国ごとに違う「ドレミ」の呼び方
前回、「ドレミ」はイタリアで生まれたことをお話ししましたが、その後「ドレミ」は世界に広まり、国ごとに違う呼び方がつけられました。
フランス語はイタリア語と同じですね。ドイツ語と英語は、文字はほぼ同じですが読み方が異なります。ドイツ音名はクラシック音楽ではよく使うので、覚えておくと何かと便利ですよ。ポピュラー音楽やジャズの世界では、英語が主流です。
日本に西洋音楽が入ってきたのは明治時代。音名には「イロハ」があてられました。何とも古風な趣がありますね。今では日本音名で歌うことはほぼないですが、「ハ長調」など調性を示すのに使うので、こちらも覚えておくと良さそうです。
ところで、ABCの「A」にしてもイロハの「イ」にしても、なぜ「ラ」の音から始まるのか、気になりますよね。
その歴史は古く、理由もひとつではありません。11世紀頃から楽器や声の音域、音楽の特性上「ラ」が重要な音とされていたから、17世紀頃に発展した「平均律」という音律の中で「ラ」が基準として用いられるようになったから、などなど…様々な要因が考えられます。
コラム「音楽まめちしきシリーズ」は、今後も定期的に配信予定です。
先生やおうちの方が、ふとした瞬間に「まめちしき」をポロっとお話することで、子どもたちとのコミュニケーションになればと願っています。
知識を深めたいときは、子どもたちと一緒にwebや書籍で調査してみてください。