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神之塔の紹介(2021/03/14)

今回紹介するのは韓国のWEB漫画の『神之塔』です。作者はSIUさんで、2010年に連載を開始しています。ホームページによると、28か国語に翻訳され、全世界累計閲覧数が45億回を超えるというとてつもない人気を誇っている漫画になります。アニメ化もされていますが、今日本では浸透していないようなので、普及させていきたいと考えています。

私が紹介する漫画として一番目にこれを選んだのは、それに値する面白さがあるという点と、ただいま作者が手首の病気で休載をされていて、最新話まで追いつくことができたことがあります。つまり、今が読み時ってことです。

あらすじは、自分が何者か、どこにいるかもわからず、孤独に生きていた少年がいた。ある時、その少年の下へ「ラヘル」という少女が現れる。ラヘルは少年に様々なことを教え、少年はラヘルを信頼していた。しかし、ラヘルは「神之塔」という塔に登るために少年の下を去るのだという。ラヘルのことが忘れられない少年はラヘルに合うために自ら塔に登ることを決意する。

といった感じになると思います。しかしながら、作者のSIUは設定厨と言われるほど複雑な設定を作りこんでいます。485話たった今でも、主人公の出自についてはほとんど明かされていません。では、ここで少しどんな設定があるのかを記していきたいと思います。

神之塔:物語が進んでいく舞台であり、大きさは地球の約6.5倍と言われていて、塔の外はさらに広いそうです。塔が何階まであるのかは明かされていません。というのも、134階が現時点での最高階になっていますが、その階をザハードという王が支配しており、先に進むことができません。なので、塔を登りきることは134階に達することと同義です。また、各階で試験があり、それに合格したものだけが次の階へ進めます。頂上まで進むことはとても困難で数百年かかる人もいます。なぜそこまでして塔を登るのかというと、134階まで達した者はランカーと言われ、富、名声などほぼ何でもできるようになります。ハンターハンターのハンターライセンスみたいな感じです。ランカーの中でも、上位1%はハイランカーと呼ばれ、順位や二つ名などが与えられます。

選別者と非選別者:誰でも塔に登れるかというとそうではなく、試験の階と言われる階で、選ばれた者だけが塔へ入ることを許されます。そして、その人たちは塔を登りきるまで選別者と呼ばれることになります。では、非選別者が何かというと。試験の階と関係なく、自分から塔へ入ってくる人たちのことを指します。主人公の少年もラヘルを追いかけ自ら塔へ入ったので、非選別者ということになります。現在確認されている非選別者はペンタミノム、エンリュウ、ウレック・マジノなど数人しかいません。その非選別者が来ると、決まって塔に変革や混乱が訪れることから、あまり歓迎はされません。

神之水:神之水とは塔の中に充満しているエネルギーのことです。とても神秘的なもので、どんなものにも変化することができます。このエネルギーを操るためには才能が必要で、才能がなければ、人によっては生活をすることすら困難となります。逆に才能があれば、操り手によってさまざまな物質に変化し、どんなことでも可能になります。非選別者のエンリュウは神之水で生命を作るとも言われています。

ザハードと姫と十家門:ザハードは塔を支配し、王として崇められています。彼は、10人の仲間と共に初めて塔を登ります。そして、その10人の仲間はそれぞれ自分たちの子孫を作り、十家門として塔の秩序を支えています。また、ザハードはとびきり強い女性を「ザハードの姫」として支配下に置きます。彼女らは強く、高潔ですが結婚をすることを許されていません。なので、女性としての生きることは求められていません。

FUGと月下翼松:FUGとは最大の犯罪者集団です。ザハードが支配する世界を嫌い、変革をもたらそうとしています。特に強い人物はスレイヤーと呼ばれ、神のように崇められています。月下翼松は塔の外へ出たいと願う人たちが集まる集団です。ザハードらやFUGと比べ、中立的な存在です。団員として非選別者であるウレック・マジノがいます。

今述べたことを知っていれば、大体の内容をつかめるかと思います。ですが、全体の設定はもっと複雑です。やはり設定がしっかりしていると、読みごたえがあります。

続いては魅力について語っていきます。現在はLINEマンガというアプリで週刊連載され、無料で読むことができます。それにもかかわらず、なんとフルカラーで連載しています。一話ごとのボリュームも他の漫画と比べるとはるかに多く、無料で読めることに驚きを隠し得ません。それでいて、色使いや画風は手抜きをしている様子は全くなく、とても奇麗です。このアプリを持っていて神之塔を知らないという方はもったいないと思います。総合的に考えて、私が今まで読んだ漫画の中で確実に3本の指に入ります。単行本が出たら買ってしまうでしょうね。

唯一の欠点というか感じることは、やはり海外の漫画ということで、時々翻訳に違和感があるときがあります。名前や技名が若干定まっていなかったりします。それでも、読んでいて不快に思うことはないので、本当に気になる程度です。

これだけのクオリティで書き続けることは体に相当の苦労を強いていると思います。今後描き続けるためにも、ゆっくり療養してほしいです。病気で連載が絶たれてしまった漫画を知っているからこそそう思います。6月に連載を再開する予定の様ですが、延期する可能性も十分にありますね。気長に待ちましょう。

気になった方は是非読んでみてください。


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