ようやく「エフォートレス思考」を読んだ

「忙しいほど頑張っている証拠」「しんどいのは当たり前」という思い込みに縛られていないでしょうか。がむしゃらに努力を重ねるよりも、必要最小限のエネルギーで成果を出せたほうが、心身ともにずっと健康的です。

『エフォートレス思考』は、「最小のエネルギーで最高のパフォーマンスを生み出す」ためのヒントをたっぷり詰め込んでくれています。

エフォートレスな生き方のポイント

今この瞬間を楽しむ

仕事や課題に取り組むとき、「将来のために我慢する」やり方は時にモチベーションを奪います。代わりに「どうすれば簡単に、楽しみながらできるか」を常に意識してみましょう。ほんの少しの工夫で、退屈なタスクも遊び心のあるチャレンジに変わるものです。

• 「我慢して頑張る」だけが正解とは限らない

• 自分なりに楽しめる要素を探す

• 一瞬一瞬に集中し、今やるべきことにフォーカスする

 頭の中の不用品を手放す

脳内を占領している不要な思考やネガティブな感情は、バックグラウンドで動くプログラムのように処理速度を落とします。言い換えれば、本来のパフォーマンスを下げているブレーキのようなもの。必要ないと感じたら、スパッと手放す工夫をしましょう。

• ちょっとしたミスを引きずらない

• ネガティブ感情を「解雇」してリソースを取り戻す

充足思考を心がける

人は「足りないところ」に意識が向きがちです。しかし、今ある資源に目を向けて感謝するだけでも、ネガティブさが和らぎます。自分がすでに持っているものを活かして、どうやって成果を出すか考えてみましょう。

• 不足ではなく充足に目を向ける

• 感謝を習慣化すると、思考の質が大きく変わる

適切な上限と下限を設定する

「結果を出すために全力でやろう」と無理をしてしまうと、燃え尽きたり、疲れがたまって逆にパフォーマンスが落ちたりします。持続可能な形で目標を立て、適度に休むことを意識してみると、結果的に長く良い状態を保てるようになります。

• 走りっぱなしではなく、休むタイミングを見極める

• 「やりすぎ」「無理しすぎ」は長続きしない

日常で実践していきたいこと

睡眠の質を大切に

睡眠不足が続くと、集中力や意欲がすぐに下がってしまいます。まずはしっかりと眠り、体と心に休息を与えることを最優先に考えましょう。

• 睡眠リズムを整え、負債をためない

• 夜遅い食事や就寝直前の飲酒は控える

• 良質な睡眠は、日中のパフォーマンスをぐんと高める

集中力を高める

情報があふれる現代だからこそ、必要な情報をしっかり選び取ることが大切です。やることを並行して抱え込まず、一つひとつ確実に進めましょう。

• 情報過多に流されず、取捨選択を徹底する

• マルチタスクを避け、集中力を1つの作業に注ぐ

• 出社や退社の時間など、行動に明確な区切りを設ける

完了の定義を明確にする

「今日はこれを終わらせる」と決めたら、そこに到達すれば十分です。量よりも質、努力の多さよりも成果に意識を向けましょう。

• 完了とは何を指すのかを明確にする

• 1日の「完了リスト」を作り、優先順位を設定

• ゴールをイメージしながら進めると、やる気が継続しやすい

おわりに

頑張れば頑張るほど成果が出るわけではない。これは頭ではわかっていても、実際に走り続ける日々のなかで、つい忘れてしまいます。

むしろ途中で疲れ切ってパフォーマンスが下がることも少なくありません。大切なのは「何を」「どのように」完了させるのかです。

「完璧に仕上げないと始められない」という思い込みも捨てましょう。最初は不完全でも、とにかく手を動かしてスタートすれば、自然と改善点が見えてきます。

エフォートレス思考が教えてくれるのは、「楽をしろ」ということではなく、「少ない力で最大限の成果を得るための考え方」を身につけること。思考と仕組みをちょっと改善するだけで、見違えるほどスムーズに物事が運ぶようになるはずです。ぜひ、日々の暮らしや仕事の中で試してみてください。