのために、これからも子育てに関する発信を継続的に行なっていきたいと感じました。
子育てについてもっと理解を深めて、「地域の子育て」に参加できるような活動を行っていきたい
自分たちの活動を振り返ってみると、「にららん食堂拠点づくりDIY」という活動では、地域の子育てに携わっていたことに気づきました。
上記のような取り組みを進化させ、「地域の子育て」に参加できるような活動を行っていきたいです。それらを通して、みんなで協力して子育てをしていくような「新しい当たり前」を作っていくことに繋げていきたいと感じました。
次回について
今後は、「違った年代」や「子どもたちの環境」にスポットを当てて、その子育ての課題や求められる取り組みについて、詳しくお伝えしていきたいと思います!お楽しみに!
NPO法人子育て支援センターちびっこはうすさんの情報
公式HP
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