矯正に失敗してブラックトライアングルができた！？実は歯科医院選びが原因だったかも・・・
「せっかく歯列矯正をしたのに、歯と歯の間に隙間ができてしまった！」
「こんなはずじゃなかったのに…矯正に失敗した？」
そんな経験をした人もいるかもしれません
矯正治療を終えた後に、歯と歯の間に三角形の隙間ができてしまうことがあります
これはブラックトライアングルと呼ばれる現象です
ブラックトライアングルは見た目の問題だけでなく、食べ物が詰まりやすい、歯茎が下がりやすい、老けて見えるといったデメリットもあります
しかし、これは本当に「矯正の失敗」なのでしょうか？ 実は、ブラックトライアングルができる原因の多くは、矯正医の説明不足や技術不足にあります
今回は、ブラックトライアングルについて解説しながら、矯正の失敗を防ぐ方法についてもお話しします
1. ブラックトライアングルとは？
ブラックトライアングルとは、歯列矯正後に歯と歯の間にできる三角形の黒い隙間のことを指します
歯と歯の間には通常「歯間乳頭」と呼ばれる歯茎の部分があり、健康な状態ではこの部分が隙間を埋めてくれます。しかし、矯正治療によって歯が動くと、以下のような理由で歯茎が下がり、ブラックトライアングルができることがあります。
2. ブラックトライアングルができる原因
① 歯茎が下がったため
矯正治療で歯を動かすと、歯を支えている歯槽骨（しそうこつ）や歯茎に負担がかかり、歯茎が下がってしまうことがあります
特に、年齢を重ねてから矯正をすると、歯茎が薄くなっているためブラックトライアングルができやすくなります
② もともと歯の形が三角形だった
歯の形には個人差があります
特に、先端が細く根本が広い「三角形の歯」を持つ人は、矯正によって歯が正しい位置に動いた際にブラックトライアングルが目立ちやすくなります
③ 医師の技術不足や知識不足
ブラックトライアングルはある程度予測できる現象ですが、未熟な歯科医師はそのリスクを事前に説明しないことがあります
また、治療計画が不適切で、本来不要なブラックトライアングルを作ってしまうケースもあるのです
3. ブラックトライアングルは矯正の「失敗」なのか？
結論から言うと、ブラックトライアングルができたからといって「矯正失敗」とは限りません
適切な治療計画を立て、矯正前にしっかり説明を受けていれば、ある程度は防ぐことができます
しかし、以下のような歯科医院に通ってしまうと、「失敗」と感じてしまうことがあるのです
4. ブラックトライアングルができやすい歯科医院の特徴
① 治療前にリスクの説明がなかった
信頼できる歯科医師は、矯正治療のメリットだけでなく、起こり得るデメリットについても事前に説明してくれます
「矯正すればキレイな歯並びになります！」と良いことばかり言う歯科医院は要注意です
② 矯正後の歯茎のケアを考慮していない
矯正は歯並びだけでなく、歯茎や骨の状態も考慮する必要があります
歯を急激に動かすと歯槽骨が減り、歯茎が下がりやすくなります
適切な治療計画を立てずに無理な矯正を行う歯科医院では、ブラックトライアングルが発生しやすくなります
③ 必要な処置をせずに矯正を進めた
ブラックトライアングルのリスクが高い場合、矯正前に「IPR（歯の幅をわずかに削る処置）」を行うことで、隙間を防ぐことができます
しかし、経験の浅い医師はこのような処置を行わず、結果として隙間ができてしまうことがあります
5. ブラックトライアングルを防ぐには？
① 信頼できる歯科医院を選ぶ
ブラックトライアングルは予測可能な問題なので、経験豊富な矯正歯科医であれば事前にリスクを説明してくれます
矯正を考えているなら、口コミや実績を確認し、事前カウンセリングをしっかり受けることが大切です
② IPR（歯の幅を少し削る処置）を検討する
IPR（Interproximal Reduction）とは、歯の側面を0.2mm～0.5mm程度削り、隙間を最小限に抑える方法です
特に、歯が三角形の人はこの処置をすることでブラックトライアングルのリスクを下げることができます
③ 矯正後の歯茎ケアをしっかり行う
矯正後は歯茎が下がりやすくなるため、以下のようなケアを行うことで予防できます
歯間ブラシやデンタルフロスで清潔に保つ
歯茎をマッサージして血流を促す
必要に応じて歯茎の再生治療（歯肉移植など）を検討する
6. まとめ
ブラックトライアングルは矯正治療後に発生することがあり、見た目の問題だけでなく、食べ物が詰まりやすい、老けて見えるといったデメリットもあります
しかし、「矯正の失敗」ではなく、医師の説明不足や治療計画の問題が原因で起こることが多いのです
ブラックトライアングルを防ぐためには、信頼できる矯正歯科を選ぶことが何よりも重要です
カウンセリングでしっかりと説明を受け、納得のいく治療を受けることが、矯正を成功させるカギになります
矯正を考えている方は、「歯並びが良くなること」だけでなく、治療後のリスクまで考慮して歯科医院を選びましょう！